日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「ドクダミ」の花が、咲いています。

2018-05-10 08:42:57 | 日本語学校

曇り。

朝、一時的に雨が降り…、止むのを待ってから出てきました。天気予報によると、このあたりでも俄雨の可能性が高く、しかも、もしかしたら雷様までお出ましになるかもしれぬとか。

「ドクダミ(蕺)」の花が咲いています。雨が降り出す頃の花ですね。「アジサイ(紫陽花)」の花軍の先駆けみたいな感じです。ワンサカと緑の葉を茂らせ、そこに白い十字の花が浮かんでいます。花はかわいいことはかわいい。でも、この葉の茂りというのはすごい。まるで「このあたり一帯は、オイラのシマだ」とでも言っているかのよう。

この花は、どこにでも生え、蔓延ってしまうような印象があります。1度根づくとしつこいのです。なにせ根こそぎ追い払うには手間も時間も、そして根性も必要になってくる。…かといって農薬に頼るには、可哀想。見かけは白い可憐な花を咲かせるし、それになんと言っても漢方薬の材料でもあるし…。で、毎年、放置されてしまう…ような存在なのでしょう。

さて、学校です。

最近は、職員室に入るなり、真っ先に、進路にそって、3カ所の窓を開け放つのですが、なぜか開けるとすぐに、くしゃみが止まりません。「スギ(杉)花粉」の候は過ぎたし、しかも雨が降っているか、降っていなくとも今にも降り出しそうな空模様であるというのに…もしかしたら、風邪かな…。

もちろん、こんな悠長な考えも一過性のモノ。アタフタとしているうちに、結局忘れてしまうのです。人間、健忘症だから、どうにか生きていられるのでしょうね、そして、また次の日の朝、それを繰り返してしまう…。

教室では、「風邪引きさん」が、自分の風邪をお隣さんか、同室者にお裾分けし、今度は近くの人が、クシュンクシュンやりはじめています。「(もらったものは)送り返せ」「はい。クシュン、送り返します」「いやだ。来るな」という会話を続け、これもそれなりに面白い。聞き取れるようになると、こんなミニ会話も活性化につながります。

今、二年生に、少しずつ、専門学校やら、大学のオープンキャンパスやらの話をし始めています。ひと頃のように大学と専門学校の違いが分からないという人は減りましたが、それでもいろいろな「事件」が起こります。一昔前には、専門学校は二年、大学は四年で、大学卒業後は「学士」の資格をもらうと言うと、「じゃあ、二つ専門学校に行けば同じか」などと言われ、その違いを説明するのに四苦八苦したことがありました。大学のイメージがないのです。その人の近くには、大学に行った人がいなかったからでしょう。

先日、訊いたときには、専門学校に行くと言っていた一人の女子学生が、「オープンキャンパスがあるのはどの大学ですか」と訊きに来ました。「どの大学もすると思いますよ、日にちはそれぞれだけれども」と答えると、「いえ、オープンキャンパスがある大学です」と言う。

どうも話が噛み合わないので、訊いていくと、日本中の大学の中で、オープンキャンパスがあるのは、どうも一つの大学だけだと思っていたらしい(大学というものを見たかったのでしょう)。

そこに行ってみたいと言うのですが、何を学びたいのかもまだ判っていないし、今、行ったとしても、向こうの先生方の話も聞き取れないだろうし、結局、なにをどうしたらいいのかもわからないだろうし…。でも、本人は、きらきらと目を輝かせて言うのです。「オープンキャンパスがある大学を探しています」と。

行きたかったら、7月の「日本語能力試験」が終わってからの方がいい。あと4,5ヶ月もすれば、日本語のレベルももう少し上がっているでしょうから、相手の話がチンプンカンプンということもないでしょう。まだまだ焦って行く必要はないのです。

焦らなければならないのは、専門学校に入りたいという人だけで、その人達は、何を学びたいのかを考えておいたり、できれば、友達がいるとか、同国人がいるという専門学校を探しておいたりした方がいい。

同国人がいないと続かないという人が少なくないのです。こういう人は、何かを勉強したくて日本に来たと言うよりも、日本で働きたくて来ているわけで、そのための専門学校なのです。だから、まず、守備範囲(好きなこと、不得意じゃないこと)から選ばせることが大切で、それプラス、それに友達がそこにいたりすると、続けられ、無事に卒業ができるのです。

だいたいみんな、日本語学校までは「日本語を学ぶ」という目的があっていいのですが、「それから」を考えたことがないのです。現地の面接の時には必ず訊いているのですが、その時には答えられていても、来日後に訊くと、わからない等と言うのです。それが最近は、ある学校からの女子学生は皆、判で押したように「介護」と言う。一人くらいなら、そうかと思えるでしょうが、皆が皆そうだと、「おかしいな????」

で、向こうの先生に聞くと、これまた「何を勉強できるのかも、何を勉強したらいいのかも、(彼等には)何にもわからないのです。だから、『こういう仕事があるよ』と、いくつか紹介してやった」。そうか、それで、その(現地の)日本語学校から来た女子はみな「介護をやります」と答えたのかと、その時はよく判ったのですが、でも、結局、何を学びたいかは判らないまま。

もっとも、実際に考えられるようになるのは、専門学校に見に行ってそれからでしょう。それまでは、まず日本語の勉強です。一にも二にも、日本語の勉強あるのみ、です。

日々是好日  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする