ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

オーストリアビールの魅力を探る

2014-08-28 12:53:53 | ワイン&酒
ジャパンビアソムリエ協会が主催する、オーストリアビール試飲会 を取材してきました。



オーストリアビールのことはまったく不案内だった私も、初代ビアソムリエ世界チャンピオンの カール・シフナー氏のセミナー を聴いたり、食とのマッチングのプレゼンテーション や、オーストリア菓子とビールのマッチングイベント の参加などを経て、自分の好みの傾向がわかってきました。

それに伴い、オーストリアビールのカテゴリも、ザックリとですが、少しずつわかるようになってきました。



例えば、“オーストリア菓子とのマッチング”の時にも登場した、こちら。


エッゲンベルガー・ウアボック23 Eggenberger Urbock 23
(シュロス・エッゲンベルク醸造所) ペール・ダブルボック(ドッペルボック)

泡立ちがおとなしく、なめらかで艶やかな口当たりで、アルコール度数は9.6%と高く、麦汁濃度23と濃厚な味わいです。コクがあってしっかりした味わいなので、これは食後にチーズでもつまみながら飲みたいタイプ ですね。

日本のビールと比べると、上等な輸入ビールは価格が高いものが多くなります。
日本のメーカーなら、プレミアムモルツやエビスでさえ200円台前半(350ml)で楽しめますからね。

加えて、日本では、ビールは、ノドが乾いた時は食事の最初にクイーッと飲まれることが多いですが、ウアボック23のような上等で濃厚なビールは、残念ながらそういうシチュエーションに似合いません。


右端の「シュレーグル修道院ビール ヴィンテージ2013」(シュタルクビア)は、上質な酸味があり、ワインのように味わえるビールですし、その左側の「サミクラウス・クラシック シュロス・エッゲンベルク醸造所」(バーレーワイン)はコーヒーリキュールのような風味と甘さがあり、アルコール14%!
さらにその左の2本のボックビールもアルコールが高く(11.5%、7.3%)、濃厚でリキュール的。
※真ん中の3本は “オーストリア菓子とのマッチング” に登場しました

もちろん、日本での飲み方に向くタイプもありますが、価格で競合するとなかなか難しいかもしれず、それならば、上で紹介したような、日本的でないビール の方が、私たちにとっても使い勝手がいいように思えてきました。

従来のように、「とりあえず」 飲むのではなく、「食後に」 チーズやデザートとともに楽しむ ことも視野に入れると、ビールと食の楽しみ方が広がっていくかもしれません。

ちなみに、「エッゲンベルガー・ウアボック23」は400円前後、「サミクラウス・クラシック」は600~700円前後、ボックビールの価格はわかりませんでしたが、ワインやリキュールと考えれば、まずまず納得で、試してみてもよさそうに思えるでしょうか?



ジャパンビアソムリエ協会
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