「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。
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(更新日:2008年5月21日)
第46回 Karl Friedrich Aust
<Weingut Karl Friedrich Aust> <1>
ドイツ・ザクセン地方のワイナリー訪問第4弾は、
ラーデボイルの『Karl Friedrich Aust』(カール・フリードリッヒ・オースト)です。
<Kark Friedrich Aust> (カール・フリードリッヒ・オースト)
1978年生まれの29歳。ザクセン地域で最も若い醸造家で、“期待の星”と注目されています。
料理&お菓子づくりが得意。
正真正銘の“ワイン王子”に出会う!?
ドレスデンのノイシュタット駅からマイセンに向かうSバーン(電車)に乗って10分少々行くと、ラーデボイル(Radebeul)という町があります。
町の中にはザクセンワイン街道が走り、ザクセンのワイン生産地の中でもワイナリーが集中して軒を並べている地域です。
ぜひこの中の1軒を訪ねてみたい…と調べていくうちに気になったのが、
若手醸造家の『Weingut Karl Friedrich Aust』
ここも、ザクセンの典型的な個人経営の小規模ワイナリーです。
電車を降り、ラーデボイルのインフォメーションセンターでもらった地図を片手に歩いていくと、「すぐわかるわよ」とインフォメーションセンターの女性職員が話していた通り、クリーム色の外観の建物が見えてきました。
この石造りの建物は17世紀からの歴史があるそうですが、1992年に改修されています。
この建物の中から颯爽と現れたのは、「王子!?」と見紛う超イケメンの当主
このところ「○○王子」というのが流行っていますが、細身の長身、ブロンドの髪をなびかせた彼こそ正真正銘の「王子様」といえるでしょうか?(笑)
しかしながら、14歳の時に父が病死し(享年50歳)、彼の苦労が始まりました。
彼はドイツ西部のケルンで石工および彫刻職人として、ケルン大聖堂の修復に携わります。
その後、1999年から3年をドレスデンで石工職人として過ごしましたが、
2001年、故郷への愛着からラーデボイルに戻ってきました。
Q.あなたの畑の広さはどのくらいですか?
A.5haです。つくっているブドウ品種は、白はリースリング、ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)、ミュラー・トゥルガウ、バフース、グラウブルンダー(ピノ・グリ)、トラミナー、赤はシュペートブルグンダーなど、全10種類です。
特徴的なのはトラミナーで、最も力強いワインになります。
ワイナリーの背後一帯にブドウ畑が広がっています
Q.このあたりのブドウ畑の特徴は?
A.丘陵地の斜面に畑があり、完全に南に向いています。
またエルベ川にも面しているため、ブドウづくりに理想的な条件が揃っています。
ブドウ畑は丘の上の高いところにまであります
Q.土壌のタイプは?
A.非常にミネラル分の強い、石の混ざった閃長岩(せんちょうがん)とレス(黄土)混じりのローム土壌です。
マイセンは花崗岩、石灰岩、レス(黄土)と、同じザクセンでもそれぞれ土壌が違うため、違った性質のワインになります。
Q.輸出はしていますか?
A.生産量が少ないので、輸出するだけのワインがありません。
昨年(2006年)の生産量は12,000本でした。
今年(2007年)は増えて3万本になります。
Q.生産量が増えた理由は?
A.新しく植えた樹が育ってきたため、収穫量が増えてきました。
今後も増えていくと思います。
Q.あなたのワインづくりのコンセプトは?
A.毎年色々変えてつくる、ということです。
ワイナリーのスペシャルなワインというのは特になく、自分のアイディア次第で色々と生み出していきたいと思っています。
今年(2007年)は、リースリングとバフースに力を入れました。
Q.あなたも樹も若く、経験が重要なワインづくりにおいて苦労が多いのでは?
A.確かに、すべて1人で判断しながらやっているので大変ですが、その日に何をすべきかを毎朝考え、作業をするようにしています。
人手の必要な収穫の時は、友人たちが手伝いに来てくれますし、
特にフレデリックは常日頃から良いアドバイスをしてくれます。
この日も来ていたフレデリックさんはパリ出身のフランス人ソムリエ
まだまだ続きます → <2> へ
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。
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(更新日:2008年5月21日)
第46回 Karl Friedrich Aust
<Weingut Karl Friedrich Aust> <1>
ドイツ・ザクセン地方のワイナリー訪問第4弾は、
ラーデボイルの『Karl Friedrich Aust』(カール・フリードリッヒ・オースト)です。
<Kark Friedrich Aust> (カール・フリードリッヒ・オースト)
1978年生まれの29歳。ザクセン地域で最も若い醸造家で、“期待の星”と注目されています。
料理&お菓子づくりが得意。
正真正銘の“ワイン王子”に出会う!?
ドレスデンのノイシュタット駅からマイセンに向かうSバーン(電車)に乗って10分少々行くと、ラーデボイル(Radebeul)という町があります。
町の中にはザクセンワイン街道が走り、ザクセンのワイン生産地の中でもワイナリーが集中して軒を並べている地域です。
ぜひこの中の1軒を訪ねてみたい…と調べていくうちに気になったのが、
若手醸造家の『Weingut Karl Friedrich Aust』
ここも、ザクセンの典型的な個人経営の小規模ワイナリーです。
電車を降り、ラーデボイルのインフォメーションセンターでもらった地図を片手に歩いていくと、「すぐわかるわよ」とインフォメーションセンターの女性職員が話していた通り、クリーム色の外観の建物が見えてきました。
この石造りの建物は17世紀からの歴史があるそうですが、1992年に改修されています。
この建物の中から颯爽と現れたのは、「王子!?」と見紛う超イケメンの当主
このところ「○○王子」というのが流行っていますが、細身の長身、ブロンドの髪をなびかせた彼こそ正真正銘の「王子様」といえるでしょうか?(笑)
しかしながら、14歳の時に父が病死し(享年50歳)、彼の苦労が始まりました。
彼はドイツ西部のケルンで石工および彫刻職人として、ケルン大聖堂の修復に携わります。
その後、1999年から3年をドレスデンで石工職人として過ごしましたが、
2001年、故郷への愛着からラーデボイルに戻ってきました。
Q.あなたの畑の広さはどのくらいですか?
A.5haです。つくっているブドウ品種は、白はリースリング、ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)、ミュラー・トゥルガウ、バフース、グラウブルンダー(ピノ・グリ)、トラミナー、赤はシュペートブルグンダーなど、全10種類です。
特徴的なのはトラミナーで、最も力強いワインになります。
ワイナリーの背後一帯にブドウ畑が広がっています
Q.このあたりのブドウ畑の特徴は?
A.丘陵地の斜面に畑があり、完全に南に向いています。
またエルベ川にも面しているため、ブドウづくりに理想的な条件が揃っています。
ブドウ畑は丘の上の高いところにまであります
Q.土壌のタイプは?
A.非常にミネラル分の強い、石の混ざった閃長岩(せんちょうがん)とレス(黄土)混じりのローム土壌です。
マイセンは花崗岩、石灰岩、レス(黄土)と、同じザクセンでもそれぞれ土壌が違うため、違った性質のワインになります。
Q.輸出はしていますか?
A.生産量が少ないので、輸出するだけのワインがありません。
昨年(2006年)の生産量は12,000本でした。
今年(2007年)は増えて3万本になります。
Q.生産量が増えた理由は?
A.新しく植えた樹が育ってきたため、収穫量が増えてきました。
今後も増えていくと思います。
Q.あなたのワインづくりのコンセプトは?
A.毎年色々変えてつくる、ということです。
ワイナリーのスペシャルなワインというのは特になく、自分のアイディア次第で色々と生み出していきたいと思っています。
今年(2007年)は、リースリングとバフースに力を入れました。
Q.あなたも樹も若く、経験が重要なワインづくりにおいて苦労が多いのでは?
A.確かに、すべて1人で判断しながらやっているので大変ですが、その日に何をすべきかを毎朝考え、作業をするようにしています。
人手の必要な収穫の時は、友人たちが手伝いに来てくれますし、
特にフレデリックは常日頃から良いアドバイスをしてくれます。
この日も来ていたフレデリックさんはパリ出身のフランス人ソムリエ
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