『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

完成!! ルネッサンスギター

2022-12-12 08:45:36 | 古楽器製作

 

5月にご注文を頂いてから、
半年あまり、
仕事の合間と
体調の良い時に
こつこつと進めてきた
ルネッサンス・ギター製作が
やっと昨晩、完成した。

 

 

「材料選び」から始まって、
切って、削って、彫って、
接着して、磨いて、塗って・・・と、
「0」から創り上げる
スクラッチ・ビルトなので、
200以上の工程がある。

ネックにガットフレットを巻いて、
弦を張って音を出す時が、
最終工程になるが、
昨晩は、果たして今作は
どんな音に鳴ってくれるか、
期待と不安が交錯した。

最高音の1番弦だけは
シングル(1本)の弦で、
旋律を担うので
「歌う弦」という意味の
「シャントレル」と言われるが、
これがよく伸び、
澄んだ音でなければならない。

2コース、3コースは
ユニゾン(同音程)の中音弦で
ダブル(2本)になっているので、
音量が増して複弦独特の
「鳴り」がする。

4コースはバス弦になり、
ここにのみリュート用の巻弦と
1コースと同じ高音弦を
オクターヴで張る。

「試奏」した結果、
まだ、「初(うぶ)い」音がし、
低音・中音はよく鳴るが、
シャントレルの「立ち上がり」が
今一つの感じがした。

なので、
しばらく弦が落ち着くまで待って、
もすこし鳴らしてから、
微調整を施してみようと思う。

それでも、
11年ぶりに製作したわりには、
途中、いろいろとミスもあったが、
なんとか、満足できる作品に
仕上がってくれた。

 

インレイ(象嵌)に用いる
色違いの木組みによるモザイクも、
イメージどおりに仕上がってくれた。

拡大鏡を付けながらの
細かな作業だったが、
どうにか手も震えず
表面板に収まってくれて、
やれやれといった心境である。

来週には、
依頼主様にお送りするが、
しばらく、音出しをして
「鳴り」がどのくらいよくなるか
「試奏」期間が要りそうだ。

***

細かい、楽器作りの合間には、
奇しくも同じ11年前の
3.11の時に剥がれた
玄関のタイルをカラーリングして
補修した。

4枚剥がれた箇所を
真っ赤に染めたら、
カミさんが、
「それ、やだーッ!!」
と嫌悪し、
まるで血塗られた
ホーンテッド・マンションを
忌避するかのように
思いっきりNGを出された(笑)。

なので、
「ゴールド」とストライプにして
なんとなく「めでたい」感にした(笑)。

遊びついでに、
隅っこは「金継ぎ」みたいにと、
スカイブルーのワンポイントの
アクセントカラー(差し色)にした。

なんだか、
プチ・ガウディっぽいなぁ・・・と、
思わないでもなかった(笑)。

 

玄関ドアの一部には、
古楽器用のパーフリング材の
「ローズウッド」も使って、
本物感を少しだけ出してみた(笑)。

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東日本大震災五年慰霊祭 講 ... | トップ | 創作童話『お母さん』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

古楽器製作」カテゴリの最新記事