厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2021年147冊目『FREE,FLAT,FUN これからの僕たちに必要なマインド』は、「自分を導く」ことからリーダーシップは始まると理解できる

2021-06-19 17:13:41 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

ベストセラー『1分で話せ』の伊藤羊一さんが、リーダーシップとマネジメントのあり方から、現場における実践方法までを体系化したものです。

 

3つのリーダーシップ

「自分を導く(Lead the self)」

「他者を導く(Lead the people)」

「社会を導く(Lead the society)」

自分を導くとは「自らの意思で選び、決断する」生き方で、「自分に対してリーダーシップを発揮する」ことです。

またリーダーは、自分を導いて生きるのと同時に、チーム(組織)さらには社会へと目を向けていきます。

 

リーダーシップの根本にある3つの価値観

「FREE」常識から解放され、ひとりの人間として自由に生きる

「FLAT」一人ひとりが、異なる意思を持つリスペクトされるべき存在である

「FUN」一人ひとりが意思を決めて生きられれば、楽しく幸せな社会になる

 

すべてのはじまりは自分を導いて生きる、というリーダーシップの本質をつかむことができる1冊です。

 

【my pick-up】

◎コロナショックを機に私のワークスタイルは激変した

実際に私自身も、ほぼ100%リモート(オンライン)で仕事をしています。その結果、私の場合はとにかくアウトプット量が増えました。これは通勤をはじめ移動時間、出張の往復などがなくなったことが大きな要因です。自由に使える時間が1日2時間程度は確実に増えたのです。リモートワークのおかげでとにかく仕事に集中できるというのがいまの私の実感です。

◎リーダーは「Why(存在意義)」を伝えよ

いまリーダーの立場にある人の多くが「Why(存在意義・ゴールに向かう理由)」ではなく、「WhatやHow(手段)」ばかり考え、話しているのです。そうではなく、リーダーこそが、自分の「譲れない想い」を持ち、それを言葉の限り、伝えなければなりません。

◎FLATな組織は、一人ひとりが「自分ごと」として働ける

これは私のスタイルですが、Yahoo!アカデミアチームのメンバーはみな、私がなにも答えをいわない、方向性もあまりいわないことを知っているので、全員が自分ごととして自分の頭から湯気を出しながら考えています。だから、力強い覚悟を持った企画がつくられ、実行されていきます。いくらゴールを共有していても、一人ひとりが「自分でやっていくんだ!」という覚悟と責任感を引き受けなければ、チームの仕事のクオリティは絶対に上がらない。逆にいえば、FLATであることは、メンバーに「厳しさ」を求める態度なのかもしれません。

◎あなたは「成果」を出すしかない

「成果を出す」ことは、具体的にどんな意味があるのか?それはたとえば、これまで3時間かかっていた作業を2時間でできるようになれば、時間が1時間余るということです。成果を出すことには、そんな単純な意味があります。もし1時間でできるようになれば、余った2時間で別の力を蓄えられます。その2時間を使ってさらに成果を出していけば、発言力が増していきます。発言力が出てきたら、仕事の精度が上がります。精度が上がると、心と体が楽になっていきます。そうして続けているうちに、自分の「想い」へ向かって着々と近づいていけるのです。

「全然楽にならないんだけど?」という人は、努力が無駄になっているのかもしれないし、単に努力が足りないのもしれません。また「努力しても上司に評価されるとは限らないよ」という人もいますが、私は成果を出すことと上司からの評価は、ほぼ同義でいいのではないかと考えます。わかりやくいえば、「評価されるような成果」を出せばいい。自分が本当に好きな仕事をやるために、まず評価を得ればいいのです。

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2021年146冊目『一瞬で社員の心に火をつけるシンプルな手帳』は、〝羅針盤経営〟を実現するポリシーやプラン・ルールの明文化

2021-06-19 16:58:54 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者がこの本で、社長や経営幹部、チームリーダーに伝えたいことは、北極星のようにブレない一点を目指す「羅針盤経営」です。

ブレない経営を行うと、無事に計画どおりに目的地までたどり着くことができます。

 

その際に問題となるのが、社長の考えていることや経営戦略・戦術を社員全体に伝えるための「ツール」がないこと。あるいは、現場の声を経営幹部が常に収集し、現場とのズレのない経営をするためのコミュニケーションツールとシステムが存在しないことです。

 

その解決法として本書では、様々なノウハウが書かれた「魔法の手帳」を作り上げることで、社内の不文律の文化を明文化し、社員に明確な目標とノウハウを共有することを目指します。これによって「羅針盤経営」が実現できるそうです。

 

魔法の手帳(経営計画手帳)の5つのコンテンツ

ポリシー:理念、ビジョン、フィロソフィーなど

スコア :長期事業構想、通期経営目標、各種数値指標

プラン :方針や施策

ルール :社内規定

ワード :社内用語と解釈

 

価値観や個性の違う人と組織を作って理想を叶えるのは容易ではありませんが、社長は理想を描くだけではなく、理想を実現するためのストーリーを言葉と数字で表現することが大切であると、本書を読んで改めて認識しました。

 

【my pick-up】

◎サービス残業を許す会社から優秀な社員は去っていく

短い時間で労力をかけずに成果を上げること。1分でも早く仕事をあげる社員は優秀であり、これからの社長は、こうした生産効率を上げる社員を評価する必要があります。レガシード(著者の会社)では基本的に月に45時間、人によっては30時間以上の残業はしてはならないと決めています。残業時間が規定時間を超えないよう自己管理できるように、毎日何時から何時まで働いたのかを、全社員がオンライン上で確認できるシステムが組んであります。当社では、21時以降の労働も禁止です。もし21時以降会社に残っていた場合は、始末書です。始末書の枚数は、賞与の査定に影響します。若い時に残業の習慣をつけると、年を重ねても同じ習慣で働いてしまいがちです。

◎経営責任のない社員が考えると経営計画は失敗する

自社が生き残る条件を、経営責任のない社員の意見を聞かないと立てられない社長は引退すべきだと思います。立場が違う者が、社長の立場になって考えることはできません。経営計画に時間をかけることこそ、最も有効な時間の使い方と言えます。経営計画をつくることが、そのまま利益を増やすことにつながるからです。

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