評価 (3点/5点満点)
ランチも喫茶も、レストランの宴会も、ネット通販もやめて、ガトーショコラ1本で年商3億円を稼ぐ店に成長した「ケンズカフェ東京」。
苦境の時期もあったそうですが、好調に転じた理由は、このように余計なことをやめたから。
余計なこととは、本質ではないこと。本質とは、本当に重要なもの、実現したいことです。
本書では、売上を上げよう、責任を果たそう、会社や店を守ろう、たくさんのことを考えるあまりに目の前の仕事に追われてしまい、視界が曇ってしまうリスクを問題視しています。
余計なことをやめることで、本質的なビジネスに力を注げるようになります。著者の氏家健治さんは、〝支援活動〟という自分の事業意欲やモチベーションを活性化し、達成感をもたらしてくれる新たなやりがいに出会うことができました。
【my pick-up】
◎大切なのは未来のお客様を作ること
私は、ケンズカフェ東京のお客様はガトーショコラを1回しか食べないという前提でビジネスを捉えています。なにせ1本3000円のケーキです。征服欲といえばいいのでしょうか。一度は食べてみたいと思っていただけるかもしれませんが、そう何度も食べたいと思ってくださる方は少ないと考えました。
価格を3000円に設定しているのも1つにはそのためです。一度だけのお客様であってもじゅうぶん利益が出るような価格です。ですから、いま私がやっている宣伝活動はすべて100%、新規顧客を開拓するための取り組みなのです。
もちろんリピーターが増えるのは大変ありがたく、歓迎すべきことです。リピーターを軽視しているわけではありません。商品の品質が良いことが大前提であるように、常連のお客様を大切に扱い、ファンであり続けてもらうのは当たり前の努力だと考えています。
しかし、常連のお客様に甘えていると新規顧客の開拓がおろそかになってしまいます。これはガトーショコラに限った話ではありません。未来のお客様を作り続ける努力を怠れば、ビジネスに活気を失ってしまう。そうなってからではもう遅いのです。あなたの会社や商品を知らない人はまだまだたくさんいるはずです。そういった方々の元に情報を届けていくためのアクションに、いますぐ取り掛かるべきです。
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