日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「卒業生からの電話」。

2011-11-09 09:34:40 | 日本語の授業
 今朝、黄金色に輝く雲を見ました。幸先がいいなとワクワクしながら学校へ来ますと、早速卒業生から電話です。

「今、学校へ行ってもいいですか(今でもすぐそばに住んでいます)」
「どうしたの」
と、思わず、(アルバイトの)面倒をかけた在学生のことかと身構えますと、どうも、自分のことのようです。
「直ぐ来なさい」ということで、今、待っているのですが。

 ふつう、中国人学生というのは、卒業後、だいたいのことは自分でやってしまいます。一人でできなくても、同国人なり日本人なりに聞いてどうにかしてしまいます。が、それでも手に余る時には、時々、こういうことがあるのです。

 ただ彼らは仁義は尽くします。こう言うと、やくざ路線まっしぐらみたいで、少々面映ゆいのですが、教えてもらっている時は、そばにすわっているのです。これは、私にとってはとても大切なことで、何かあったときに直ぐ聞けるだけではなく、教師の業と言いますか、いつの間にか「してやっている」ではなく、「教えている」ようになってしまうのです。

 代わりにやってやるのは、面倒ですが、教えるのならいいのです。やりながら、自然に、チェックを入れ、できそうだと見ると、「はい、ここからは自分でやってごらん」とやってしまうのです。教師にとっては、結果的にはしてやっていることになるにせよ、この雰囲気が大切なのです。

 その上、中国人の場合は、こういう時でも、「本来なら自分がしなければならないのに、先生に迷惑をかけていいる」、だから「申し訳ない」というのが、顔に表れます。それで、教えながらやっていても、それほど迷惑には感じられないのです。

 とは言いましても、こういう学生は、この学校でも最後まで頑張れた人が多く(私はかなりきつく当たりますので、逃げる人もいないわけではありません)、最後まで(とにかく大学に入りたいから)どんなに厳しくされても頑張っていた…のです。

 あれだけ頑張れたのだから、これから(大学で、大変で)も頑張れると思っているでしょうし、もしかしたら、あれだけ頑張ったのだから、もう甘えてもいいだろうと思っているのかもしれません。

 また、私にしても、頑張れた学生はかわいいのです。これは、この学校の教師、皆に言えることでしょうが。

日々是好日
コメント
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