『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

チェンバロ熱

2021-10-14 07:33:00 | 楽器製作
きのうから
ニュースや新聞で
小中学生の不登校と自殺者の
増加が報じられていた。

コロナ禍の影響である。




不登校の内訳で
「抑うつ症状」が
47%を占めるのは
憂慮されることである。

これが、
未治療で放置されると、
うつ病となり
希死念慮から自殺既遂となる
懸念がある。

学校現場でも
希死念慮を抱く子が多いので、
関係者ともども神経を
尖らせている。

ただ、残念なのは、
カウンセリングにも来ず、
精神科医も受診せずに
死んでいくケースが
ままあることである。

【縁なき衆生は救い難し】
というよりない。






きのうのお昼は
手抜きして、
ブーランジェリーの
キッシュにしてみた。

オーヴンでカリリと
熱したので、
まずまずの味だった。

ただ、
成分表を見ると
添加物がいくつか使われていたので
ぞっとしなかった。

やっぱり
手作りのものに
敵うものはないようだ。






きのうは
YouTubeサイトで
チェンバロ製作の工程を
アップしてるのを見つけ、
2時間ばかり
喰い入るようにみながら
メモを取った。

ウィキに乗っている構造図だけでは
いまひとつイメージが湧かなかったが、
実際のパーツ造りを観てみて
その立体的なイメージが
よく解った。

今日は、
ネット上で
設計図を探してみて、
数工程で作れる「ジャック」という
弦をはじく部分を古楽器工房で
試作してみようかと思っている。

原理さえわかれば
あとはボディ造りは
造作もない。

ポンコツギターが
いくつかあるので、
そのボディを用いてみたり、
リュートの胴体だけ製作途中で
飾ってあるので、
それに鍵盤を仕組んだら
「ラウテンベルク」
(リュート・チェンパロ)
という楽器になる。





ここまで
創れる自信はないが、
挫折覚悟で
こつこつ取り組んでみるのも
有効な時間の過ごし方かもしれない。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中学生のチェロ

2021-03-02 05:01:00 | 楽器製作
年度末になり、
やっと教育委員会から
来年度の配置校の連絡が来たが、
今年と同じ3校が継続になり、
ホッとはしたものの、
そのうちの僻地校は
勤務日が半減された。

野球選手などの
契約更改に例えると
年俸にして50万ほどの
ダウンであるが、
その分、
休日が15日増える。

これまで、
一切合切"天の声"として
言われるままで来たので、
来年度は「それでやりなさい」
というご神意と受けとめて
有り難く思わせて頂き、
さっそく、ご神前で
お礼申し上げた。

【神慮は深淵にして
 人の思いぞ及ばざる】
である。

「真善美聖」に則り、
精一杯の誠意でもって
天に恥ずかしくない
仕事をしていれば、
神様は真のカウンセラーを
活かさずにおくものか・・・
という気概で仕事をしている。

でも、収入減の分は、
ちっとは、また、
慎ましい生活に
戻さなくては・・・である(笑)。

幸い、ナッちゃんも
院を修了して
四月からは
社会人になってくれるので、
フミ・アキ・ナツの
ダンゴ三兄弟の「子育て」
「学業仕送り」も
やっと終わった。

子どものいない
80を過ぎた叔母からは、
「あんたもよく
三人も育てたもんだね。
大したもんだ・・・」
と褒められた。

本家なので、
小さい頃は同居していて、
病弱で学校を休んでばっかりいた
「弱カス」「ギッタレ(ヘタレ)」
「喘息ダルマ」のオサムが、
ようも父親になって
三人も育て上げた・・・
という身内ならではの
何よりも嬉しい
「お褒めの言葉」である。

『コロンボ』の名セリフに倣えば・・・

「That's the nicest thing
  I've ever heard」

・・・である。





K中に赴いたら
カウンセリング室の
応接テーブル机上に
携帯用のアルコールが
配給されていた。

何処ぞから
大量に寄贈されたようである。

来年度も勤務することになったので、
カウンセリング室の
予備の備え付けにしようと思う。






きのうは
体調不良をおして
登校勤務したら、
幸いというか・・・
3件もドテキャンがあり、
2件のみの常連3年生の
ターミナル・ガイダンスだった。

どちらも、
症状が消退しつつあり、
私学への高校進学も決まっての
最後のカウンセリングとあって、
長年来られていた
お母さんも同伴されて
お礼の品をも頂戴した。

去年は
花束を頂いたが、
こういう学年末の
お別れは有難いものである。

一人は
高校進学後も
またお世話になりたい
と言うので、
自宅カウンセリング室の
名刺を差し上げた。




『博士ちゃん』で
中学生が製作家に弟子入りして
チェロを創り上げた、
というのを視て
驚き、感激もした。

彼の工房も
いかにもそれらしく、
招来、必ずや
名リューティエ(製作家)に
なることだろう。

自分も、
そろそろ地震で
足の踏み場もないほど
ぐっちゃぐちゃになった
工房の片付を
ちまちまと始めようかと
思った。





震度6でヒビの入った
『マツキヨ』前の煉瓦タイルを
アート素材として、
PC加工してみた。

アブストラクト(抽象画)だと
自由に好きなように加工できて、
出来上がったものに
ネーミングするのが
アタマの体操になる。

さしずめ、
なんだろう・・・と、
捻ったが、ちぃとも
画題が浮かばない(笑)。

あまり佳いとは
思わないが
『地球の歯車』
くらいしか
パッと出なかった。






散歩コースにある
八幡様の阿修羅像をも
まんまの姿で
作品化した。

奈良の興福寺にある
国宝の阿修羅像のような
クッキリした顔立ちではないが、
それだからこそ、かえって、
想像力を駆り立てるものがある。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松の内

2021-01-03 07:45:00 | 楽器製作
今日まで「三が日」
まだ「松の内」である。

カミさんは
明日から学校に行くという。

自分は七日から
自宅カウンセリングが始まる。

年末年始も
アッと言う間に
過ぎようとしている。

一月「行く」
二月「逃げる」
三月「去る」
と言われるように、
殊に年始の
心理的時間の過ぎようは
速く感じるようだ。

歳をとるごとに
時間が速く感じるのは、
先が見通せるからだという。

園児の頃は、
時間が長いように思われたのは、
時間的展望が
せいぜい明日どまりだった
せいである。

それが長ずるにつれ、
一週間先が見通せ、
一月先が見通せ、
数年先まで考えられるようになると
心理的時間の矢は
【光陰矢の如し】となる。

高齢化すると、
もう、死期・寿命から
逆算するように
人生を展望するようになるので、
時間経過の体感速度は
勢いよく流れ落ちる
砂時計の如くなるのである。

かと言って、
日がな一日、ボケーッと
雪景色を見てるわけにもいくまい(笑)。

してみれば、
認知症で呆けるのが、
「神の恩寵」と言われるのも
むべなるかなである。

半ば夢うつつ状態で
タイムアウトの焦燥感と
死の不安・恐怖を
意識せずにすむかもしれない。




ピアノの「ホ」音
(中央の一点ハ音から
6度下の『ミ』)の巻線が
1本「ボン線」になってしまった。

指で弾いても
ビーンと音が伸びずに
鼻が詰まったような
ボクンという音に
なってしまうのを
「ボン線」という。

これは、
ギターやリュートでも
低音弦の銅巻き弦の
巻いてある極細の銅線が
切れて緩むのが原因である。

底板を外して
故障弦を取り出してみたら
案の定そうだった。




ダメもとで、
試しに金属接着剤で
緩んで切れた部分を
補修して元にもどしてみたが、
いくらかマシになった程度で
やっぱり「ボン線」状態が
改善することはなかった。

仕方がないので、
その1本だけを
ばら売りしてくれる
個人ピアノ修理店に
見積メールをだしたが、
正月休業中でまだ返事が
帰ってこない。

ギター弦の感覚なら
高くても1000円程度だが、
数千円もするようだったら
肝を潰しそうだ(笑)。

なんでも、
職人さんが1本ずつ
手巻きで造るというので、
3000円くらいは
覚悟しているが・・・
果たして、いくらすんのか
ドキドキものである。




散歩のたびに、
毎日のように、
近所の八幡様に
ご祈念している。

国試受験の時も
ご利益があったので
霊験あらたかと信じて、
オシリ痛の完治をお願いしている。

家のご神前でも
一年越しで
ご祈念させて頂いているが、
いまだに完治の
大み陰を蒙るには至っていない。

でも、物は考えようで、
コロナ感染で重症化致死になる処を、
毎日のオシリ鈍痛で
ローン払いにして(笑)
寿命を継いで頂いているのだ、
と「思い替え」させて頂くと、
この"痛み"も有難い
ご神慮なのかもしれない、
と受容できるものである。

こういう
リフレーミング法は
信仰心がなくとも、
心理療法の
ブリーフ・セラピーでも
よく戦略的に処方される。




横着者の自身を
なんとか散歩させようと
「外発的動機づけ」という
「馬の鼻先にニンジン」
の原理を援用して、毎日、
ツタヤまで出向いたら
ワンコインの中古CDを
1枚買ってよろしい・・・
としている(笑)。

10枚まとめ買いしたら
5.500円になる処を
10日散歩させる為に
5.500円の分割払いで
フィットネス・ジム料金を
払ってるような感覚でもある。

こういうのを
クライエントの方々には
「金で解決できるものは
金で解決せよ」
と助言している(笑)。

きのうで7日続いているので、
10日間は続けて、
その後、惰性で
散歩が慣習になってくれると
シメシメなのだが・・・(笑)。

生来のタレカ(横着)なので、
そうはいかないかも・・・
という思いもしている(笑)。



この冬は、
ルネッサンス期の
声楽+古楽器アンサンブルにハマり、
昨日も
カルロ・ジェズアルド
(Carlo Gesualdo/1566年-1613)
というイタリアの作曲家の
マドリガーレ集を買ってきた。

このシトは、
当時、公国君主にして伯爵で、
浮気した奥方と愛人を殺害し、
逃亡生活を過ごしたという
大変な貴族である。

皆川 達夫先生のご著書によれば、
「それゆえの、
マニエリスム的な処がある」
との事だったが、
何の事か解からず
ウィキってみた。

マニエリスム
(伊: Manierismo/英: Mannerism)
とは、ルネサンス後期の美術で、
イタリアを中心にして見られる
傾向を指す言葉である。

英語読みでは
「マンネリズム」で、
その語源であるが、
意味は現在のものとは違う。

イタリア語の
「マニエラ(maniera:手法・様式)」
に由来し、
盛期ルネサンス芸術の
明快で調和の取れた表現とも、
バロック芸術の
動感あふれる表現とも異なった
「過渡期」特有の表現をさす。

新奇な意匠や凝った技巧を
好んで用い、
宮廷的・貴族的性格が濃く、
社会混乱による精神的危機を反映し、
錯綜した空間構成、
非現実的な色彩法、
幻想的寓意性などの
作為性を特色とする。

絵画では、
具体的には、
遠近法が平板化されたり、
短縮法を誇張して
首や胴を長くしたり、
身体を歪ませたりと、
と怪しげな表現が為された。

スペインの画家
エル・グレコも
その流れだというので
いくらか了解された。




おせちに使った
カマボコの板を
捨てずに洗って
ドレッセに用いてみた(笑)。

牡蠣を片面だけ
パネ(パン粉焼)にして、
"板付き"にした。

信楽の俎板皿なので、
フレンチというより
ほとんどモダン和食である。





やっぱり
洋皿にドレッセしないと
フレンチっぽく
感じられないものである。

牡蠣フライで余った
自家製の生パン粉
(フードプロセッサーで砕いた)
をガーリック・オイルで揚げて
牡蠣の上に盛ってみた。

スペイン料理では
「ミガス」(パンくず)
と言われる。

トマトソースには、
お気に入りの
「スコーピオン」という
通常タバスコの30倍辛く
香辛料も沢山入ったものを
加えてみた。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

死闘5時間!!

2019-07-15 09:21:00 | 楽器製作

ウィンブルドンの
男子シングルス決勝を
ライヴで観た。

夜10時に始まって、
決着がついたのが
深夜の3時27分・・・
4時間57分もの熱戦、
「死闘」であった。

観てる方も途中、
居眠りこそしたが、
やめるにやめれず、
シンドイなぁ・・・と、
ぼやきながらも
世界トップどうしの
最高の「心技体」のぶつかり合いを
見守った。

睡魔で意識が遠のきそうになると、
手元の孫の手で
腿をピシャリと叩いて活を入れ、
ハッと目を覚まして
また見入るという繰り返しだった。

まさか、
フルセットのしかも12対12で
今年から新ルールになった
タイブレイクまでいくとは
予想だにしていなかった。

対戦後の両者インタヴューも
解説者も同意見だったが、
もうどちらが勝ち、負け、
という次元を超えて、
互いに立派に闘ったというのが
いちばんの好評であろう。

面白いものを観た、
というよりも、
すごいもんを観た、
といった感じである。

400ポイントを巡る
5時間もの闘いで
最後はほんの微差で
勝敗が決した。





37歳のフェデラーを
応援していたが、
32歳のジョコに運が傾いた。

どちらも
マッチポイントを握って、
それをものにした方が勝利した。

両者とも
子どもたちが応援にきてて、
「これから父親に戻ります・・・」
と同じコメントを言ったのは
微笑ましかった。

フェデラーは
「どうにか立っていられるけど、
リカバリーには時間がかかるかもしれない」
と、死闘の物凄さを
サラリと笑顔で言ってのけた。

その死闘の観戦に付き合った
こっちも今日一日、
リカバリーに時間がかかりそうだ(笑)。

フェデラーの基本に忠実なプレーが
随所に見られ、元テニス選手/監督として、
部活の生徒たちに教えてきたことは
間違っていなかったなぁ・・・と、
改めて思うに至った。

「アプローチ&ボレー」では
必ずネット前で一旦ストップして
正面で両足ステップをして構える
という基本をフェデラーは遵守していた。

もっとも、
走りこんでの
ランニング・ドライヴボレーは
プロの技だったが・・・。

上達を極めた生徒たちには、
最高難度の「ライジング・ショット」を
教えたことがある。

それはバウンドしたボールの
落下を待つことなく
上がりばな(ライジング)を返すという
高級技で、相手にとっては
すぐに返ってくるから
素早い対応が迫られる。

昨日のフェデラーの
バックハンドのほとんどが
ベースライン内で
ライジング処理されていて、
しかもフラット、スライス、
トップスピンと球種を使いわけていたから、
世界一のテクニシャンである。

解説者からも
「高い技術力」
という言葉が幾度も聞かれた。

相手にマッチポイントを握られても、
臆せずに“踏み込んで”いく勇気も
観るに値する“心技”であった。

相撲部屋にある「扁額」のように、
まさしく「心・技・体」が
ぶつかりあっての
最高の試合であった。





昨晩の8時からは、
ソーちゃんの
『アベマ本選/準決勝』だった。

木村九段との3局で
2-1と辛勝したが、
こちらは一局が10分ほどの
超早指し戦なので、
あっという間に終わってしまった。

来週の日曜が
糸谷八段との決勝である。

これに勝てば、
アベマ二連覇となり、
またキャリア・アップする。

今週の木曜日には
将棋連盟会長でもある
佐藤康光九段との初公式戦がある。

中2のデヴュー時の
アベマでの非公式戦では
すでに勝っている。

ワンコインの有料視聴なので
すでにチケット決済した。

ソータの将棋は、
まさに、お金出しても観る価値のある
プロとして見せる/魅せる将棋である。

毎局、全国何万人もの「観る将」たちが、
「ワンコイン以上の価値があった」
と、誰もが満足のコメントを
投稿するのが常である。






きのうは日中、
街出をして散歩がてら
ブラついてたら、
稲荷神社の隣のビルの2階に
以前からヴァイオリンやチェロが
窓際に飾られてある工房?
に思い切って訪ねてみた。

ベアガット(裸弦)があれば
買って行こうと思い、
恐る恐るビルの奥まった扉を開けたら、
作業中の女性が応対して下さり、
「すみません。
ガットは置いてないんです・・・」
と丁寧に詫びられた。

聞けば、
ご夫婦で東京から移られて
9年目だという。

いかにもジブリの
『耳にすませば』に
出てくる工房然としていて、
自分もリュート/バロックギターを
20本ほど造って売ってたんです・・・と、
自己開示したら、ハナシが盛り上がって、
延々と楽器を巡る立ち話となってしまった。

ソーセージ会社から
羊の腸を買って、
ひと晩塩出ししてから手撚(よ)りして
膠(ニカワ)で固めて
自作ガットを拵えたハナシには、
美人の奥様が目を丸くして
驚きながらも、スゴイ!… と
笑ってウケでくだすった。

あちらはプロだが、
リューティエどうし
通ずるものを感じ
ハートウォーミングな気分になった。

工房内には、
未修理のオールドが
山ほど並んでいて、
いい眺めだなぁ・・・と、
やっぱ老後はリューティエとして
生きようかなぁ・・・と、
しみじみと感じた。

夏休み中に
なんとか物置状態になってる
工房内を整理・片付けして、
あんなふうな楽器と
工具に囲まれる部屋にしたいなぁ・・・。

うん。
そうしよっと!

(人'∀'*)☆*:.。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

虫が出った出ぇたぁ~♩

2019-05-20 08:33:00 | 楽器製作
抗生物質を七日間呑みきって、
どうにか、扁桃炎も治まり、
幸いにして
気管支炎も長引かず
快癒した。

きのうは
日曜にもかかわらず、
朝から仕事が4件も入って、
病み上がりのカラダが持てばいいが、
と懸念されたが、どうにか、
夜の9時半まで無事、やり果せた。

音大を目指している
知人の中3のお嬢さんに
バイオリンをお譲りする約束をしていたら、
前日に突然、部活がなくなったから・・・と、
日曜日においでになることになって、
あわてて「バリーニ1784」の
メンテナンスをした。

裏板に5cmほどの
クラックが入っていたので、
古楽器修復用の「鹿膠」を
パレットナイフで埋め込んだ。

内部のエチケット(ラベル)の片側が
剥がれかかっていたので、
f字孔から「L字」治具を挿入して
糊付けした。

そしたら、
「カサリ・・・」
と、微かな異音がしたので、
怪訝に思ってペンライトで
暗い内部を照らしてみたら、
ナ、ナント!!
虫らしき姿が視認でき、
竹串に両面テープを付けて付着させたら、
ヤ、ヤッパリ、虫だった。

まさか、
235年前の蜂とも思えないが、
前オーナーが保管中に
忍び込んだのだろう。

なんたが、
可笑しくって・・・
つい・・・

 ♩ムッシがぁ~
  出った出ぇたぁ~
   虫がでーたー♩

と、『炭坑節』が
口から出た。






お母さんに付き添われて
初めて来られたHちゃんは、
礼儀正しい可愛いい女の子で、
さっそく
「キルシュネック1975/ドイツ」と
「バリーニ1786/フランス」を
二種類の弓で試奏してもらった。

合奏部の第二バイオリンで、
『シベリウス2番』や
『チャイコ5番』などを
3年間やっており、
個人レッスンも受けているというので、
しっかりしたタッチと十分な音量で
楽器を鳴らしてくれた。

弓を換えて
二度ずつ鳴らしてみて、
どちらか気に入った方をどうぞ・・・と、
言ったら、
「柔らかくて丸みがあるので、
オールドの方を・・・」
と選んだのは驚いた。

1976の方が
モダン楽器なので、
明るい音色で音量もあったが、
それよりも熟れた古楽器の
まろい音の方を選んだのは
なかなかの耳とセンスである。

ケースには
最高級のGEWAを付けてあげたが、
それだと学校とかで
目立ち過ぎるとなんなんで、
ついでに、偽装用に
ボロボロのしょぼいケースもあげた(笑)。

まさか、そんなかに
中3の女の子が、
18Cのヴィンテージ楽器を
入れてるとは思うまい(笑)。

古楽器の保管法、
手入れ法をひととおり説明し、
ケースに収めるときに、
嫁に出すような気分になって
「なんだか、すこし寂しいなぁ・・・」
と半分冗談で言ったら、
Hちゃんが、すかさず
「また、弾きに来ます・・・」
と言ってくれたのが、
なんだか胸がジーンとした。

自分は先輩のGさんに
演奏家・製作家として
信用されて楽器を託されたので、
次世代の「音楽家」に
ちゃんと継承する義務と
責任がある。

夜、お母さんから
お礼のメールを頂いて、
帰りの車のなかで
「私、そんなに頑張ってないのに、
 こんなに良いことがあるなんて。
 もっと頑張らなきゃ・・・」
と泣いてという。

ほんとに
心根の「いい子」の処に
嫁がせてもらって
楽器も幸せである。





仕事の合間に
気分転換にと
散歩に出た。

かならず立ち寄る原っぱの
草むらの中を
目をこらして探索すると、
なんと、アスパラのコロニーが
5ケ所ほどに増えていて、
今まさに食べ時という固体を
7~8本、ポキリ、ポキリと
気持ちよく手折ってきた。

断面からは
水分がポタポタと滴り落ちる。

これ以上に
新鮮な採りたてはない。

さっそく、
帰宅後にフライパンで
乾煎りして火を通した。

ソースパンに
ぺルノーを入れて
アルコールを飛ばしたら
1分ほど火柱が消えなかった。

ブールモンテ
(バターで繋ぐ)後、
リンゴ酢、蜂蜜で
黄色いキレイなソースになった。

裏庭から
春菊と芹とエンドウ豆をも
採ってきて添えてみた。

5分ほどで
「ヴェール・ド・メ」
 (五月の緑)
の一皿が出来た。

試食中に、
あれッ?!
「Vert de Mai」って
「五月みどり」じゃん、
と思った。

そしたら、
『かまきり夫人』
なんていう
連想までしてしまって、

゚゚(´□`。)°゚ タハハハ

と、苦笑した。

・・・ったく、
“ひとり脳内革命”
である(笑)。






かなり本気モードで
『バロック風ルネッサンスギター』なる
珍奇な逸品を製作したことがある。

キットとかではなく、
設計図なしで、
一から素材を調達して創るのを
「スクラッチ・ビルト」というが、
その際、
(さて、今度はどんなのを創ろうか・・・)
というコンセプトが毎回要る。

ある回には、
ルネッサンス末期と
バロック初期の
端境期あたり(16C)に
ありそうでない意匠の物として
「バロック装飾のルネッサンスギター」
なるものを思いついた。

それには、
裏板と指板を
ジリコテとアガチスという
黒木と白木をストライプにした。
(これを通称“キチガイ”という・・笑)。

このデザインは、
一枚板ですむところを
モザイク仕立てにするのだから、
かなりの手間と技術が要る。

ついでに
ペグ(弦巻き)も
色違いにし、
ボトムにはペルシアンな
「唐草模様」の
透かし彫りを施した。

ローズ(薔薇模様音孔)は
シンプルなアラベスクに。

ガット弦を張った
心血を注いだ入魂の逸品だったが、
ヤフオクに5万で出品したら
すぐさま落札された。

プロフィールを見たら、
どうもプロのリューティエ(製作家)の方で、
ご自分で楽器ミュージアムのような
展示もされていらしたので、
「珍獣」扱いで
興味を持たれたのかもしれない。










コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする