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そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

オオイヌノフグリの花の一日

2009年03月20日 | 3~5月の草木
オオイヌノフグリなどの花は、とてもたくさんの実を付けます。
花は全て実を付けているのかと思うくらいですね。

でも、よく見ていても、昆虫はそんなにやってきません。
では、いったいどうしてたくさんの実を付けることが出来るのでしょう?

花の一日をじっくり見ると、その秘密が解りました!!


朝、これから開こうという蕾の中です。

8時30分です。
花粉をギッシリ持ったおしべが、まだ堅く閉じられていました。


それからほんの30分後

オシベが開き始めて、花粉が出てきました。
このとき、どうやらすでに、花粉の一部はメシベに付いている様子です。
なので、この後なにかアクシデントがあったり、昆虫が来なかったりしても、ちゃんと実が出来るという、あっぱれな仕組みのようです。


9時40分、花が開きました。

オシベの下のほうに見える、小さな丸いピンク色のものがメシベです。
オシベはまだくっついています。


10時32分、オシベが離れました。

これで昆虫がやってきても花粉をくっつけられるし、メシベにもたくさんの花粉を落としてやることが出来ますね。


11時17分です。
一生懸命にメシベに花粉を付けています。

この動作は、全ての花がするわけではありません。
オシベとメシベの長さのつりあいがうまくいかない場合もあるし、オシベがここまで接近できないケースもあるように見受けられます。

この写真は、とてもうまくいったラッキーなケースと思います!


一時間くらい経つと、オシベの花粉は落ち尽くし、オシベとメシベも「もう用事はないのよ」といわんばかりに勝手な方向を向いています(笑)



3時30分、花も元気がなくなってきました。
もうすぐ落ちてしまうでしょう。



そして花が落ちた後です。

最初の写真のようにすっぽりと抜け落ちた花の後には、花粉がいっぱい付いたメシベが、ガクの中にしっかりと残っています。

このあとすぐに、ガクの部分はピッタリと閉じてしまいます。
そして、数日でうすべったい実が出来始め、やがて丸く育って来ます。

こんなにどっさりの花粉がくっついていないメシベもありますが、ほんの少しでもついていればOKなのでしょうか、ほとんどの花のあとには実が育ってきます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

2007年の4月、かぜくささんのHPで、おおいぬのフグリのオシベの変化についての研究レポートを拝見し、私も花の変化の様子を追いかけてみたことがありました。

しかし、そのときは表に咲いているたくさんの花を、どれか一つにしぼらずに時間だけを時系列に追いかけたので、なんとなく心残りでした。

そして今年、思い立ってプランターにオオイヌノフグリを育てたので、ある特定の花を追いかけて撮影することが出来ました!


日当たりや気温など、様々な条件がありますので、すべてこの写真と同じように進行するわけではけっしてありません。

たまたま、ある花の一日を追いかけただけのこととご理解ください。
それでもまあ、おおざっぱな変化はお解りいただけたことと思います。


最後まで見てくださった方、どうもありがとうございました。
お疲れさまでした



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雨の中で見つけたもの

2009年03月06日 | 3~5月の草木
今年も、他のサクラに先駆けて、はや満開になりました。

まだ、梅と思い込んでいた頃のこと。
たまたま近くまで行ったので、しげしげと眺めて見たことがありました。
すると・・・なんとまあ、サクラだったのです

なぜ解ったかというと、花びらの形です。
梅は丸いような花びらですが、サクラは切れ込みがありますよね。

これはウメです。

ね、明らかに違うでしょう?

その後で、近所の友人が「あれはサクランボがなるのよ」と教えてくれました。
うかつにも、私は知らなかったのです。

その年の初夏、期待して待っていると赤い実が・・・

植えっぱなしで肥料も与えていないので、美味しくはなかったですが、サクランボの味がしました

調べてみたらセイヨウミザクラという種類、またはその仲間のようですね。


      

さてさて、サクラの下には、他の木の色んな枯れ葉が飛んできて落ちています。

こんなのがありました!

テントを張っているようで、面白かったです。
中に何かいないかと、のぞき込んでみましたが、まだ寒いので何も生き物はいませんでした。
ちょっと残念。。。


帰り道、浅い水たまりが出来ていて、木の枝から滴が落ちている所がありました。

先日の水道の滴を思い出して、水滴の跳ねる所が写せないか、ちょっと挑戦してみました。

かなり暗い所だったので、フラッシュを強制発光させて、とにかくどんどん写してみました。

斜めになってしまって不安定な画像ですが、一枚だけ写ったのがこれです。
深そうに見えますが、1センチもないような水たまりなんですよ。

これなら、もっと本格的にがんばれば面白い一瞬が写るかも???
コンデジでどこまで写るか?

雨の日の楽しみが一つ、ふえました♪



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オオバコの花

2008年06月27日 | 3~5月の草木
写真のような姿です。
春先から今ごろまで、空き地や草原によく見られます。

花がたくさん咲きます。

これはピンクですが、白もあります。



ごく小さい花なので、近くで見てもなかなかそれとは見えませんが、こうして見てみると、なかなかきれいです。


やがて実が熟すと、こんな感じになります。


そして、先日もお見せしたように、蓋がはずれて小さな粉のようなタネがいっぱいこぼれます。




もう一種類、ヘラオオバコというのがあります。
こんな姿です。


こちらはこんな花の付き方です。


申し分けないのですが、こちらの実とタネの様子を見忘れています。
どなたか、ご存知でしたら教えて下さいませんか?



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昨日今日梅雨の晴れ間に・・・

2008年06月04日 | 3~5月の草木
医院の玄関前にはサツキが満開。
おしべが雨粒を抱いて、静かに咲いていました。


そして今朝のこと。
カーテンを開けると、なんとツユクサが咲いているではありませんか!

夏が、もうそこまで来ているのですねぇ。

此の花は、たぶん36代目くらい?

その間、何度も引越しをしたけれど、何時も一緒に来てくれました。
私の、一番の親友かもしれないです




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ほんもののルリニワゼキショウ!

2008年05月28日 | 3~5月の草木
これがルリニワセキショウです。
この写真でもお解りかと思いますが、普通のニワゼキショウと違って、オシベが、花の真ん中から突き出ていて、花びらに細い糸のようなものが付いているのです。
きれいでしょう?


一般的なニワゼキショウの種類です。

オシベが奥のほうに引っ込んでいて、しかも三つに分かれています。

左から順に、オオニワゼキショウ(アイイロニワゼキショウ)・ニワゼキショウの白花タイプ・ニワゼキショウ(別名ナンキンアヤメ)の3種類です。

花の大きさは1センチ前後です。

今日ご紹介したルリニワゼキショウと共に、全て帰化植物です。
可愛いので「シシリンシウム」という名前で、観賞用に色々な種類が導入されていて、黄色い花を付けるものなどもあるようです。


古い図鑑ではオオニワゼキショウの別名を「アイイロニワゼキショウ、またはルリニワゼキショウ」と書いてあります。(山渓ハンディ図鑑1『野に咲く花』)
なので、ルリニワゼキショウが別の種類とは、長い間知りませんでした。

オオニワゼキショウ(アイイロニワゼキショウ)も、うっすらと青い花びらに、少し濃い青の筋が入っていて、きれいで、大好きでした。
他の色に比べて、見かけることが少ないです。



ところが、このブログにも時々コメントを下さる「わぴちゃん」こと岩槻秀明さんの図鑑『雑草や野草がよーくわかる本』(秀和システム刊)に、比較的新しい種類としてルリニワゼキショウというのがあると、写真が載っているのを発見しました。

こんなきれいな花は見たことがなかったので、見たくなりましたが、その辺には咲いていません。

それが、先日のことでした。
最近お友達になったfwaさんの気ままなあわ淡の記の中に、そのルリニワゼキショウの写真があるのを発見したのです

それでどうしても実物が見たくなり、厚かましくもお願いしたら、快く送ってくださったのです。

こんなに早く出会えるとは、夢にも思っていなかったので、とっても嬉しかったです




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スズランは、花の中にも花が咲く?

2008年05月10日 | 3~5月の草木
色んな花の中をのぞき込むのが趣味の私です。趣味悪いでしょうか?
でも、面白いのですもの・・・

きのうはスズランの花に上を向いてもらって、写してきました。
スズランはうつむいて咲くので、なかなか花の中を見ることはないでしょう?

去年だったかにもUPしたので、覚えていらっしゃる方にはゴメンナサイですが、
こんなにきれいなのですよ!

ね、思いがけないでしょう?


花がこんもりとした形で、下を向いているので受粉が大変そうです。
なので、全部の花に実が出来るわけではなさそうです。
これは去年の写真ですが

青い実がぽつぽつと成っています。

白い帽子が可愛いですね♪

やがて季節が進むと赤く(橙色に近い赤です)色づきます。
タネは・・・まだ見たことがありません。
今年は見ようと思っています。



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ハナミズキとヤマボウシの??

2008年04月28日 | 3~5月の草木
いま私の所ではハナミズキが満開です。
もう少しすると、ヤマボウシが咲き出します。
ヤマボウシは見る機会のない方もいらっしゃると思いますが、写真を載せますので、どうかご覧下さいね。

まず、全体の姿を見比べて見ます。
上の写真がハナミズキです。

こちらがヤマボウシ。

わかりやすいように、どちらも白にしました。
他にピンクなどもあります。
少し違う部分もありますが、よく似ているでしょう?

去年、ヤマボウシの花を勉強した時に、白い花びらのような部分は実は
総苞(花のかたまりを抱くようにして集まっている小さな葉のこと)だと知りました。

ハナミズキもヤマボウシも、同じように4枚の総苞(そうほう)片が、あたかも花びらのように付いています。
そして真ん中に丸いものが固まっていて、これが本当の花なんですね。
上の2枚の写真では、まだ蕾の状態です。
どちらもよく似た構造だと思います。


これはハナミズキの花が咲き始めたところです。


こちらはヤマボウシ。

左下に小さく入れている画像が、花の一個です。


とここまでは、似たもの同士なのですが・・・・

さて、困ったことに実の形があまりにも違うのですよ。
まあ、ご覧ください。

向かって左がハナミズキ、右がヤマボウシです。
全然違いますでしょう?

ハナミズキの実は食べられない(と思うのです)けれど、ヤマボウシの実は美味しいです♪

で、私は今、たいそう悩んでいます。
何を悩んでいるかというと、

*全体の姿はとてもよく似ていて、真ん中の花の様子も似ているといえば似ている けれど、少し違います。
*実は全然違います。

なぜだろう? なぜかしら?
不思議でなりません。

どなたか教えていただけませんでしょうか?


因みに
どちらもミズキ科ミズキ属なのです。




メールでこんなコメントを頂きました。
ありがとうございました。

snipe-sano さんより
>ハナミズキの正式名称は「アメリカヤマボウシ」で、日本の「ヤマボウシ」と同じ科同じ属です。以前、植物の専門家でアメリカ東海岸の植物園で仕事をした方が言ってました。アメリカ東海岸北部は大西洋に面して日本と同じような気候で、似ている植物が多いそうです。実の違いは、日本はサルがいるので、サルが食べて種が運ばれる様に進化し、アメリカはサルがいないので、鳥が食べて種が運ばれるように進化したと聞いたことがあります

並べて見ると面白い

2008年04月23日 | 3~5月の草木
初めてご覧になる方は、何だと思われましたか?

これはチューリップの花の芯の部分なんです。

色々な色があるのは不思議はないですが、真ん中の部分がこんなに違うとは、写してみるまで思っていませんでした。

これらの花は、どれも、ごくありふれたチューリップだと思います。
少なくとも見た感じはそうでした。

普通の黄色い花なのに真ん中には茶色があったり、赤い花の真ん中に黄色があったり・・・私にはとっても不思議です。
もし理由をご存知の方がいらっしゃったら、ぜひ教えてくださいね。


そのほかに、こんなのがありました。


ちょっと普通のとは違うお花です。
中の様子も違っています。

近くの花壇に咲いているのを写してきただけなので、皆さんの所にはもっと違うのが見られるかもしれません。

もし見つかったら、見せてくださいね。




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カラスとスズメの間って?

2008年04月04日 | 3~5月の草木
寒い地方ではまだ咲いていないかもしれないですが、愛らしいカラスノエンドウ
写真の左にあるピンクの花です。
きっとあなたもご存知でしょう?

私はずっと<烏の+豌豆>という名前だと思っていました。(カラスが食べる豌豆だと思い込んでいたのです
ところがなんと真相は<烏+野豌豆>なんだそうです!!
「わぴちゃん」こと岩槻秀明さんの『雑草や野草がよーくわかる本』(秀和システム)に出ています。

<カラスみたいに真っ黒な莢が出来て、野原にあって、豌豆みたいなつる草>が、名前の由来とか・・・


このカラスノエンドウの仲間にスズメノエンドウというのがあります。
たぶんスズメの方が小さいだろうって想像されたでしょう?

大当たり
写真の右にある小さな白っぽい花が、それです。カラスに比べるとかなり小さいですね。
よく解らないでしょうから、大きくしてみましょう。

名前を漢字で書くと<雀野豌豆>となります。

では、上の写真の真ん中の花は何でしょう?

実はこれが、今日の記事の題になっている「カラスとスズメの間」の名前を持つ植物なんです。
カスマグサ
初めて知ったときは笑っちゃいました。

カスマグサも小さいので、大きくしてみますね。

このカスマグサは、カラスやスズメと比べると、見かけることはずっと少ないです。

それぞれの葉っぱと実の形や大きさは、上の写真で見比べていただけるでしょうか?

実が熟すとはじけて、中のお豆(タネ)が飛び出します。
タネの大きさを比べて見ました。


一番上の大きいのがカラスノエンドウ、下の左がスズメノエンドウ、右がカスマグサです。
スズメノエンドウは極小なので、タネも2個ずつです。

どれも、はじける前の実を採って、手で開いて写していますので莢が真っ直ぐですが、実際は下の写真のような感じになって、マメが飛んでいく仕組みです。

花も実もタネも、スズメが一番可愛いですね

いずれもマメ科ソラマメ属ですが、こんな小さなのがソラマメの仲間とはおどろきです



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花冷え

2008年03月31日 | 3~5月の草木
昨日は、お花見にはあいにくの雨が、一日中降り続きました。
でも、雨にぬれた桜が大好きな私は、いそいそと裏の公園へ!

花が咲き始めてからの思わぬ冷え込みは、「花冷え」というきれいな言葉で呼ばれます。
北海道では5月頃の「リラ冷え」が知られていますね。

濡れた花びらが重そうです。

ときどき冷たい風が吹きすぎて、早くに咲いていた花を散らしていきます。
根元に散った花びらにも雨のしずくが、宿って。


< 咲く花も 散りゆく花も やさしくて >


今朝、雨は止みましたが、強い風が吹き、竹薮が大きく揺れ動いています。

今日は旧暦では2月23日です。
旧暦の2月20日前後に吹く強い風は「貝寄風(かいよせ)」と、呼ばれます。

昔、この風で難波(なにわ)の浜に吹き寄せられた貝がらで、大阪の四天王寺の聖霊会の舞台の四隅に立てる筒花の造花を作ったので、こんな名前で呼ばれるようになったのだそうです。

貝がらで造った造花は、さぞきれいだっただことでしょう。
先日のプレゼントの「ナミマガシワ」などが、きっと使われたに違いないと思っています。


俳句をたしなんでいた父が教えてくれた季語の一つでした。
幼い私は、砂浜に打ち寄せられている貝がらの様子を思い浮かべて、明日になったら海岸へ連れて行ってもらおうと、胸をはずませながら風の音を聞いたものでした。



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