神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

華甲茶会 後編

2019-03-24 | お茶会
お茶は四種類ご用意しました。



最初のお茶は「文山包種茶 2004年冬」。
木柵の故張約旦茶師の手によるものです。
張老師にお会いするために台湾に行ったのが2005年。
その時のことはブログ記事「台北お茶めぐりの旅 その2 木柵の張老師」に記しています。

この文山包種茶はその旅と同じ年に某通販サイトから購入したと記憶しています。
30g入りのアルミパック2袋を買い、1袋はすぐに飲みましたが、
残り1袋は飲む機会を逸したまま、押し入れの茶棚の隅に眠っていました。
と言うのも張老師が翌年2006年に亡くなられたのです。

棚を整理するたびに、いつ飲もう・・と思っていました。
今回茶譜を決める際に、今しかないのではないか、と思い切って開封し試飲しました。
ダメだったら諦めようと思っていたのですが、これが何と15年経ったとは思えない香りと深み。

結果的に二日間とも、一番人気はこの文山包種茶でした。
言葉を失うお茶というのはこういうお茶を言うのでしょう。
私自身も記念の年に皆さんと味わうことができて、本当に幸せでした。




二番手は「鳳凰単[木叢] 鴨糞香 2011年」。
ウートン山の郭茶師の手によるものです。

鳳凰単そうも私にとっては思い出深いお茶です。
2000年当時三田にあった茶荘で鳳凰単そう蜜蘭香を初めていただき、
その香り高さに感動したことが中国茶の深みにはまるきっかけとなりました。




三番手は「伝統凍頂烏龍茶 2017年春」。
先日の多治見の百草大茶会でお出ししたお茶です。

凍頂烏龍茶は留学時代に毎日飲んでいたお茶。
その頃は1980年代の凍頂烏龍茶全盛期でした。
この茶葉は品種、発酵度、焙煎すべてがその当時を彷彿とさせます。
私にとって原点ともいえるお茶です。




最後は「早期紅印春尖散茶 1950年代」。
我が家にあるプーアル茶の中では一番古く価値のあるものです。
プーアール茶.comさんから購入しました(既に完売)が、この茶会後はあと一回分しか残っていません。
香りに少し土のような古さを感じますが、飲むとすべらかで厚みがあり、だんだん甘くなっていきます。

大好きなお茶です。
私よりも年上かもしれないこのお茶、最後の1回を飲むのはいつになるでしょうか・・・。




そして雲南のプーアル茶に合わせたお菓子は「鮮花餅」、雲南風薔薇パイです。
これも白茶果工作室のヒロエさんによるもの。
モンブラン、月餅に続き、白茶果工作室の定番お菓子になることでしょう。



白茶果工作室からは焼き菓子のオマケ付き。
その場で食べてもお持ち帰りでもOK。
還暦を祝う赤い糸が可愛い自作の袋入りです。
クルミの飴がけ、クミンのチーズクッキー、杏仁酥。


思い付きで開いたような茶会でしたが、
終えてみれば茶葉たちに「おめでとう」と言ってもらったような気がします。
お茶はそばにいて、一緒に年を取ってくれる、ありがたいことです。


ご参加の皆さま、本当にありがとうございました。
ヒロエさん、いつも美味しいお菓子を謝謝!

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