厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
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2012年161冊目『ランニング・プランニング』

2012-11-13 14:06:24 | おすすめビジネス書
ランニング・プランニング―走ればアイデアは勝手にあふれだす ランニング・プランニング―走ればアイデアは勝手にあふれだす
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2012-10-23

評価  (3点/5点満点)

この本は、走ってアイデアを出すための本、走ると勝手にアイデアがあふれてきてしまう体質にするための本です。

「きちんと走れば、誰でもアイデアは勝手にあふれてくる」

25年以上プランニングを仕事にし、5年以上毎日ランニングしてきた著者のおちまさとさんが、ランニングとプランニングの深い関係、さらにランニングはプランニングそのものであることが書き綴られています。

アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせとよく言いますが、アイデアを生み出すためには既存の要素をたくさん頭に取り入れることが必要です。走っていると驚くほど多くのことに気づき、気づきがどんどん蓄積し、気づきと気づきが融合する瞬間(=ひらめき)が頻繁に訪れるのです。

私も週6日、毎回10kmのランニングを始めて4年半。▲20kgの減量・体脂肪率1ケタの実現と合わせ、本書で挙げられている仕事への好影響を実感しています。また、運動が脳を鍛え活性化させることは、科学的にも証明されているところです。

【my pick-up】

◎ランニングとは自分をプロデュースすること

ランニングを〝習慣化〟するために必要なのは、プロデュースする能力です。自分の性格をしっかり分析し、「どうしたら長続きするか?」という〝戦略〟を立てることが重要なのです。これは、企画を立案するときとまったく一緒。

自分というターゲットの性格に応じて、「いつ走るか」「どこで走るか」「どれくらい走るか」「どうやったら楽しく走れるか」といったことを戦略的に決定しなければなりません。ですから、ランニングを始めたものの、長続きしないで挫折してしまったという人は、厳しい言い方をすれば自分自身に対するプロデュース感覚が欠如していたということになるわけです。

◎偏った心身のバランスも走れば矯正される

1つの仕事を何年も続けていれば、行動も思考もパターン化して、心身のバランスに偏りが出るのは避けられないこと。「だからこそ走れ!」と、僕は言いたいのです。

ランニングは、見た目には単純な動作の連続です。とはいえ、全身の筋肉を使うし、脳もフル回転します。普段、オフィスでは滅多に使わない体と脳の機能が、ランニング中は総動員されているのです。

◎〝会社脳〟では気づけない

「気づくために走れ」という提案を、僕が一番届けたいと思っているのが、ビジネス・パーソンたちです。とりわけ、デスクワークが日常になっている人ほど、ランニングでひらめく効果を実感できるに違いないと僕は思っています。

一定の作業に特化したビジネス・パーソンの思考を、僕は〝会社脳〟と呼んでいますが、会社脳のデメリットは「気づけなくなること」なのです。

会社脳から抜け出す方法として、手っ取り早くて効果的な方法が「会社を飛び出し、走ってみる」ことなのです。

◎非日常のコースは脳を刺激する

ときには、普段まったく走らない場所で走ってみましょう。たとえば、出張先や旅行先などです。

僕は出張の荷物の中に、ウェア一式とシューズを入れ、「どんなところなのかな?」「どんなふうに走ろうかな?」などと考えるだけでワクワクしてきます。そして、実際に現地を走ってみると、いつもとは違う新鮮な感じを受け、気分がリフレッシュし、走ることの楽しさを改めて感じます。また、その街の様子をリアルに知ることで、「あそこに大きなビルが建っていますね」などと、出張先の人との会話のきっかけにすることもできます。

◎マラソンには「答え」がある

かつては、「健康のためにジョギングでも始めようか」といった理由で走り始める人が多かったと思うのですが、いまは〝レース〟という競技に日本人の興味が向けられているのです。

マラソンというレースの場では、自分の実力や努力に対する〝答え〟が、ゴールした瞬間にタイムとなってもたらされるのです。

答えのない時代に、自分の生身の肉体をフルに使って、自分だけの答えをつかみに行こうとしている気持ちが、いまのマラソン・ブームを反映しているのではないだろうか-。

◎企画会議を成功させるセオリー

ネガティブな発言をする人間がいる場合は、「では、どうすればクリアできるだろう?」と、否定的な意見に対する解決策を、否定した本人に考えさせるように仕向けるのです。

否定する以上は、「それに代わる案を出す」という責任を感じさせれば、相手は「前向きな方法を考える」か、「否定的なことは言わなくなる」かの、二者択一を迫られるのです。

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2012年160冊目『「成功」のトリセツ』

2012-11-11 22:26:54 | その他私が読んだ本
「成功」のトリセツ (角川フォレスタ) 「成功」のトリセツ (角川フォレスタ)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2012-09-25

評価  (2点/5点満点)

成功するために必要な条件を徹底的に研究し、その中でみつけたゴールデンルールのエッセンスが、この本の中に散りばめられています。

本書の最後で、成功を掴むための行動は以下の3点であるとまとめています。

・努力し続ける

・チャレンジし続ける

・大きなマイナスを避ける

「こんなことか・・・」と思われるかも知れませんが、逆に本書を読まないとこの3点の本当の意味はわからないでしょう。

著者の水野俊哉さんは、『成功本50冊「勝ち抜け」案内』(光文社)で一躍有名となったように、巷の成功本を誰よりも一生懸命に読み込み、そこに書いてある成功法則どおりに行動された方です。

成功した人間が言いたがる、従業員の満足度や顧客への貢献といった奇麗ごとのお題目ではなく、「何かを変えなければいけないけど、何を変えていいのかわからない」と悩んでいる社会人にとって、真に役立つ成功のヒントが満載です。

人生のリスクとリターンを考える際には、本書で紹介されている〝社会規範と経済規範〟〝お金と時間の関係〟〝時給や利益率〟といった観点はとても有用です。

また本書は、単なるノウハウ本ではなく、「ビジネスエッセイ」として読み物としても面白いです。

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2012年159冊目『「自分を売り込む力」のつくりかた』

2012-11-10 23:23:22 | おすすめビジネス書
「自分を売り込む力」のつくりかた 最高の結果を出す新しい営業の技術 (現代ビジネスブック) 「自分を売り込む力」のつくりかた 最高の結果を出す新しい営業の技術 (現代ビジネスブック)
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2012-10-31

評価  (3点/5点満点)

リクルートで起業独立情報誌『アントレ』の編集長などを務め、現在は経営戦略・起業コンサルタントを行う高城幸司さんが、「自分で自分を売り込む営業力」を身につける方法を紹介します。

自分で自分のポジションを確保し、いい仕事ややりたい仕事を勝ち取っていくためには、「自分で自分を売り込む営業力」が不可欠です。「待つ姿勢」では絶対にそのチャンスは得られません。

当然、自分を売り込むためには、信頼・信用に値するスキルを身につけていることが必要ですよね。スキルに裏付けされたプロ意識やプライドがあれば、この本でちょっとした技術を学べば、アピールは当たり前にできるようになると思います。

【my pick-up】

◎高い自己採点は「もう成長しない」という意味

売り込みに熱心すぎる人には仕事ができないタイプが結構多い。

謙虚な姿勢を取っているというのは、「自分はまだ十分ではないと考えている」ことを意味します。「自分はもっとがんばりたい」「目指すところはもっと高いレベルにある」という意欲の裏返しなのです。単なる普通の「謙虚」という概念とはやや異なるのです。

10年くらい前までは、今の自分に満点をつける若者はあまりいませんでした。今の若者たちが自信たっぷりに自分に満点をつけてくることに、大きな危機感を覚えています。

自分に満点をつけてしまうと、相手に伝わるのは「強み」ではなく、「停滞の予感」になってしまう可能性が高いのです。

◎まずは良くも悪くもインパクトを与える

自分を売り込むときには、良かろうと悪かろうと、まずはインパクトを与えることが重要になるのです。大前提として、「自分は周囲の人(売り込む相手を含む)に知られていないのだ」と認識すること。

単に名前を覚えてもらうだけでなく、「話が面白い」「声が大きい」など、自分の特徴を相手に強く意識させ、とにかく記憶にとどめてもらうことが重要なのです。

人間が相手に与える印象は、最初は多少おかしなものであっても、何回か会ううちに少しずつ修正していくことが可能なのです。最も恐れなければいけないのは、何のインパクトも与えないことなのです。

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2012年158冊目『「ムダ」が多い人ほど、よく伸びる』

2012-11-09 14:17:15 | おすすめビジネス書
「ムダ」が多い人ほど、よく伸びる ~思わぬ成果を上げるラテラルシンキング仕事術~ 「ムダ」が多い人ほど、よく伸びる ~思わぬ成果を上げるラテラルシンキング仕事術~
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2012-10-20

評価  (3点/5点満点)

本書を読めば、「ラテラルシンキング」という考え方を実践して、成功する人に共通する〝ムダだと思っていることを上手に活用する〟ことができます。

MBAでも取り上げられるクリティカルシンキングは1点を深く掘り下げるのに対し、クリティカルシンキング(水平思考)は幅広く考えを巡らせます。常識を疑い、逆転の発想を生む考え方とも言えるでしょう。

ビジネスにおいても何かと効率化が叫ばれる中で、効率化が過ぎると削ってはいけないところまで削ってしまうこともあり得ます。予測した成果以上の伸びしろは、ムダだと思っているところに潜んでいるものです。

新たな発想・視点が、この本から見つかられるかもしれません。

【my pick-up】

◎何気ない毎日から特別な体験を学ぶ-出張はVIP気分で挑む

出張すると、会社から宿泊費や交通費が支給されます。されども、宿泊費は上限額がある。たとえば1万円としましょう。すると1万円以下の宿泊先を探そうとするのか1万円以上の宿を探すのかで考え方の違いがでます。

「会社がせっかく1万円まで持ってくれるのだから、自腹を切っても滅多に泊まれない1万円以上の宿に宿泊してみよう」と考えるのです。

交通費も会社が負担している経費にプラスして、あえてグリーン車やビジネスクラスに乗ってみる。そうすると客層が違うことに気が付きます。

◎「ムダを活かせる」のは人間だけ-マニュアルがないことを楽しもう

新しい分野ではマニュアルなんかないのが当然です。それにマニュアルがないということは試行錯誤が許されます。それだけ自由度が大きい。マニュアルがキチンとしているのなら、それは誰かが通った道をなぞることになります。後から通るのは楽ですが評価にはつながりません。できて当たり前だからです。大切なのはあなたがマニュアルを作る側になれるということです。

マニュアルを作るということは、後からあなたに続く人たちのために道を整えることになるのです。

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2012年157冊目『定時に帰る人はまるで働き方が違う』

2012-11-07 21:15:26 | その他私が読んだ本
定時に帰る人はまるで働き方が違う ---今夜もまた残業する人との差はここにあった! 定時に帰る人はまるで働き方が違う ---今夜もまた残業する人との差はここにあった!
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-10-23

評価  (2点/5点満点)

目指すべきは心を欠いた効率至上主義ではなく、人間らしい生活を基盤とした働き方です。人間性を奪うような長時間労働を避け、定時退社を基本とし、心身ともにすこやかに、実りある日々を歩むことです。

そのためには、自分自身が日々の生活の舵取りをする意識を明確に持つとともに、時間の使い方を変えて、本来の仕事にかける時間をいかに確保するかが鍵となります。

ちなみに、日本人がよく働くというのは、近年の実態としては、いまだに世界でも上位につける労働時間の長さをあらわしてのことにすぎないと言わざるをえません。成果は他国と比べると見劣りするから、本当の意味で世界に誇れるほど勤勉かというと、そうとは言い切れない。国際比較でみると〝だらだら働いている〟〝仕事の効率が悪い〟と言われても仕方ありません。

また、最近よく取り上げられる「ワークライフ・バランス」は企業が一方的に提供する側、従業員は恩恵を受ける側というものではないと思います。仕事と私生活の調和により心身がすこやかに保たれ、私生活の充実が仕事に反映されて生産性が高まるよい循環のことを指すのです。

成長から成熟へのシフトのなかで、働くわれわれも成熟し、仕事の質を上げることが最重要課題なのです。

本書では、仕事の質を上げるために、主体性を持って時間をやりくりし、仕事を終わらせるコツを紹介します。

オーソドックスなタイムマネジメントの基本書として、これまであまり時間術に関する本を読んでいないビジネスパーソンには良いかもしれません。

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