とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

島根への旅「3日目・出雲大社」

2013-05-29 21:44:26 | 観光
3日目は、ウルトラマラソンが終わり帰るだけだが、やはり出雲大社には参拝していきたい。帰りの電車の時間が許す限り、ぎりぎりまで見て回ることにした。

宿泊した旅館から出雲大社までは、ほんの数分だ。荷物を置いて、身軽になって出かけた。みんな鳥居前では記念写真を撮りたくなるものだ。


鳥居から本殿へ続く参道は、石畳で一直線の緩やかな下り坂だ。


拝殿入り口前には、平成の大遷宮の看板が立てられている。遷宮とは、御神体や御神座を本来あったところから移し、社殿を修造し、再び御神体にお還りいただくということだ。出雲大社では、60年ぶりに遷宮が行われ、今年の平成25年5月10日に、大国主大神が修造の終わった御本殿にお還りになる「本殿遷座祭」が執り行われたばかりである。まさにタイムリーな時に出雲大社に参拝できたわけだ。因みに、遷宮をする目的は下記のような目的があるという。
(1)木造建築の建物を維持していくため
(2)社殿の建築など様々な技術を継承していくため
(3)神社は清浄であることが必要で、そのために遷宮を行う(神の力がリフレッシュされる)


拝殿のしめ縄。出雲大社といえば、大きなしめ縄が有名で、これを見て喜んでいたのだが、出雲大社の日本一のしめ縄は、これではなく西側にある神楽殿のしめ縄だったらしい。神楽殿のしめ縄は長さ13m、周囲9m、重さ5tもあるという。すぐ近くにありながら、神楽殿まで行かなかったのが今となっては心残りだ。


拝殿からは本殿(本殿のある敷地内には入れない)がよく見えないので、ぐるっと回ってみる。これは、東側から見た本殿だ。


北東側から。


本殿の裏となる北側から。


本殿の西側にある拝礼所。大国主大神の御神座は本殿内北東にあり、正面である南側ではなく西側を向いているので、本殿の正面で拝礼したのち、この西側の拝礼所でも拝礼するのが本来だという。


本殿の東西にある十九社(じゅうくしゃ)。八百萬神(やおよろずのかみ)が祀られ、神在祭の際には神々の宿舎となるという場所だ。旧暦十月は、一般的に「神無月(かんなづき)」と呼ばれるが、神々が集まるこの地域だけは「神在月(かみありづき)」と呼ばれている。十月には、全国各地の神様が、出雲の十九社に集まってくるという訳だ。


木の幹に留められた御神籤の凄いこと。


鳥居手前右手にある『ムスビの御神像』。大国主神が、『幸魂・奇魂(さきみたま・くしみたま)』(左の玉)のお蔭を頂いて神性を養われ『ムスビの大神』になられたという意味を象徴している像である。


さて、出雲大社では、平成の大遷宮に因んで奉祝行事が連日行われている。この日は、10時から石見神楽保存会久城社中の石見神楽が始まった。帰りの電車に乗るまで30分くらいは余裕があったので、二演目中の最初の演目だけ見て帰ることにした。石見神楽は、島根県西部(石見地方)と広島県北西部(安芸地方北部)において伝統芸能として受け継がれている神楽で、日本神話などを題材とした演目が多いそうだ。

演目は「国譲(くにゆずり)」(「鹿島」ともいう)といい、葦原中国(あしはらのなかつくに)平定を基にした神楽である。経津主神(ふつぬしのかみ)と武甕槌神(たけみかづち)は出雲国を治める大国主命と国譲りの交渉を行い、大国主命とその第一子事代主命(ことしろぬし)は承諾する。しかし第二子の建御名方命(たけみなかたのかみ)は不服を唱え、経津主神に力比べを挑むが降参して国を譲るという内容である。




大国主命とその第一子事代主命は承諾したようだ。




しかし第二子の建御名方命は不服を唱え、経津主神に力比べを挑んでいる。




結局、建御名方命も降参してしまい、国譲りを承諾したのだ。この格闘が、相撲の起源とも言われているそうだ。


この「国譲」のあとが、「八岐大蛇」という演目だった。実はこれが見たかったのだが、時間がなくて泣く泣く帰路に着いた。「八岐大蛇」は「石見神楽の華」と称されるほどの花形演目で、多くの神楽上演において最終演目として披露されるそうだ。大蛇の目が発光ダイオードで光ったり、スイッチ操作で煙や火を吐く演出や、スモークをたいて雲を演出するなどかなり見ごたえのある神楽らしい。見られなかったのが悔しくて、ユーチューブで検索した動画を掲載しておく。


おまけ:出雲大社の参拝の仕方。「二礼四拍手一礼」の方式で行う
 1.まず手水舎で身を浄める。右手で柄杓を持ち左手を洗い、そして逆も同じように行い、最後に右手に持ちかえて、左手の手のひらに水を溜め口に含んで軽くすすぐ。その後、柄杓を持ち上げ、中の水を柄にたらし柄を洗い清める。
 2.賽銭を入れ90度の礼を2回。その後、4回手をたたく。手を合わせ、願い事を伝える。最後に再び90度の礼を1回して終了。

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8 コメント

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調査 (kazukawa)
2013-05-30 07:49:53
さすがとっちーさん!
よく調べられていてとても参考になりました。
動画もあり興味深く拝見しました。
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出雲大社 (見切り発車)
2013-05-30 12:24:03
しっかり観光もなさいましたね、
出雲に行ったら出雲大社ですよね。

縁結びの神様ですが お参りするのに 幸せカップルが堂々と正面からお参りすると やきもちを焼かれてそのカップルは別れるといわれるので 参拝の方向というか順番は とても難しい・・と 都市伝説です。

ヤマタノオロチは いかにも大蛇っぽいですね。
以前 「大鹿村騒動記」という映画で 規模は小さいですが 大蛇との対決する田舎歌舞伎が劇中劇でありました。
結構迫力があります。

さすが 出雲大社は 神様達の総本山だから 
二礼二拍手一礼ではないのですね
二礼四拍手一礼は 初めて聞きました。

とっちーさん 富士山から帰ってすぐお仕事で
出雲から帰っても すぐお仕事ですか?

お疲れさまです!

ご無理なさいませんよう お過ごしくださいね。
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お疲れ様でした (くーかい)
2013-05-30 17:08:47
出雲大社、社殿修造後、是非行きたいと思っていましたので、大いに参考になりました。神楽もいいですね。ヤマタノオロチは一匹で8つの頭と思っていましたが、映像で見る限りそれぞれ色の異なるオロチが4匹?ですか?結構迫力がありますね。

見切りさんの「ご無理なさいませんよう・・・」を肝に銘じて。川内選手も、大会が練習と思ってか、連戦につぐ連戦ですが、とっちーさんは、100kmを連戦しようとするんだから・・・。「疲れ」はすぐには取れません。数日たって、あるいは数ヶ月たって現れてきますからね。
あの超人三浦雄一郎も下山時にヘリコプターを使ったということで、「最高齢登頂」に異論が出ているようですが、今回はよほど疲れていたのでしょう、人の生死にかかわることですから、ヘリも「OK」でしょう。年齢には勝てません。

まだまだ続くとっちーさんの「ウルトラ人生」、私からも「ご無理なさいませんよう おすごしくださいね。」と言い添えておきます・・・。
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えびす・だいこく100㌔マラソン (うっちゃん)
2013-05-30 22:11:34
お疲れさまでした美保神社のえびす様から出雲大社のだいこく様までの100km長旅でした残り16kmあたりで扱けそこからは足が止まってしまい苦しい出雲への道でしたこの3日間は昨年一緒して頂いた小豆島そして東尋坊と思い出深い旅ランとなりましたありがとうございました
石見神楽の八岐大蛇を動画で観れてよかった
でも本物見れたら最高だったのに残念です。
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kazukawaさんへ (とっちー)
2013-05-30 23:33:23
出雲大社に行く折には、ぜひ参考にしてください。
八岐大蛇の神楽は、絶対お勧めだと思いますよ。
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見切り発車さんへ (とっちー)
2013-05-30 23:38:31
>お参りするのに 幸せカップルが堂々と正面からお参りすると やきもちを焼かれてそのカップルは別れるといわれる

この都市伝説は、眉唾ものでしょう。
大国主命は、そんな野暮な神様ではないと思いますよ。

そうです。出雲大社は、神様達の総本山だから二礼四拍手一礼なんですよ。
私も勉強になりました。
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くーかいさんへ (とっちー)
2013-05-30 23:43:58
くーかいさんだったら、近いうちに出雲大社に行ってしまいそうですね。
行くなら、平成の大遷宮に因んだ奉祝行事が行われているうちに行ってくださいね。
歴史好きな方には、面白い行事がいろいろあるようです。

今後も、ウルトラの予定がいろいろ入っていますが、何だか黄色信号が灯りそうです。
無理はしないつもりですよ。
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うっちゃんへ (とっちー)
2013-05-30 23:50:18
完走はできなかったけど、うっちゃんたちが付き合ってくれたおかげで、
いろんな全国のウルトラマラソンに参加できて、私もうれしいです。
今後も、ほかの大会にもおつきあいよろしくお願いします。

八岐大蛇も見たかったけど、流鏑馬も見たかったね。
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