神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

景邁山の古樹茶

2016-12-05 | 黒茶(中国茶)
今回の西双版納旅行では餅茶や小沱茶を何種か購入しましたが、
すぐに崩すには忍びなくて、帰国してからはまだ飲んでいません。
教室でもまだ巴達山紅茶や月光白しかお出ししていないのです。

でも!実は一種だけ、自分用に買った生プーアールの散茶があります。
一人でゆったりと味わっています。

景邁山、柏聯荘園の太和級宮廷プーアール。

この生茶を買ったのはちょっとした偶然からでした。

柏聯荘園は前の記事にも書いたように、整備され機械化された工場で、
パッケージも美しく、正直言って私はここでお茶を買うつもりはありませんでした。
確かに小沱茶は棗香があって美味しかったし、お土産にとても体裁のいい箱に入っていて魅力的ではありましたが、
その分お値段も若干高い気がして、ここは買い物は見送ろうと思っていました。

でも、数種類のプーアール茶を試飲させてもらってしばらくすると、メンバーが口々にここのお茶は身体が反応する、と言い出しました。
私自身も体が温まると同時にデトックス的な効果も感じ、これは気のせいではないかも、と思い始めたのです。

そろそろ見学を終え、バスに戻る時間が近くなってきたとき、上海のA先生がディスプレイの棚から光り輝く赤い缶を手に取りました。
私もその缶は何とはなしに気になっていたので、一緒に缶の中の茶葉を見せてもらいました。
艶のある大きな葉。
まるで紅茶のように甘い香りがします。

これはかなりいい生茶であろう、と値段を聞くと1缶1,000g5,200元といいます。
10年以内のお茶としては、間違いなく今回の旅で出会った一番高いお茶でした。

A先生をはじめ、私とあと2、3人はこの茶葉に執着し、1缶買って100gずつシェアしてはどうだろうということになりました。
希望者を募ると5名しか集まりません。
5名×100gでは500gにしかならず、1缶買うことはできません。
後ろ髪を引かれながら諦めて帰ろうとすると、
小姐たちが奥から戻ってきて、100gずつバラで売ってくれるというのです。
5人とも喜んで購入させてもらいました。



こうして柏聯太和級宮廷普[シ耳]はたった100gですが、私のもとにやってきました。

柏聯荘園の10周年記念に2011年産の茶葉で作られ、今年の夏に発売されたもの。
景邁山千年古茶園古樹の春茶純料のみが使用されています。

茶湯を口に含むと奥に花の香りを感じ、蜜のような甘い余韻があります。
身体の隅々に行き渡るような感覚があり、同時に毒素のようなものが出ていくような気がします。

お茶との出会いは一期一会。
このお茶は自分だけでそっと楽しみたいと思っています。

(2016年12月6日訂正済)

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