ドイツを訪問してワイナリーの若いスタッフに話を聞いたり、また、先週出かけた台北のGlobal Wine Meetingに出展していたドイツのワイナリーのワインを飲むにつけ、感じることがあります。
それは、日本の食卓では ドイツワインはブルグンダー系を飲むべし ということ。
特に白ワインによく当てはまります。
ブルグンダー系とは、白ワインだとヴァイスブルグンダー、グラウブルグンダーで、一般的に知られた名称だと、前者はピノ・ブラン、後者はピノ・グリです。
赤はシュペートプルグンダーで、グローバルな名称はピノ・ノワールになります。
ドイツの白ワインというとリースリングが有名で、世界一の栽培面積を誇りますが、ドイツのピノ・ブランの栽培面積は世界1位で、ピノ・グリは2位。どちらも年々栽培面積が増えています。
ドイツ国内では、ピノ・グリは白ワインの3位、ピノ・ブランは5位になります。
ドイツワイン・インスティテュートが3月に出したレポートによると、この2つの白ブドウ品種は近年ドイツで人気で、よく飲まれています。
酸が比較的穏やかで、さまざまなタイプの料理に合いやすいこと、フルーティーに飲めるスタイルから樽で熟成させた複雑で厚みのあるスタイルまで、多様なワインをつくれることが人気の理由になっています。
手頃な価格のワインが多いことも、人気のひとつでしょう。
あるドイツのワイナリーの娘さんに好きなワインを尋ねると、「うちのママはヴァイスブルグンダーが大好き。普段の食卓の料理に合いやすいし、そのまま飲んでも口当たりがいいから。もちろん私もヴァイスブルグンダーよく飲むわ」と返ってきました。
ブルグンダー系の白ワインはアタックがソフトで、しっとりした質感のものが多いので、やわらかさと水分量が多い日本の食にもよくなじみます。
硬質的でカッチリ引き締まったリースリングよりも、輪郭がにじむようなやわらかさのあるブルグンダー系のワイン、特に、あまり手を掛け過ぎていない、シンプルでやさしいスタイルのものが日本の食に向いていると思います。
しかも、価格的にもリーズナブルと来れば、選ばない手はありません。
私は、リースリングワインを広めるRiesling Ringの執行委員をしていますけれど、こと日本の食卓での親和性においては、ブルグンダー系の白ワインたちに軍配を上げたいと思います。
でも、上で紹介したブルグンダー系だけでなく、ドイツには他にも魅力的な白ワインがたくさんあります。
時代の流れで、ドイツでもシャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどの国際品種の栽培が増え、元来のブドウ品種の栽培面積が減少してきていますが、Silvaner(ジルバーナ、シルバーナ)やScheurebe(ショイレーベ)といった伝統品種なども、日本の食卓で使いやすい白ワインといえます。
なお、ScheurebeはRieslingとSilvanerの交配品種で、1916年に誕生しました。
Georg Scheu博士がショイレーベの生みの親
ショイ博士のRebeレーベ(ブドウの意味)だから、ショイレーベなんですね。
2016年はショイレーベ誕生100年!
そんなことから、今年の4月にドイツワイン好きの仲間とショイレーベ会を開催しました。
ショイレーベはしっかりした酸が特徴で、長期熟成が期待できる品種。
やや甘さのあるタイプや、遅摘みで甘口をつくったりと、幅広いスタイルがあります。
日本の食卓なら、辛口(Trocken)や、やや甘さのあるファインヘルプ(feinherb)が良さそうです。
ファルツ、ナーエ、ラインヘッセンがショイレーベの主な産地 フランケンでもつくられています
野菜スティックやチーズなどをお供に楽しみました。
ドイツワイン・インスティテュートの6月のレポートでは、ドイツのブドウ栽培面積はわずかな減少が見られたものの、白ワイン用ブドウ品種に関しては前年より27,00ha増え、67,074 haになったと報告しています。
ピノ・グリ、ピノ・ブランの人気は相変わらずですが、ここ近年で特に注目されているのがソーヴィニヨン・ブランです。物珍しさもあるようですね。
赤ワイン用品種に関しては、2006年をピークに徐々に減少傾向となっています。
昨日のジャンシス・ロビンソン氏のリポートでも紹介しましたが、
今後は赤ワインが頭打ちになり、白ワインが増えていくのでは? というジャンシス氏の今後の予測は、ドイツに当てはまっていそう?
日本は赤ワインの消費比率が高い国です。
濃い赤ワインを飲むと、ワインを飲んだ!という気になる人が多いようです。
しかし、世界には白ワインもロゼワインもあります。
温暖化で平均気温が上がり、食の嗜好もヘルシーでライトな方向に進んでいます。
そんな中、白ワインの伝統国ドイツに目を向けるのは、なかなか賢い選択では?
私のイチオシは、前述したように、生産量が多くて手頃な価格の白のブルグンダー2種(ピノ・ブラン、ピノ・グリ)と、辛口のジルバーナ、ショイレーベです。
「ピノ・ブラン?飲まないよ。ドイツはリースリングに限るね」、というワイン通の方には、ぜひ現代のドイツのさまざまな白ワインを試してもらいたいものです。
それは、日本の食卓では ドイツワインはブルグンダー系を飲むべし ということ。
特に白ワインによく当てはまります。
ブルグンダー系とは、白ワインだとヴァイスブルグンダー、グラウブルグンダーで、一般的に知られた名称だと、前者はピノ・ブラン、後者はピノ・グリです。
赤はシュペートプルグンダーで、グローバルな名称はピノ・ノワールになります。
ドイツの白ワインというとリースリングが有名で、世界一の栽培面積を誇りますが、ドイツのピノ・ブランの栽培面積は世界1位で、ピノ・グリは2位。どちらも年々栽培面積が増えています。
ドイツ国内では、ピノ・グリは白ワインの3位、ピノ・ブランは5位になります。
ドイツワイン・インスティテュートが3月に出したレポートによると、この2つの白ブドウ品種は近年ドイツで人気で、よく飲まれています。
酸が比較的穏やかで、さまざまなタイプの料理に合いやすいこと、フルーティーに飲めるスタイルから樽で熟成させた複雑で厚みのあるスタイルまで、多様なワインをつくれることが人気の理由になっています。
手頃な価格のワインが多いことも、人気のひとつでしょう。
あるドイツのワイナリーの娘さんに好きなワインを尋ねると、「うちのママはヴァイスブルグンダーが大好き。普段の食卓の料理に合いやすいし、そのまま飲んでも口当たりがいいから。もちろん私もヴァイスブルグンダーよく飲むわ」と返ってきました。
ブルグンダー系の白ワインはアタックがソフトで、しっとりした質感のものが多いので、やわらかさと水分量が多い日本の食にもよくなじみます。
硬質的でカッチリ引き締まったリースリングよりも、輪郭がにじむようなやわらかさのあるブルグンダー系のワイン、特に、あまり手を掛け過ぎていない、シンプルでやさしいスタイルのものが日本の食に向いていると思います。
しかも、価格的にもリーズナブルと来れば、選ばない手はありません。
私は、リースリングワインを広めるRiesling Ringの執行委員をしていますけれど、こと日本の食卓での親和性においては、ブルグンダー系の白ワインたちに軍配を上げたいと思います。
でも、上で紹介したブルグンダー系だけでなく、ドイツには他にも魅力的な白ワインがたくさんあります。
時代の流れで、ドイツでもシャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどの国際品種の栽培が増え、元来のブドウ品種の栽培面積が減少してきていますが、Silvaner(ジルバーナ、シルバーナ)やScheurebe(ショイレーベ)といった伝統品種なども、日本の食卓で使いやすい白ワインといえます。
なお、ScheurebeはRieslingとSilvanerの交配品種で、1916年に誕生しました。
Georg Scheu博士がショイレーベの生みの親
ショイ博士のRebeレーベ(ブドウの意味)だから、ショイレーベなんですね。
2016年はショイレーベ誕生100年!
そんなことから、今年の4月にドイツワイン好きの仲間とショイレーベ会を開催しました。
ショイレーベはしっかりした酸が特徴で、長期熟成が期待できる品種。
やや甘さのあるタイプや、遅摘みで甘口をつくったりと、幅広いスタイルがあります。
日本の食卓なら、辛口(Trocken)や、やや甘さのあるファインヘルプ(feinherb)が良さそうです。
ファルツ、ナーエ、ラインヘッセンがショイレーベの主な産地 フランケンでもつくられています
野菜スティックやチーズなどをお供に楽しみました。
ドイツワイン・インスティテュートの6月のレポートでは、ドイツのブドウ栽培面積はわずかな減少が見られたものの、白ワイン用ブドウ品種に関しては前年より27,00ha増え、67,074 haになったと報告しています。
ピノ・グリ、ピノ・ブランの人気は相変わらずですが、ここ近年で特に注目されているのがソーヴィニヨン・ブランです。物珍しさもあるようですね。
赤ワイン用品種に関しては、2006年をピークに徐々に減少傾向となっています。
昨日のジャンシス・ロビンソン氏のリポートでも紹介しましたが、
今後は赤ワインが頭打ちになり、白ワインが増えていくのでは? というジャンシス氏の今後の予測は、ドイツに当てはまっていそう?
日本は赤ワインの消費比率が高い国です。
濃い赤ワインを飲むと、ワインを飲んだ!という気になる人が多いようです。
しかし、世界には白ワインもロゼワインもあります。
温暖化で平均気温が上がり、食の嗜好もヘルシーでライトな方向に進んでいます。
そんな中、白ワインの伝統国ドイツに目を向けるのは、なかなか賢い選択では?
私のイチオシは、前述したように、生産量が多くて手頃な価格の白のブルグンダー2種(ピノ・ブラン、ピノ・グリ)と、辛口のジルバーナ、ショイレーベです。
「ピノ・ブラン?飲まないよ。ドイツはリースリングに限るね」、というワイン通の方には、ぜひ現代のドイツのさまざまな白ワインを試してもらいたいものです。