ハイブリッドに考える思考の技法 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2013-05-25 |
評価 (3点/5点満点)
この本のテーマは、ハイブリッドに考える思考の技法=ハイブリッド思考です。
世の中には二項対立で語られたり、両立が難しい、相容れないと見られたりする概念や事象が多くあります。それを「どちらか片方を選択する」のではなく、掛け合わせて統合的に生かしていこうとするのが、ハイブリッド思考です。
その代表的なものとして、以下の10項目が挙げられています。
①拡散×収束
②空気を読む×流されない
③専門領域の確率×興味の幅の広さ
④革新的×普遍的
⑤リーダー×フォロワー
⑥利己×利他
⑦部分×全体
⑧教える×学ぶ
⑨慎重×大胆
⑩短期×長期
最近の傾向として、「AかBか」「善か悪か」といった、二者択一で答えを求めることが多いように私も感じます。そのときに、両者とは違うあるいは両者をうまく組み合わせた第3の答えに目を向けられる人は、ビジネスパーソンとして強いのではないでしょうか。そのヒントが本書に詰まっています。
【my pick-up】
◎自分の枠を広げる「20%」ルール
経験則だけにとらわれることなく、新しいソリューションを生み出したいと思うのであれば、この20%ルールを仕組み化していくといいでしょう。
月に10本の企画提案をするならば、2本はいつものメンバーではなく、違うメンバーを集めてつくってみる。月に10社顧客を訪問するのであれば、2社は新規開拓をしてみる。月に10人の人に会うならば、2人は「色合いの違う」人を入れる。普段よく会う友達や同僚ではなく、隣の部署の先輩、SNSで久しぶりにつながった高校時代の友達、仕事で出会っておもしろいなと思った人を誘ってみる。週に5日ある夜のうち、1日はふだんは会っていない人と飲んでみる。
このような取り組みが、あなたを「同じことの繰り返し」から脱皮させ、あなたに違う成分を与えてくれるでしょう。
◎「口マネ」をしてみよう
回りに、シンプルにモノを考えることで価値を出している人はいませんか?その人の口グセはなんでしょうか?「要するに」「極端に言えば」という言葉を頻繁に発していたりしませんか?
目的志向の強い人はいませんか?そういう人は「本質的には」「根本に立ち返ると」というような口グセではないでしょうか?
「相手の立場から言えば」「逆から見ると」と言って、自分の立ち位置を変え、多様な視点を取り入れようとしている人はいませんか?
あなたが取り入れたい、獲得したいと思う思考スタイルを持った人をぜひ探し、口グセを真似してみましょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます