amazonへのリンクはこちら
評価 (3点/5点満点)
伊藤忠の社長や中国大使を務めた丹羽宇一郎さんが、「未来に向けてわれわれはどういう生き方をしていけばいいのか」という問題について語ります。
人間そのものが以前から変わっていなければ、いくら組織の制度や仕組みをいじっても、国も会社も生活も変わりません。
問うべきは国家でも会社でも会社でもなく、人間そのもの。
人間としての生きる姿勢や信念を考えさせられる1冊です。
【my pick-up】
◎毎日の読書が差をつける
読書の効用は3つありますが、1つ目は論理的思考力を養えることです。物事を掘り下げて考える力、本質をとらえる力は読書をすることでしか得られません。とりわけ仕事を進めていくには、論理的な思考力は必須と言えます。
読書の効用の2つ目は、想像力が鍛えられることです。人間一人の想像力など、たかが知れています。だいたい自分の世界をベースにしてしか、ものを考えることができません。新しい商品、新しいサービスを生み出すためには、時代や環境の変化に応じて社会が今どんな状況にあり、これからどこに向かうかをイメージすることが求められます。
3つ目の読書の効用は、感情や感性が豊かになることです。喜怒哀楽の彫りが深くなり、感激、感動がより大きくなります。そうして人生が深く耕されます。
少なくとも30分の読書をできるだけ毎日にように何十年も続けることです。その積み重ねが自分をつくり上げていくのです。毎日、読書を続けた人と読書を続けなかった人、その差は20年ほど経つと歴然としてくるような気がします。
◎人にホメられるように努力せよ
「仕事に喜びや面白さが見つけられない」「仕事にやりがいを感じることができない」という人には、「あなたの仕事について、人にホメられるように努力しなさい」という言葉を私から伝えたいと思います。
仕事に喜びを見つけられないのは、人のせいでも、環境のせいでも、遺伝子のせいでもなく、あなた自身の努力不足のせいだと言えます。だから仕事の喜び、面白さ、やりがいのありなしなどは、本人が努力してから言うことです。
◎生きている限り努力を怠るな
どこで人間に差がつくか。それは多言を要しません。「努力をするか、しないか」です。勉強や仕事で同級生や同僚に負けた。それは生まれつき持っている能力の差ではありません。あなたを負かした彼・彼女らはあなたの何倍も努力していると考えたほうがいいでしょう。自分が勝ちたいと思うなら、彼・彼女の何倍も努力をすることです。それしか有効な方法はありません。
相手が3時間やるなら、あなたは4時間やりなさい。