日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

今日も暖かい一日でした。

2015-02-25 18:32:31 | 日本語学校
 雲が重く垂れている、どんよりとした朝です。

 けれども、予報によると、雨は降らないとか。とはいえ、いつ降り出してもおかしくないようなお天気です。

 気温は、8度から12度くらい。昨日より少し低めです。ただ、朝、起きるのがずいぶん楽になりました。学生たちはどうかしらん。アルバイトの帰りが遅ければ、寒かろうが暖かろうが、関係ないでしょうね。眠いだけでしょうし。

 予報官が、今日一日、日差しはあっても木漏れ日程度、やはり冬のコートを着た方がいいでしょう…と、それで、私も冬のコートを着てきました。

 それにつけても、気になるのは「花粉状況」。一昨日から少しずつ増え始めているようで、昨日、帰宅して洗濯物を取り込んだと思ったら、もうクシャミ虫の連打を浴びてしまいました。クシャミが止まらないのです。きっと洗濯物に花粉がついていたのでしょう。うっかりして、はたくのを忘れていました。きっとそのせいです。

 学生の中にも、来日後、早くも花粉症に悩まされる人がいて、驚かされます。彼らの国には日本のように花粉を飛ばす杉があったっけなんて考えてしまいましたけれども、確かに、あれは花粉によるクシャミのよう。思わず、花粉症には、杉だけではなくて檜のもあるし、ブタクサや他の草による物もあるから、注意してねと言ってしまいました。彼ら、きょとんとしていましたけれども。

 さて、学校です。

 中国人が多かったころは、中国と日本の違いばかりに目が行っていましたが、それが東南アジアの人たちが来るようになると、中国と日本の共通点の方に目が行くようになってしまいます。比べると、違いはあっても、勉強に対する態度とか考え方などに共通点が多いのです。

 そして、その後、南アジアの人たちが増えてくると、今度は、東アジア、東南アジアの、(日本の)文化や習慣を共にする部分に感じ入るようになってくる…今は、そうなっています。

 やはり、地理的な近さというのは、無視できませんね。

 中国人とスリランカ人とが、同じくらいの人数で、ある程度いた場合。スリランカ人はヒアリングがいいので、「話す・聞く」はすぐできるようになるのですが、中国人は日本人と同じくらいこれが弱い。ところが、漢字が入ってきますと、それまで、「ふん、楽勝」と高をくくっていたスリランカ人が「できない、覚えられない」とさじを投げかけ、中国人の方が「ルンルン」になるのです。つまり、このとき、それまで、「こんなことも聞き取れないのか、愚かな奴らだ」と見下げていた中国人たちに一目置かざるを得なくなってくるのです。

 ただ、中国人の方は、文章の読み取りが難しいのが分かりますから、スリランカ人のようにすぐに御山の大将になるということはないのです。もちろん、どの国にもそれが分からない人たちはいますが。

 それで、ある程度のバランスはとれていたのですが、今は、中国人の代わりにベトナム人が多いのです。ベトナム人は「話す・聞く」は中国人よりももっと苦手で、その上、漢字にも苦労してしまいますから、大変です。

 ベトナムではフランスが来る前に使っていた漢字を、今は、聞くところによりますと、学校教育でも教えていないとのこと。それでは、漢字で書かれているはずの古文書をだれが読むのだ。自国の歴史は人伝でなければ知り得ないのかと不安になりそうなものですが、それがないところがすごい。もっとも、これは、政府が自分に都合の悪い歴史を書き換えたり、人民に知らしめないようにしたりしている国もあることですから、彼らだけがそうだというわけではないのですが(日本では政府がそう思ったとしても無理です。情報はよい物も悪い物も怒濤のように押し寄せてきます。選択するのは個人の問題ということになってしまいます。知らないというのは、あるのにその本を見ようとしなかっただけということ。知る権利も与えられていない国の人たちとは違います)。

 ただ、相対的に、去年の四月からの学生たちは、スリランカ人にせよ、ベトナム人にせよ、またフィリピンやタイ人によせ、コツコツ型が多く、ちょっと救われています。「聞く・話す」は時間が解決してくれるので、どうにかなるところが多いのですが、「漢字」だけは、覚えなければ、10年日本にいようが、20年日本にいようができず、結局は本が読めずに終わってしまうのです。

 まあ、どちらにしても、がんばるしかないですね。

日々是好日
コメント
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