厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2020年172冊目『段取り上手のメール』は、メール仕事を戦略的にこなすためのフレーズ例が満載

2020-08-23 15:25:55 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

この本ではまず、伝え方・書き方の段取りに着目して、メール仕事を戦略的にこなすことを提案しています。

さらに、時代の変化にそったメールマナーの再検証、難しい場面のメールの書き方、性格が出てしまうメールの修正法などのテーマで章が構成され、「つまずくポイント」の解消を目指します。

その他本書の特長としては、具体的な文例やフレーズ集がいたるところに盛り込まれている点や、急速に普及するビジネスチャットのマナーについてもまとめられています。

「段取り上手のメール」の4つの心得

1.「誘導フレーズ」を書く

どんな用件か最初にわかるように書く

2.長文メールにしない

盛り込みすぎず、シンプルにまとめる

3.遠慮しすぎない

大事なことは遠慮せずに明確に書く

4.相手の行動を読む

相手の次の行動を読む想像力を働かせる

いかに速く、わかりやすいメールが書けるかが、仕事を進める上での重要なスキルになっています。

まずは〝相手の立場に立って考える〟こと。それができていればダメ出しをされることはどんなにはないでしょう。

【my pick-up】

◎グループチャットの目的・範囲を明確にする

部署ごとのチャットのほかに、業務ごと、プロジェクトごとなどのチャットをつくる場合には、「どの範囲まで話し合うのか」「誰が参加すべきか」などをよく考えてつくる必要があります。思い思いにつくると乱立してしまって、「これはどちらのチャットで話せばいいのか」と迷うような状態になったり、重複してあちこちで同じ話をしていたりということにもなりかねません。「業務改善」など、テーマが大きく抽象的なチャットの場合は、どの範囲までを守備範囲とするのか、何をゴールとするかなどを明確にすることが必須になります。実際にやってみると、分け方が大きすぎた、細かすぎたなど、いろいろな不都合が出てくることは多いものです。そんなときは、早めに軌道修正をして組み直す必要があります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2020年171冊目『ほめるのをやめよう』は、アドラー心理学も踏まえた民主的なリーダーシップを提唱する

2020-08-23 15:15:04 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

ベストセラー『嫌われる勇気』の岸見一郎さんによる、リーダーシップをテーマにした著書です。

この本で提示するのは、一言でいえば、民主的なリーダーシップです。リーダーと部下は「対等」であり、リーダーは「力」で部下を率いるのではなく「言葉」によって協力関係を築くことを目指します。

リーダーとして必要なことは次の3点です。

・リーダーは教育者でなければならない。

・上司は部下を一人の人間として尊敬し信頼しなければならない。

・リーダーは部下の仕事に責任を持たなければならない。

リーダーシップは、対人関係全般について学ぶ必要があります。職場では部下から尊敬されているリーダーが、家庭では家族から疎まれているというようなことは本来ありえません。

対人関係について他のどの心理学よりも具体的に明らかにするアドラー心理学を学んできた著者が、リーダーシップについても述べることはある意味当然と言えるでしょう。

新しいことに挑戦する姿勢を若い人に見せることは大切なことだと思います。多くの職場の変革は若い人から起こりますが、リーダーが率先してこれまでとは違うことを始めると、職場はたちまち変わります。

リーダーの勇気は部下に伝染し、職場を変えるきっかけになります。部下はリーダーという「人」ではなく、リーダーが語ることや行いから学ばなければならないのです。

そうすれば社員の主体性が発揮され、リーダーが全面に出てこない組織を作ることができるでしょう。

タイトル『ほめるのをやめよう』は少し誤解を招きますね。中身を読んでみると「叱るのをやめよう」もあり、では何をすべきかは本書をご覧ください。

【my pick-up】

◎叱るのをやめよう

部下にぞんざいな言葉遣いをしないことです。「~してくれると助かる」とか「~してくれませんか」というふうにです。叱るというのは部下を対等に見ていないということです。同じ失敗をしないために、なぜ失敗したかを叱らないで言葉で説明すればいいだけのことです。部下を叱ると劣等感は強められ、自分は無能である、自分には価値がないと思うようになります。たとえ今は失敗をすることがあっても、部下に可能性を見て取り、部下の力を伸ばすために的確な指導をすれば、部下は上司から対等に見られていると思えます。

◎嫌われてはいけない

嫌われる勇気は上司の顔色を見ていうべきことをいえない部下にこそ必要であって、上司がこの勇気を振りかざしてはいけないのです。

◎ほめることの弊害

自分に価値があると思えなくさせるのがほめるということだと私は理解しています。ほめるというのは対等ではなく、能力のある人が能力のない人に、上から下に下す評価の言葉であると、アドラー心理学では考えているのです。「あなたは無能だけれど、よくできたじゃないか、すごいね」という意味になって、対人関係の構えが縦、上下関係になるからです。自分に価値があると思えなかったら、対人関係に入っていく、あるいは仕事に取り組む勇気が持てません。だからほめることは逆効果なので、ほめるのをやめましょう。ほめられていると、それを基準に行動を選ぶようになります。その意味では、叱ることとほとんど同じような弊害があると考えていいと思います。

「ありがとう」という言葉をかけるのにはわけがあります。自分が役立たずではなくて、誰かの役に立てていると感じられる時に、自分に価値があると思える。ですから、ありがとうはほめ言葉とは違う言葉だと理解しています。貢献感を持てることで自分に価値があると思えたら、対人関係の中に入っていったり、仕事に取り組んだりする勇気を持てます。だから、あらゆる場面を見つけて、ありがとうといってみると、職場の雰囲気は必ず変わります。

◎叱ることとほめること、そしてしつけについて

そもそも怒ることと叱ることを区別することはできません。叱っている時には必ず怒りの感情を伴っていると考えて間違いないでしょう。大切なのは、怒りに代わるやり方を学ぶことです。私はしつけにすら怒ること、叱ることは必要でないと考えています。とにかく言葉を使えばよく、感情的になる必要は一切ないのです。怒りの感情を作り出し、部下を叱りつけても、部下は反発するだけです。怒ること自体がなければ、パワハラか、パワハラでないかを気にする必要もない。それぐらい思い切らないといけません。具体的には、命令形を使わないことです。「お願いがあります。コピーを取ってきてくれませんか」です。

感情を混じえずに、本当に行為そのものを評価するという意味で「今のはよかった」というのは一つの方法としてあると思います。あなたがほめてほしい、承認してほしいと思うのは、リーダーが上で、あなたをそのずっと下に置いているからです。あなたは私の子分である、家来であることを私に認めてほしい。だからほめてほしいというのです。でも、私はあなたを家来にはしなくない、子分にしたくない、だからほめませんと伝えるといいでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2020年170冊目『読書に学んだライフハック』は、書評掲載数日本一のサイトから仕事・生活・心に役立つ本を厳選

2020-08-23 15:03:17 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

書籍執筆本数日本一に認定された「ライフハッカー」(https://www.lifehacker.jp/)の書評2000本から厳選したものを「BUSINESS」「LIFE」「MIND」の3カテゴリーに分けて収録。

このライフハッカーは、様々な情報を伝える「情報系メディア」なので、著者の印南敦史さんご自身の意見は極力入れないようにしている点が特徴です。

あくまで、読者の方々に「この本、おもしろそうだな。読んでみようかな」と思ってもらうことを目的としています。

書評を読んだ結果、その本に興味を持ち、Amazonでクリックしたり、リアル書店で購入してくれた方が存在すること自体に大きな意味があるとのこと。

書評家というのは、紹介した本が売れたところで収入が上がるようなことは基本ありませんが、「読んでくださり、その本に興味を持ってくださった」という事実に勇気づけられるんですね。

【my pick-up】

◎残業をして「仕事をしたつもり」にならない(『仕事の速い人が絶対やらない時間の使い方』)

残業をしただけで「仕事をした気」になる人も少なくありませんが、仕事が速い人には、そんな発想がないものだと筆者はいいます。なぜなら、「仕事とは過程ではなく、成果を求められるものだ」ということを理解しているから。逆に「あの人、いつも会社にいるけど成果が出ていないよね」といわれてしまうのだとしたら、残業している意味はないことになるわけです。重要なのは、残業せずに成果を出して、残りの時間を自分への投資に使うこと。

◎明確な「判断基準」を持ち、不必要なことはやらない(『できる人の共通点』)

「独自の判断基準を持っている」ということについて注目すべきは、「やらないこと」をはっきり決めている点。「集中したい作業の時間は、人の誘いに一切応じない」など、迷いを一切見せないことです。その理由のひとつは、時間は有限だという意識。そしてもうひとつは、「なにに集中し、なにを手放すか」と「選択と集中」を徹底し、自身のあり方・仕事の方向性をきちんと持っているということ。そのうえで、「こういう人とは仕事をしない」など、固く決めて徹底しているのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする