途上国の食糧危機、食糧がなくなるわ高騰するわの暴動騒ぎに対して慈悲深い、世界協調を旨としている、先進裕福国を自認している日本は50億円を救援金として送るんですって。何でもいつでも金、金、金。余っている古米をこの際だから放出したらどうなんですかね。その為にはげんなりするほどの役所手続きがいるんでしょうね。でも、さすがにそんなことはできないですか、自国人も食わない古米を送るなんてできない経済大国の見栄、それとも少しは現況に対する、食糧危機は対岸の火事なんかじゃないことに対する認識があるのでしょうか、古米は今こその備蓄だなんてね。それなら現物支給なんてできませんわ、金です金。でも、食糧のないところに金持っていっても、食い物横流して独り占めしている連中が私腹を肥やすだけでしょう。それがわかっていて先進国の体面だけで金をわんさかバラ撒く。ばらまくんなら撒く先を考えなさいよ、50億もの金、年金問題やら医療保険、医療体制・・足踏みしている問題が山とあるじゃないですか。どうにも前例主義、金満時代踏襲主義から抜け出せないんですね。今、ここでなにをすべきかを考えられないんです。どいつもこいつも役人頭です。もう金満時代じゃありませんよ、経済大国なんかじゃぁありませんよ、右肩上がりが続いているんじゃないですよ。そこを認めたがらぬのです、官僚ばかりでなく議員どもも皆そうなんですから。司馬遼太郎の歴史小説は司馬史観なんて呼ばれて人気があります。確かに元気が出ます、勇気が湧いてきます、どの本読んでも期待を裏切られません。司馬さんの考えは、明治の遺産を昭和の政治家達が食い潰した、その特徴はリアリズムのなさだと断ずるところに特徴があり、昭和前期(終戦まで)を暗黒期と位置づけます。この歴史観には多くの賛同者がいるのですが、同じ数だけ反対者もいます。小説読んで高揚感に浸っている者には一も二もなく「ああ、そうなんだ」と思ってしまうことなんですが、昭和初期にも楽しく生きていた人達も多かったわけで戦争遂行過程の無茶無知無体とあの結果は歴たる事実ですが、真っ暗なんかじゃなかったというその時代を生きてきた人の話を聞けばそうは塗りつぶせないことなんだろうなと思うことなのですが、いやリアリズムの話でした、日清日露で勝利した事実にしがみつき、戦争自体が変化していることにわざと気付かぬ振りをする、神風を何時までもしかも絶対に信じている、明治の体制を引きずる変えない変えられない、空っぽの精神論は兵器の開発更新にも支障を来す、という馬鹿馬鹿しさです。今こそがそのリアリズム欠如の最たる場面じゃないですかね。小回りが全く利かない硬直した行政運営、どう硬直しているかといえばひとえに前例主義の悪弊。そして坂を駆け上がっていた時代の、アメリカを抜こうかという勢いのあった時代の味を忘れられない、どうせまた元に戻るさ、日本人は優秀なんだなんていう現状を無視した楽天主義(これこそが神風信仰なのですが)。今、ここ、を見ようとしないんですいや、見ているんですよ、見ているんですが、今だけでしょう?どうせまた元に戻りますよなんて考えてるんです。食糧危機が余所の話じゃないってことぐらいわかっているのに、金があればどこかから買えるさなんてまだ思ってるんです。ここです、リアリズムというのは。日本人の特性ですか。明治維新を為し明治国家をつくり運営してきた元老達が長州薩摩の下級武士あるいはもっと低い身分の人間だったから、現実に即した対応ができたのだという論には肯かざるを得ませんか。官僚にはできぬことなんでしょう、そういう仕組みに慣れた奴らにはね。出よ、逸材!!(小泉ではダメです、あしからず)
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