評価 (3点/5点満点)
東京都で義務教育初の民間校長を5年間務め(2003年~2008年)、現在は様々なところで教育改革を提言・実践している藤原和博さんが、本を読むことの本質に迫ります。
・読書とは他人の脳のかけらを自分の脳につなげること
・これからの時代に欠かせない情報編集力を磨くために読書が必要
・読書をするだけで、10人に1人の人材になれ、報酬の優劣が決まってくる
・読書によって、想像力、集中力、バランス感覚などが身につく
など、「なぜ本を読むといいのか?」について深く考えます。
本書の最後に付録として、藤原さんがこれだけは読んで欲しい50冊を紹介しています。その中でも、『ピーターの法則 創造的無能のすすめ』『天才!成功する人々の法則』は特に影響を受けたとのこと。いずれもビジネス書としては超有名なものです。
【my pick-up】
◎「本を読む習慣がある人」と「そうでない人」に二分される階層社会
これから先の日本では、身分や権力やお金による‘階級社会’ではなく、「本を読む習慣のある人」と「本を読む習慣のない人」に二分される‘階層社会’がやってくるだろうと私はみている。「読書」と「自分なりの意見」の相関は、私自身の経験からもいえる。あらためて思うのは、読書を通じて知識のインプットを蓄積していかないと、自分の意見というものが出てこないという事実だ。私もネットだけの情報では底の浅い思考しかできないという意見に賛成だ。深く論理的な思考をするうえで、本は絶対に欠かせないものだと思う。
◎確実によい本に出合うための方法はあるか!?
よい本に出合う機会の絶対量は、当然のことながら、読書の量を重ねれば重ねるほど多くなる。「これだ!」という本を数えたことがないから確かなことはいえないが、私の場合、おそらく300冊ぐらいだろうか。300冊という数字だけを見れば多いかもしれないが、それでも3000冊読んで300冊だ。9割の本は、私の感性には引っかからなかったということ。でも、それで損をしたとは思わない。無駄な本に出合わずに効率的に本を選ぶことなど、どだい無理だと思っているからだ。
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