ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

第47回 Schloss Wackerbarth <2>@「キャッチ The 生産者」

2009-07-14 11:04:10 | キャッチ The 生産者
  (更新日:2008年6月21日)

第47回  Jurgen Aumuller  <Schloss Wackerbarth><2>



ドイツ、ザクセン地方のワイン生産者「シュロス・ヴァッカーバルト」の訪問記<2>です

 *<1> から読みたい方は → コチラ へどうぞ
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<テイスティングしたワイン>



1) Bacchus 2006 Q.b.A. Trocken
グレープフルーツのニュアンスのあるさっぱりと爽やかな辛口白ワインで、日本の食卓に色々と使えそうです。

2) Riesling 2006 Q.b.A. Trocken
「シュペトレーゼにしても良かったものでしたが、あえてQ.b.A.にしました。タンニン分が少し感じられると思いますが、それは土壌から来ています」(オムラさん)

フルーティーな中にほのかなスパイシーさがあり、非常に飲みやすいワインです。



3) Riesling 2006 Q.b.A. Halbtrocken
2)と違う畑のリースリングとのこと。ハルプトロッケン(半辛口)ということで、ソフトでやわらかい味わいがあります。また、2)よりも複雑さを感じました。

4) Radebeuler Goldener Wagen Riesling Spatlese
Trocken 2006

最も古い畑のブドウを使っています。畑はテラス状になっていて、ブドウがよく熟しますが、まだ若いので、2~3年ぐらい寝かせておくとよいと思います」(オムラさん)
味わいは複雑で、モーゼルとも違うフルーツの熟した感じがあります。



5) Radebeuler Goldener Wagen Traminer Spatlese Trocken 2006
トラミナーはこの地方に特徴的なブドウ。アルコールも少し高めになります(13.5%)」(オムラさん)

アロマがやさしく、なめらかな口当たりが楽しめるワインです。



6) Fruhburgunder 2006 Q.b.A. Trocken
「シュペートブルグンダーに似ている風味のワインだと思います。8月に瓶詰めしたばかりなので、あと1~2寝かせてから飲みたいところです」(オムラさん)

それほど複雑性はなく、気軽に楽しめるタイプの赤ワインですが、熟成したらどんな変化が見られるのか面白そうです。



7) August der Starke Trocken
ザクセンの典型的な“ふともも”型ボトルに入れられているゼクト。たしかオムラさんは、リースリングとヴァイスブルグンダーを使っていると言っていました。

フルーティーで心地良い飲み口。ウエルカムドリンクやアペリティフに楽しみたいですね。

8) Schloss Wackerbarth Rose-brut 2005
輝きのある透明度の高いロゼ色が美しく、見るだけでもうっとり。
生産量2500本という稀少品。華やかなシーンで開けてみたいものです。

「ボトル内は8気圧あるので、厚みのあるガラスを使っています。だからボトルが重いんです(笑)」(オムラさん)

*シャンパーニュは5気圧以上です



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インタビューを終えて


テイスティングは、ショップが併設されたテイスティングコーナーで行いましたが、ここは本当にワインをたっぷりと楽しむことのできる施設だわ~、と感心しました。

セラー見学やテイスティングはもちろん、レストランで料理とワインのマリアージュを試すツアーなどもあり、ショップにはさまざまなワイングッズも揃っています。


明るくきれいなエントランス

こう書くと、観光施設的ワイナリーのように思うかもしれません。しかし、ワインの知識がない人もワイン通も楽しめる、人にやさしいワイナリーだと思いました。

ワインメイキングにおいては、オムラさんを筆頭にした技術スタッフが品質の確かなワインをつくり、訪れたお客様に対してはホールのスタッフがホスピタリティをもって接しています。本当に、素晴らしいワイナリーです。


セラー内のテイスティングルーム

季節ごとのさまざまなイベントも楽しそうですし、ザクセンに来たら、ここはぜひコースに入れることをオススメします。



ドイツでは毎年秋に「ワインクイーン」を選ぶイベントがあります。
13のワイン生産地域から代表(ワインプリンセス)が選出され、その中の一人が「女王」に選ばれるのです。

実は、昨年の秋に任命されたワインクイーンが、ここで働くスタッフの
エブリン・シュミットさん 

ぜひ彼女に会いたい!と思って訪問しましたが、残念ながら会うことはかなわず・・・



ところが、数週間前に開催された日本でのイベントのためにエブリンさんが来日し、ようやく彼女に会うことができました。
ラーデボイルで会えなくて、東京で会えたというのも、なんだか笑えてしまうご縁でした。 (上の写真は東京でのショット)



今回お世話になったオムラさん&広報担当のウルリケ・シュレーターさん
ありがとうございました。

(取材協力:ドイツワイン基金)


コメント (15)
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