柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

他山の石

2008-08-20 08:41:23 | Weblog
昨昼女子バレーボール対ブラジル戦 Live で見ました。例によっての実況アナウンサーの絶叫を嘲笑うかのような圧倒的な力の差。素人目に明らかな(いつもこういう表現してますが、これは専門家達の読みが往々にして希望観測に偏っていくのを皮肉っているのでもあります)おそらく絶対的な差。この場に限った相対的な差ではなくて絶対的な差。10回戦えば10回ボロ負けするだろうという差。素人目に分かり易いのはスパイクの角度でしょう、こっちは60度くらいで飛んでいく、向こうは例えばクイックなら殆ど90度の感覚で突き刺さる、バックアタックなのに60度よりはきつい角度で飛んでくるんです。こっちのスパイクはコートの後ろ半分、後ろ四分の一に落ちていきますが、向こうのバックアタックはコートの真ん中から前に刺さります。これじゃぁ勝てる道理がありません。おまけに向こうさんサービスエースを連発します。勝てます?実況アナは勝てぬと見るや方向を変えます、日本のバレーを見せてくれ!なんて。目の前に見えてるっての。他に、走り幅跳びの池田、トラックの小林、福士、赤羽、渋井、みーんなバッタバタと予選落ちです。日本でチヤホヤされても世界には倍も三倍も凄い奴らがわんさかいるわけです。負け惜しみするしかないのもよく分かりますが、もう少し工夫と情に訴えるところから離れた潔さがないもんでしょうかね。感動したとか元気を貰ったとかいうステレオ合唱には恥ずかしさが湧いてきます。
 岡山の総合病院で、検体の取り違えで乳腺炎の人の乳房を摘出した事件です。生検といって針を刺したり直接切開したりして疑わしい部位から少し(ほんの少しで十分です)組織を採ってきてそれを顕微鏡で見ます、悪性(癌)かそうでないのかを調べます、その検体の取り違えが原因の事故です。この人の標本と別の人の標本とを取り違えて、別の人のものが癌だったというわけです。まだこんなことやっているのか!という非難です。これは弁明のしようがないことでしょう。今まで何例同じような与太を繰り返してきたんでしょうこの国の医療界は、そしていつまでこんな単純なミスを繰り返していくつもりなんでしょう。医療界なんて問題を大きくすると、誰か分からない(問題意識の全くない)どこやらの偉いさんが出てきて遺憾イカンと繰り言並べてチョン。事の張本人はこの病院の取り間違えた奴なんですが、これ言い出すと曖昧になります、癌かどうか調べるのは病理医ですがこの診断が間違っていたわけじゃぁないんです、そして病理医は出てきたプレパラートを見るだけです、番号や順番は自分で変えるものではないことでしょう。名前と標本の一致確認なんてのは手術場でしかできないことで、一旦手術場から出て病理医のもとに送られるとどれもこれも同一規格(同じプレパラート)ですから見た目では区別などつきません、付されている番号やら名前やらだけが頼りです。たまたま同じ病気の手術が重なっていて同時に同じ臓器の組織が送られてきたら端々ではそこのシステム、区別手順だけが頼りです。誰の所為です?誰の所為でもなくなります。おまけに最近のこの手のミスへの非難は、個人には向きません、そういう手続き、システムの間違いだということになってます。院長は型通り言います、今後こんなことのないように気をつけると。自分のこととして受け取れないんですね、世の中にはあれだけ事故がおこり、サンプルに溢れているというのに。気をつけましょう皆様。他山の石であります。
 
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