俗と聖

 「神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された。
 神は彼らを祝福して言われた、「生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。また海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ。」(創1:27-28)

---

 ふと思った。
 もし自分が橋の下から拾われてきた、どこから来たのかも分からない出自だったら?
 そいつはかんべんだ。
 では、コウノトリが運んできた赤ちゃんだったら?
 それとか、キャベツ畑の出身だったり?
 それも、ごめん被りたい。

 そして思った。
 一見して卑俗な行為の最たるものによってしか、「子を宿す」という人間の営みの中で最も聖なる、神々しいことは、ありえない。
 卑属から聖。

 だから、たとえ多くの卑俗な事々が良からぬ事ではあっても、卑俗イコール悪であるとは到底いえない。

 けれども、そうであるからといって卑俗を良しとすると、「女性専用車」とかいう訳の分からん概念が登場せざるをえなくなってしまい、それも考え物だ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )