Eテレの『100分de名著』で
久しぶりに河合先生の
生前のお元気な頃の
姿を拝見して
懐かしく思わせて頂いた。

在京中は、
何十回も通った
『ユング心理学セミナー』で
その謦咳に接し、
その後、いろいろと
お話もさせて頂いた。
高校教員を辞め
心理職を目指して
37才で大学院に入り直したのも
河合先生の影響である。
「先生に出会って人生が変わりました」
と飲み会の席で
申し上げたら、
「そうですかぁ・・・」
と嬉しげに笑っておられた。
宴会の初めには
主賓として
上座の真ん中に
医大の教授らと座っておられたのが、
宴もたけなわになった頃、
先生のお姿が見えなくなって、
アラッ? と思った。
そしたら、
なんと、自ら末座に出向いて、
若い心理士のお姉ちゃんたちに囲まれて
バカッ話で大笑いしている。
その飾らないお姿にも
感激したものである。
また、先生の熱烈な愛読者だった
女子大生のAちゃんを
直接、先生に引き合わせて
「先生。
美人の女子大生が
先生のサインを頂きたいと
参っているんですが・・・」
と申し上げたら、
破顔一笑されて、
「私は数学教員だったので、
サインでもコサインでも、
なんでもしますよ~」
と駄洒落でコチンコチンに緊張していた
Aちゃんを笑わせてくれ
和ませてくだすった。
Aちゃんは
自らの右手をスカートの
腿の辺りで拭き清めると
「握手して下さい」
と学生らしく堂々とお願いし、
先生も喜んで応じて下さった。
廊下に出た後、
Aちゃんは感極まって
泣き出してしまった。
憧れの大先生に
お言葉をかけて頂き、
サインと握手までして頂いたのが
よっぽど嬉しかったのだろう。
先生がその日の講演で使われた
二本の白墨を
こっそり持ち帰っていたので、
そのうちの一本を
彼女にプレゼントしたら
さらに感極まって
「先生のおかげですぅ・・・」
と、また大泣きされてしまった。
その白墨は
いまだに我が家の
文具引き出しの奥に眠っているが、
それも貴重な先生の遺品のようである。
この先、
『河合心理学』について
語る機会があったら、
それを持参して
このエピソードと共に
自慢しながらそれを使って
講義したいと思っている。

還暦を過ぎて
老人のとば口に
入ったので、
ビギナー・ロージンとして、
レジェンドたちの教えに
頭を垂れている。
60から64才までは
「老人の青春期」とも
言うらしい。
永らく
FMの『日曜喫茶室』を聴いてきたので、
レギュラーだった
ドイツ文学者・池内さんの
ハートウォーミングな声は
かねがね耳に心地よく感じていた。
書評を見て、
面白そうだったので
ヤフオクで中古本を落札した。
六刷になるほどなのも
首肯できるような、
含蓄のある内容であった。
その薀蓄のいくつかは
これからの生活で
実践していこうとも思った。
他にも読むべき書籍が
山ほどあり、
金はなくとも暇はあるので
レジェンドたちの知恵に
学んで生きたい。

長男のフミが
何処そこの何たらの
「センター長」になったらしい。
カミさんにメールがきたという。
いちおう、出世したようなので
お祝いメッセージと
「管理職になったら、過労に気をつけろ」
と心配メッセージも添えた。
次男のアキにも
「ちゃんとしたご飯食べてるか?
コンビニ物ばっかりだと、体こわすぞ」
とメッセージを送ったのだが、
返事すら返ってこない。
カミさんは、
会社のHPで、
「社外清掃のボランティアしてる
写真載ってたから、
とりあえず生きてるみたい・・・」
と、やっぱり
メールに返事がないので
心配していた。
いちおう、
人の親なので、
巣立ち後の子の立ち行きも
心配なのは情というものだろう。
爬虫類や野生哺乳類のように
生みっぱなしで、
後は勝手に生きていけ、
というふうには
なかなかいかないものである。
三男のナツは
車の運転が始まったばかりで、
これまた心配の種である。
なので、
朝晩、ご神前で、
子どもたちの無事安全と
立ち行きを
ご祈念させて頂いている。
久しぶりに河合先生の
生前のお元気な頃の
姿を拝見して
懐かしく思わせて頂いた。

在京中は、
何十回も通った
『ユング心理学セミナー』で
その謦咳に接し、
その後、いろいろと
お話もさせて頂いた。
高校教員を辞め
心理職を目指して
37才で大学院に入り直したのも
河合先生の影響である。
「先生に出会って人生が変わりました」
と飲み会の席で
申し上げたら、
「そうですかぁ・・・」
と嬉しげに笑っておられた。
宴会の初めには
主賓として
上座の真ん中に
医大の教授らと座っておられたのが、
宴もたけなわになった頃、
先生のお姿が見えなくなって、
アラッ? と思った。
そしたら、
なんと、自ら末座に出向いて、
若い心理士のお姉ちゃんたちに囲まれて
バカッ話で大笑いしている。
その飾らないお姿にも
感激したものである。
また、先生の熱烈な愛読者だった
女子大生のAちゃんを
直接、先生に引き合わせて
「先生。
美人の女子大生が
先生のサインを頂きたいと
参っているんですが・・・」
と申し上げたら、
破顔一笑されて、
「私は数学教員だったので、
サインでもコサインでも、
なんでもしますよ~」
と駄洒落でコチンコチンに緊張していた
Aちゃんを笑わせてくれ
和ませてくだすった。
Aちゃんは
自らの右手をスカートの
腿の辺りで拭き清めると
「握手して下さい」
と学生らしく堂々とお願いし、
先生も喜んで応じて下さった。
廊下に出た後、
Aちゃんは感極まって
泣き出してしまった。
憧れの大先生に
お言葉をかけて頂き、
サインと握手までして頂いたのが
よっぽど嬉しかったのだろう。
先生がその日の講演で使われた
二本の白墨を
こっそり持ち帰っていたので、
そのうちの一本を
彼女にプレゼントしたら
さらに感極まって
「先生のおかげですぅ・・・」
と、また大泣きされてしまった。
その白墨は
いまだに我が家の
文具引き出しの奥に眠っているが、
それも貴重な先生の遺品のようである。
この先、
『河合心理学』について
語る機会があったら、
それを持参して
このエピソードと共に
自慢しながらそれを使って
講義したいと思っている。

還暦を過ぎて
老人のとば口に
入ったので、
ビギナー・ロージンとして、
レジェンドたちの教えに
頭を垂れている。
60から64才までは
「老人の青春期」とも
言うらしい。
永らく
FMの『日曜喫茶室』を聴いてきたので、
レギュラーだった
ドイツ文学者・池内さんの
ハートウォーミングな声は
かねがね耳に心地よく感じていた。
書評を見て、
面白そうだったので
ヤフオクで中古本を落札した。
六刷になるほどなのも
首肯できるような、
含蓄のある内容であった。
その薀蓄のいくつかは
これからの生活で
実践していこうとも思った。
他にも読むべき書籍が
山ほどあり、
金はなくとも暇はあるので
レジェンドたちの知恵に
学んで生きたい。

長男のフミが
何処そこの何たらの
「センター長」になったらしい。
カミさんにメールがきたという。
いちおう、出世したようなので
お祝いメッセージと
「管理職になったら、過労に気をつけろ」
と心配メッセージも添えた。
次男のアキにも
「ちゃんとしたご飯食べてるか?
コンビニ物ばっかりだと、体こわすぞ」
とメッセージを送ったのだが、
返事すら返ってこない。
カミさんは、
会社のHPで、
「社外清掃のボランティアしてる
写真載ってたから、
とりあえず生きてるみたい・・・」
と、やっぱり
メールに返事がないので
心配していた。
いちおう、
人の親なので、
巣立ち後の子の立ち行きも
心配なのは情というものだろう。
爬虫類や野生哺乳類のように
生みっぱなしで、
後は勝手に生きていけ、
というふうには
なかなかいかないものである。
三男のナツは
車の運転が始まったばかりで、
これまた心配の種である。
なので、
朝晩、ご神前で、
子どもたちの無事安全と
立ち行きを
ご祈念させて頂いている。