とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2021栂海新道縦走ツアー:1日目

2021-10-04 22:21:58 | 山登り
長年の夢だった栂海(つがみ)新道の縦走を先日やっと完歩することが出来た。何度か計画したが、悪天候やコロナ禍での山小屋の休業などの影響もあって流れてしまっていたが、満を持してやっと夢がかなった。

栂海新道は、新潟県糸魚川市親不知付近から新潟県-富山県境に沿って稜線をたどり、朝日岳に至る登山道である。上部にはコメツガの林が続くため、栂の林と海(日本海)を結ぶ道とのとの意味で、栂海本道を拓いた小野健氏により名付けられた道である。今年は、栂海新道開通50周年の記念すべき年でもあった。

北アルプス最北部に位置する登山道で、海岸付近から登り始めると全長約27kmの標高差は2,000mを超える。所要時間の目安は登りで約18時間、下りでも約15時間という健脚向けの登山道だ。踏破する場合はルート上にある栂海山荘又は白鳥山荘への宿泊が必要となるが、いずれも営業小屋ではないため、自炊となる。道はひたすら尾根を忠実にたどって拓かれており、頂上をさける巻き道や斜面を蛇行する道はほとんどない。そのため登山口から朝日岳までの標高差は2400 m 程度だが、途中の上り下りを加えたコース全体の累積標高差は4000 m 近くとなる。

栂海新道は、下から登るのか、上から下っていくかのどちらかではあるが、年間500人近くの登山者の内、下から登るのは、わずか1割くらいだという。残りは全て上から下っていくという。特に真夏の栂海新道は地獄のような暑さとの戦いであるということから、秋になりかかりのやや涼しくなったこの時期に上から下っていくコースをとることにした。

とにかくアクセスも大変な山域でもあり、下山口となる親不知海岸に近い糸魚川駅まで車を走らせた。糸魚川駅で、もう1台車を出してくれるAさんと合流する。新幹線で糸魚川駅まで来たHさんとも合流して、私の車で蓮華温泉に向かう。Aさんの車は、糸魚川駅前の駐車場に置いておく。下山した時の足になる予定だ。糸魚川駅から蓮華温泉までは、1時間半くらいはかかる。1日目は、蓮華温泉まで行くだけで1日を費やしてしまう。今回のメンバーは、最初から同乗していたKさんとOさんも加えて5人の健脚チームだ。

蓮華温泉には15時前には到着する。駐車場は、ほとんど満車状態だったが、何とか1台止められるスペースを見つけ駐車する。栂海新道を縦走して親不知から戻ってくるまで、車は置きっぱなしとなる。

蓮華温泉と言ったら、秘湯の宿として有名である。蓮華温泉ロッジで宿泊の手続きをした後、早速、ロッジの上にある露天風呂に入ることにした。ロッジから10分ほど歩くと、蒸気がむんむんと上がっている場所に出る。


直ぐ近くにあるのが、“仙気の湯”だ。高台に位置し展望が良く、湯船も露天風呂の中では一番広い。あいにくこの日は、ガスっていて視界は良くなかったが、男性陣は、この風呂に入る。


男性陣が“仙気の湯”を出たころ、女性陣が下から上がってきた。


女性陣は、一番高台にある露天風呂の“薬師の湯”に入りに行く。行止りの場所にあるため、女性の貸切状態になることがあり、女性入浴中の札がかかっていると、男性は空くまで待っているしかない。

こちらは、“仙気の湯”の下にある“黄金湯”だ。湯加減を見ていく。


ロッジに戻り、しばらくすると夕食となり、消灯までの間には、内風呂にも入ったりして、2日目からのハードな行程に備えての英気を養う。

「2021栂海新道縦走ツアー:2日目蓮華温泉~朝日岳~朝日小屋」に続く。