評価 (3点/5点満点)
・120年間ダウ平均に名を連ねている唯一の会社
・ウェルチ時代から大きく変わった事業内容
・CEOの在任期間が極めて長い。123年の歴史でCEOはわずか9人。しかもすべて生え抜き
そんなGE(ゼネラル・エレクトリック)で口ぐせのように使われる数多くの社内用語をまとめた1冊。それらは、GEが123年間の歴史の中で直面してきた課題をどうクリアしていったのか、という問題解決の歴史を象徴したもので、かつ極めて本質的な意味を持ったものです。
全社戦略、仕事のやり方、コミュニケーション、リーダー育成、評価・マネジメント、カルチャー・・・何より変化を歓迎し、変化はチャンスだと思う姿勢・行動がGEらしさの代表なのではないでしょうか。
【my pick-up】
◎「これって十分に速いの?もっと速くできるんじゃない?」
競争優位を生み出すために、スピードに大きな価値を置いています。シンプルさを測るのに、最もいいメジャーは、ある意味スピードだと考えているのが、GEなのです。スピードを強く意識することで、「ここはもっとこうしたほうがいいのではないか」という自発的なスピードアップのアイデアが出てきたりします。問われるのは、正確性とスピードをどうやって両立するか。誰にでも正確にできるよう、ITの力も借りながら仕事を変えていく。そして全社としてスピードを求めていく。その両立をこそが、特にあらゆる分野でIT化が進むこれからの世界で勝ち続けていくには不可欠なのです。まずやるべきは、トップからスピードを上げていく。速く決断することです。「私はこっちがいいと思います」ときちんと部下に意思表示してもらうことです。「その場で決める」ことを、私は重視しています。ここまでわかっているのだから、今決めましょう、というやり方をする。また、お客様の期待を超えるスピードで決断したほうが、よほど、インパクトがあります。
◎「リーダーシップはトップやマネージャーだけじゃない。全員に必要なんだ」
リーダーシップはトップやマネージャーだけが発揮するものではなく、社員全員がリーダーとしてに自覚と意識を持って仕事に取り組むことを求める。リーダーシップのある人が、ポジションに就いていくということ。GEが考えるリーダーシップとは何か。ひとつは、いろいろな物事や問題を、自分のこととして考えること。より具体的には、自分の問題なので、解決策を自分で考える習慣をつける、ということが求められます。そしてもうひとつが、周囲に影響力を発揮し、物事を進めていくこと。自分の権限があるかどうか、どんなポジションかに関係なく、「こういうことをやったほうがいいと思いませんか」と提案し、周りを動かして実現していく。
◎「年齢は?何年入社か?そんなことは誰も覚えていないし、聞かない」
年齢はその人の評価には一切関係しない。年齢は、仕事で何かを考えるときにまったく関係がない。私のところに人事からやってくる社員のでーたにも、一切年齢は入っていません。だから、部下の年齢を、私は誰一人知りません。お互いの年齢を知ろうともしないし、知る必要性も感じない。このカルチャーはビジネスに大きな影響を与えると思っています。常に会社の組織が入れ替わっていくので、年次や年齢以外の尺度を持っていなければ、とても経営ができなくなります。
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