『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

水無月「初夏」のフレンチ

2024-06-03 09:51:32 | 食べ物・飲み物

きのうは
元大学ギター部の
マドンナたち3人と
会食会を催す
『アンムクライ会』の
7回目の例会で
三ツ星フレンチを堪能してきた。

これまで三度も
お世話になっているお店なので、
みな緊張する事もなく、
日常の食卓では味わえない
フランス料理を楽しめたようだった。

*

アミューズには
この日のメインの
キャナール(鴨)の希少部位を
楊枝に刺した一口サイズの
「ピンチョス」。

ブルターニュ地方は
ゲランド半島の塩田で作られる
フルール・ド・セル(塩の花)が
ミネラル分が豊富で
肉の旨味を引出していた。

**

オードヴルの一品目は
水牛のモッツァレラに
ひんやりとしたトマトのジュレ。

口中が爽やかに洗われるようになり、
アペティ(食欲)を刺激する
快心のスターターである。

時不知(トキシラズ)のマリネは
ディルの風味と相まって、
これまたけっこうな
カナッペであった。

*

オードヴルの二品目は
富士幻豚の1年半熟成の生ハム。

パルマ産プロシュートに
勝るとも劣らない旨味と香りがあり、
その塩加減も絶妙であった。

チコリの仄苦みが
また、いいアシストをしてくれた。

**

オードヴルの三品目は
クロヴィス(アサリ)と
山芋のコンカッセ(微塵切り)を
パートで巻いて揚げたブリック。

熱々でパリリとした食感と
じんわりと貝の旨味、
サクリとした山芋の歯応えなどが
ハーモナイズして
“食の快楽”が演出されていた。

ハーブ・バターのソースも
高貴な味で、
路地物のアスパラが
いい合いの手になっていた。

***

ポワソン(魚料理)は
旬のイサキに甘味のあるトマト、
ソラマメが添えられていた。

まずは、イサキを味わってから、
次いで、トマトと、
そして、ソラマメと、
最後に、全部いちどに
マリアージュさせてみた。

夏野菜と海の物が
皿の上での出会い物として
巧く調和していた。

***

ヴィアンド(肉料理)は
ニュージーランド産鴨のロティを
オレンジを使った古典的な
ヴィガラード・ソースで。

フランス産の家禽・野禽類は
鳥インフルの影響で
厚労省がここ数年、
全面禁輸しているという。

かつては
シャラン鴨を味わえていたのだが、
この禁輸政策でどのレストランも
他国や国内の鴨を仕入れるより
ないようである。

それでも、
ニュージーランド産の鴨も
味わいは佳く、脂にも甘味があり、
フレンチのオレンジ・ソースにも
よく馴染んでいた。

シャンピニオンや
ポムドテール(馬鈴薯)の
ムースとは“テッパン”の
相性だった。

***

ここまで六品も
塩気のある料理を堪能してきて、
ここにきてのデセールは
まさに「別腹」ではなくとも(笑)
ホッとするスイーツであった。

上品なビスキュイに
香り高いグラス・ド・フレーズ。

街場のパティスリーでは
絶対に味わえない、
まさに、フレンチならではの
創りたてのデセールである。

*

口中が甘やかになった処へ、
熱々のエスプレッソをキュッとやる。

これで、華麗なる
味のシンフォニーが完成する。

*

プチフールは、
さしずめ、アンコールの佳品
といった処だろうか・・・(笑)。










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ルネッサンス意匠のヴィウエラ | トップ | 増山 江威子さん御逝去・・・ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

食べ物・飲み物」カテゴリの最新記事