ここでも告知していましたが、ドイツ食品普及協会の森本智子さんと一緒に、ドイツパンとドイツワインをマッチングさせるイベントの第一弾 を、8月26日に開催しました。
ドイツパンでワインが飲みたい♪
-第1回 まだまだ汗ばむ日に爽やかに楽しむドイツパン&ドイツワイン
最初に参加者約25名の方々に、普段からドイツパン&ドイツワインを食べたり&飲んだりしていますか?と伺ったところ、残念ながら、挙手はチラホラ。それでも、ドイツパンの方が、ドイツワインよりもまだ食べる機会が多いようでした。
ここはぜひ、このイベントでドイツパン&ワインのファンになって帰っていただかないと!
福岡県北九州市の 「木輪」(きりん)さんからドイツパン3種をお取り寄せしました
バイツェンミッシュ ブロート
全体写真では、真ん中にある小麦色のパンになり、ライ麦比率は30%。
ドイツパンの場合、“バイツェン”が小麦粉で、“ミッシュ”はミックス、“ブロート”は重量250g以上の大型パンのことですので、これは“小麦比率が高い大型パン”です。
皮はむっちり、生地もややソフト、ライ麦の風味もやさしいので、どなたでも食べやすいパンです。
ベルリーナラント ブロート
全体写真では奥にあるパンで、ライ麦65%と、比率が高くなります。
表面に白い粉が振られ、見るからにゴツゴツしていますし、重量もあります。
ライ麦比率が高くなると、口当たりがボソボソしがちで酸味も感じる、と思う方が多いのですが、このパンを食べると、ライ麦のスパイシーで香ばしい風味が全体を包み込み、そんな先入観はどこかに吹き飛ぶはず。これはパンだけでもおいしい!“ベルリナー”という名前から想像できますが、ベルリン地方の伝統的な田舎パンで、表面のひび割れ模様が特徴です。
味わい深いライ麦パン
全体写真では手前にある黒っぽいパンです。カレンズ、レーズン、クルミ、いちじくが練り込まれたライ麦パンです。ライ麦比率は40%。ドライフルーツのとクルミが入っているので、これも食べやすいパンになっていると思います。
ドライフルーツやナッツを混ぜるパンはどの国にも見られますが、ライ麦のパンになることで、全体のバランスが取れ、甘いだけのパンじゃなくなっていると感じました。
さて、合わせるドイツワインは、今回は3種を用意しました。
左より)
1)Weissburgunder Trocken 2012 Weinhof Scheu *1リットル (ファルツ)
2)J&H Selbach Riesling Incline 2012 (モーゼル)
3)Reichsrt Von Buhl Riesling Sekt Extra Trocken 2008 (ファルツ)
1)ヴァイスブルグンダーは、国際品種名でいえばピノ・ブランです。
近年、ドイツでは、食事とともに楽しむ辛口ワインとしてヴァイスブルグンダーの人気が高くなっています。ドイツではグラウブルグンダー(ピノ・グリ)のワインも人気がありますが、ヴァイスブルグンダーはグラウよりもハツラツ感があるため、汗ばむ季節や、カジュアルなシーンに引っ張りだこのようです。
このワインは、以前に飲んで美味しかったこと、1リットルサイズでお得感があること、スクリューキャップで使いやすいことからチョイスしました。ファルツ最南端、フランスとの国境にある醸造所で、所有する畑の半分はフランス側にあります。(輸入元:アズマコーポレーション)
2)ドイツといえばリースリング。世界のリースリングの2/3がドイツでつくられているほど。辛口から極甘口まで、幅広い味わいのワインとなり、美しい酸とミネラルが魅力ですね。このリースリングの栽培面積NO.1なのが、モーゼル地方です。急傾斜の畑からできる、マニア垂涎の極上ワインもありますが、初心者にもやさしく飲みやすい、フレッシュな果実味が心地よいリースリングもあります。
J&H Selbachのインクラインは、辛口ながらも果実のフレッシュ感と、軽快なミネラル感を備えたリースリングで、ドイツワインの入門編としてもお勧めです。栓はスクリューキャップなので、開けやすく、保存にも便利。(輸入元:株式会社飯田)
3)ゼクトは発泡酒なので、これはリースリングのスパークリングワインで、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵でつくられています。甘辛の度合いは“エクストラ・トロッケン”。トロッケンは辛口の意味ですね。エクストラ・トロッケンの残糖度は、12-20g/リットルと、ブリュットの0-15g/Lよりやや高めになります。やや辛口、といったところでしょうか。スパークリングは皆さん大好きだと思いますが、リースリングならではの繊細な酸、ミネラル感、上品な果実味が一体となったゼクトは、乾杯の時だけではなく、ティータイムや、食事の最後のデザートにもお勧め。ファルツ北部ダイデスハイムにあるこの醸造所は私も訪問し、ゼクトも何種類も試飲させていただいたことを思い出しました。(輸入元:株式会社徳岡)
さて、いよいよドイツパンとワインのマッチングです。
パンそのままだけではワインに合わせにくいので、両者をつなぐ橋渡しとなる食材を用意しました。
ハチミツ(奥) ベジタブルペースト(手前) 生ハム
ギリシャヨーグルト(「パルテノ」森永乳業)
ペーストとハチミツはドイツ産ですが、生ハムはスペイン産です。
食材の産地は、それほどこだわらなくていいと思います。
ワインは左から1)2)3)
1)のワインには、バイツェンミッシュ ブロート + ベジタブルペースト
パンがあっさりしているので、ほどよくコクのあるタイプの辛口ワインでは、パンが負けてしまいます。
そこで、少し脂肪分を含み、ハーブの風味のある野菜系ペーストと合わせると、まずペーストが口の中で溶け、なめらかにパンとつないでくれます。クセのないパンなので、いろいろな食材と合わせやすそうですね。
ワインも人気でした。おいしい上に1リットルサイズなので、たっぷり楽しめます。
2)のワインには、ベルリーナラント ブロート + 生ハム + ギリシャヨーグルト
このパンは、そのままでもワインに合いました。
でも、ギリシャヨーグルトを塗った上に生ハムを重ねて食べると、見事なマリアージュ!生ハムの塩気とギリシャヨーグルトのクリーミーさが、ライ麦パンと三位一体となり、これはもうたまりません。これを、心地よいミネラル感のあるリースリングワインがやさしく包み込みます。
※ギリシャヨーグルトは、すでに水切りされ、濃縮度3倍のヨーグルト。濃厚でクリーミーで、高タンパク、低カロリー(100kcal/100g)。酸味がマイルドで、生クリーム、クリームチーズ、バター代わりに使えるスグレモノ。日本には2011年に入ってきたそうですが、つい最近見つけ、これは使える!と思い、今回のマッチングとなりました。
「パルテノ」にはハチミツ付きもあるので便利
3)のワインには、味わい深いライ麦パン + ギリシャヨーグルト + ハチミツ
パンがすでにリッチなので、そのままでもおいしく、やさしい甘さのあるリースリングゼクトに合わせられますが、ギリシャヨーグルトで酸味を加え、甘さのハッキリとしたハチミツをかけました。ハチミツなしでも試しましたが、やはりかけた方がおいしくなりました。ティータイムや女子会にもいいですね。
甘いパンには塩気のあるチーズを合わせることがよくありますね。今回はスーパーで手軽に入手でき、ヘルシーなギリシャヨーグルトを使いましたが、これを塩・スパイスで味付けしたものを載せてもよさそうです。
パンの説明は森本さんが、ワインとマッチングの説明は私が行ないましたが、参加者の皆さんは、それぞれさまざまな組み合わせを楽しまれたようでした。
パンに合わせる場合、極上のドイツワインよりも、肩の力を抜いて楽しめるタイプがお勧めです。
リースリングなら、やさしいスタイルの辛口から半辛口、その他の品種なら、ほどよいボリューム感の辛口タイプがいいですね。今回は、そうしたものをチョイスしてみました。
今回が第1回で、また第2回、第3回…と、パンもワインもいろいろ紹介しながら、を続けていけたらと思います。
ご興味のある方は、次はぜひご一緒に
ご参加の皆さん、ありがとうございました。
また、ご協力いただきましたワイン輸入元各社様、関係社の皆様、パンの木輪さんにも深くお礼申し上げます。
パンの木輪
http://www.kirin-pan.com/index.html
※お取り寄せ可能です
ドイツパンでワインが飲みたい♪
-第1回 まだまだ汗ばむ日に爽やかに楽しむドイツパン&ドイツワイン
最初に参加者約25名の方々に、普段からドイツパン&ドイツワインを食べたり&飲んだりしていますか?と伺ったところ、残念ながら、挙手はチラホラ。それでも、ドイツパンの方が、ドイツワインよりもまだ食べる機会が多いようでした。
ここはぜひ、このイベントでドイツパン&ワインのファンになって帰っていただかないと!
福岡県北九州市の 「木輪」(きりん)さんからドイツパン3種をお取り寄せしました
バイツェンミッシュ ブロート
全体写真では、真ん中にある小麦色のパンになり、ライ麦比率は30%。
ドイツパンの場合、“バイツェン”が小麦粉で、“ミッシュ”はミックス、“ブロート”は重量250g以上の大型パンのことですので、これは“小麦比率が高い大型パン”です。
皮はむっちり、生地もややソフト、ライ麦の風味もやさしいので、どなたでも食べやすいパンです。
ベルリーナラント ブロート
全体写真では奥にあるパンで、ライ麦65%と、比率が高くなります。
表面に白い粉が振られ、見るからにゴツゴツしていますし、重量もあります。
ライ麦比率が高くなると、口当たりがボソボソしがちで酸味も感じる、と思う方が多いのですが、このパンを食べると、ライ麦のスパイシーで香ばしい風味が全体を包み込み、そんな先入観はどこかに吹き飛ぶはず。これはパンだけでもおいしい!“ベルリナー”という名前から想像できますが、ベルリン地方の伝統的な田舎パンで、表面のひび割れ模様が特徴です。
味わい深いライ麦パン
全体写真では手前にある黒っぽいパンです。カレンズ、レーズン、クルミ、いちじくが練り込まれたライ麦パンです。ライ麦比率は40%。ドライフルーツのとクルミが入っているので、これも食べやすいパンになっていると思います。
ドライフルーツやナッツを混ぜるパンはどの国にも見られますが、ライ麦のパンになることで、全体のバランスが取れ、甘いだけのパンじゃなくなっていると感じました。
さて、合わせるドイツワインは、今回は3種を用意しました。
左より)
1)Weissburgunder Trocken 2012 Weinhof Scheu *1リットル (ファルツ)
2)J&H Selbach Riesling Incline 2012 (モーゼル)
3)Reichsrt Von Buhl Riesling Sekt Extra Trocken 2008 (ファルツ)
1)ヴァイスブルグンダーは、国際品種名でいえばピノ・ブランです。
近年、ドイツでは、食事とともに楽しむ辛口ワインとしてヴァイスブルグンダーの人気が高くなっています。ドイツではグラウブルグンダー(ピノ・グリ)のワインも人気がありますが、ヴァイスブルグンダーはグラウよりもハツラツ感があるため、汗ばむ季節や、カジュアルなシーンに引っ張りだこのようです。
このワインは、以前に飲んで美味しかったこと、1リットルサイズでお得感があること、スクリューキャップで使いやすいことからチョイスしました。ファルツ最南端、フランスとの国境にある醸造所で、所有する畑の半分はフランス側にあります。(輸入元:アズマコーポレーション)
2)ドイツといえばリースリング。世界のリースリングの2/3がドイツでつくられているほど。辛口から極甘口まで、幅広い味わいのワインとなり、美しい酸とミネラルが魅力ですね。このリースリングの栽培面積NO.1なのが、モーゼル地方です。急傾斜の畑からできる、マニア垂涎の極上ワインもありますが、初心者にもやさしく飲みやすい、フレッシュな果実味が心地よいリースリングもあります。
J&H Selbachのインクラインは、辛口ながらも果実のフレッシュ感と、軽快なミネラル感を備えたリースリングで、ドイツワインの入門編としてもお勧めです。栓はスクリューキャップなので、開けやすく、保存にも便利。(輸入元:株式会社飯田)
3)ゼクトは発泡酒なので、これはリースリングのスパークリングワインで、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵でつくられています。甘辛の度合いは“エクストラ・トロッケン”。トロッケンは辛口の意味ですね。エクストラ・トロッケンの残糖度は、12-20g/リットルと、ブリュットの0-15g/Lよりやや高めになります。やや辛口、といったところでしょうか。スパークリングは皆さん大好きだと思いますが、リースリングならではの繊細な酸、ミネラル感、上品な果実味が一体となったゼクトは、乾杯の時だけではなく、ティータイムや、食事の最後のデザートにもお勧め。ファルツ北部ダイデスハイムにあるこの醸造所は私も訪問し、ゼクトも何種類も試飲させていただいたことを思い出しました。(輸入元:株式会社徳岡)
さて、いよいよドイツパンとワインのマッチングです。
パンそのままだけではワインに合わせにくいので、両者をつなぐ橋渡しとなる食材を用意しました。
ハチミツ(奥) ベジタブルペースト(手前) 生ハム
ギリシャヨーグルト(「パルテノ」森永乳業)
ペーストとハチミツはドイツ産ですが、生ハムはスペイン産です。
食材の産地は、それほどこだわらなくていいと思います。
ワインは左から1)2)3)
1)のワインには、バイツェンミッシュ ブロート + ベジタブルペースト
パンがあっさりしているので、ほどよくコクのあるタイプの辛口ワインでは、パンが負けてしまいます。
そこで、少し脂肪分を含み、ハーブの風味のある野菜系ペーストと合わせると、まずペーストが口の中で溶け、なめらかにパンとつないでくれます。クセのないパンなので、いろいろな食材と合わせやすそうですね。
ワインも人気でした。おいしい上に1リットルサイズなので、たっぷり楽しめます。
2)のワインには、ベルリーナラント ブロート + 生ハム + ギリシャヨーグルト
このパンは、そのままでもワインに合いました。
でも、ギリシャヨーグルトを塗った上に生ハムを重ねて食べると、見事なマリアージュ!生ハムの塩気とギリシャヨーグルトのクリーミーさが、ライ麦パンと三位一体となり、これはもうたまりません。これを、心地よいミネラル感のあるリースリングワインがやさしく包み込みます。
※ギリシャヨーグルトは、すでに水切りされ、濃縮度3倍のヨーグルト。濃厚でクリーミーで、高タンパク、低カロリー(100kcal/100g)。酸味がマイルドで、生クリーム、クリームチーズ、バター代わりに使えるスグレモノ。日本には2011年に入ってきたそうですが、つい最近見つけ、これは使える!と思い、今回のマッチングとなりました。
「パルテノ」にはハチミツ付きもあるので便利
3)のワインには、味わい深いライ麦パン + ギリシャヨーグルト + ハチミツ
パンがすでにリッチなので、そのままでもおいしく、やさしい甘さのあるリースリングゼクトに合わせられますが、ギリシャヨーグルトで酸味を加え、甘さのハッキリとしたハチミツをかけました。ハチミツなしでも試しましたが、やはりかけた方がおいしくなりました。ティータイムや女子会にもいいですね。
甘いパンには塩気のあるチーズを合わせることがよくありますね。今回はスーパーで手軽に入手でき、ヘルシーなギリシャヨーグルトを使いましたが、これを塩・スパイスで味付けしたものを載せてもよさそうです。
パンの説明は森本さんが、ワインとマッチングの説明は私が行ないましたが、参加者の皆さんは、それぞれさまざまな組み合わせを楽しまれたようでした。
パンに合わせる場合、極上のドイツワインよりも、肩の力を抜いて楽しめるタイプがお勧めです。
リースリングなら、やさしいスタイルの辛口から半辛口、その他の品種なら、ほどよいボリューム感の辛口タイプがいいですね。今回は、そうしたものをチョイスしてみました。
今回が第1回で、また第2回、第3回…と、パンもワインもいろいろ紹介しながら、を続けていけたらと思います。
ご興味のある方は、次はぜひご一緒に
ご参加の皆さん、ありがとうございました。
また、ご協力いただきましたワイン輸入元各社様、関係社の皆様、パンの木輪さんにも深くお礼申し上げます。
パンの木輪
http://www.kirin-pan.com/index.html
※お取り寄せ可能です