評価 (3点/5点満点)
この本では、「なぜ職場が残業だらけのままなのか?」「本当のワークライフバランスを実現するためには何をしたらいいのか?」を、「制度」「プロセス」「個人スキル」「場」の4つの問題点から分析します。
今日本の多くの企業で取り組んでいるのは「制度」と「個人スキル」の強化のみ。そして、その2つが個人に依存している状態です。残りの「プロセス」「場」も含めて、組織の問題としてとらえて解決していく必要があります。
手戻りが多い/上司・部下の意識がスズレてる/報連相できていない/無駄な会議が多い/仕事の所要時間を見積もれない/属人化/過剰サービス/「何を」「どこまでやればいいのか」が曖昧/仕事をしない人がいる/だれが何をやっているのか分からない/実態が上司や経営層に伝わっていない
本書を通じて、会社特有の問題点や、世代・性別・職位・職種などの違いによる価値観の違いを明らかにしてみてはいかがでしょうか。
仕事のメリハリと効率を追求して毎日定時で帰っているといった、本当にワークライフバランスが充実している職場には、そもそもワークライフバランスって言葉なんて必要ないですよね。
働き方の見直し、コミュニケーションの活性化、業務改善・・・どの会社でもよく言われるこれらの問題に対し、実効的なヒントを与えてくれる1冊です。
【my pick-up】
◎報連相のタイミングを最初にすり合わせる
仕事を受ける(または部下に任せる)ときに、相手と今後の報連相のタイミングをすり合わせましょう。報連相をする日時、あるいは実施条件(「データが出そろった段階で」「資料の下書きができた段階で」など)を決めておくといいですね。先々のタイミングまで計画できない場合は、最低限「次はいつ報連相するか?」だけでも合意しておきたいものです。できることなら、その後すぐに報告のスケジュールをアウトルックのスケジューラなどで押さえてしまいましょう。
◎会議の議題が明確であれば、出席者も明確になる
目的、議題、期待するアウトプットが明確であれば、会議召集を受け取った人は、本当に自分が出席すべきかどうか判断できますよね。その結果「私は不適任だと思うので欠席します」(=招かれた人にとっての「無駄な会議」)「その議題なら、専門知識のある外注さんを同席させます」など、前向きなレスが返ってきます。より適任な出席者が選定されるようになるのです。すなわち、「会議の無駄」が減ります。
◎定例会議は月金を避ける
定例会議を設定する場合は、極力月金を避けるようにと指示している。これは有給を取りやすくするためだ。会社として有給の消化を推奨しているが、定例会議が入っているとその休みもとりづらい。一般的に社員がもっとも有給を希望するのは月金だ。土日に繋げると3連休になるし、実際の連休などは混んでいて高いので月金をうまく使って旅行すると予算も少なくて済むし予約も取りやすい。
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