男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

笹巻き寿司 8人~10分

2008年09月02日 | ご飯類
「笹巻きけぬきすし」と言う、一風変わった名のすしを知ったのは、10年近く前のことです。

「江戸名所図絵」という冊子の中に紹介されていました。
そのころ、東京に出張する機会があって、この本を頼りに東京を歩きました。

「笹巻きけぬきすし」は元禄時代から続いている老舗です。
初代は1702年のころ、戦国時代にご飯を日持ちさせるため、笹の葉に包んで兵糧にした故事から
この鮨をつくること考えついた・・・と伝えられています。

そのむかし、店を訪れた松平諸侯や旗本侍は、鮨職人が魚の小骨を毛抜きで抜いているのを見て
「面白い」と感心し、笹巻鮨を「毛抜鮨」と呼びました。
そこからこの名がついた・・・と言います。

そのことを知って、仕事で東京に出張したとき、この店を訪ねました。
神田・小川町の一隅にある小体な店でしたが、質素ながら老舗を思わせる風情でした。

数に限りがある・・と言うので予約をして行きました。

店の入り口正面に帳場が、左手に長いすとテーブルがあって、お店で食べるしつらえになっていました。 
一人前頼むと笹巻き鮨が7こと吸い物がついて1600円くらいでした。
鮨ネタは、光りものと鯛、おぼろ、卵、のりなどの7種で、魚は塩と酢でしめた江戸風のしっかり味で、
作り立てよりも3時間経ったころが食べごろと聞きました。

待っている間に、幾人かのお客がきて、予約した通りの鮨を買い求めて行きます。

先ごろ、親友「 T 」さんから借り受けた、池波正太郎著の「鬼平犯科帳」と「剣客商売」を読んでいたら、
文中に毛抜き鮨の「笹屋」が出てきてびっくりしました。
創業が1702年なので、不思議はありませんでした。 新潮文庫版「剣客商売・陽炎の男」の98ページに出てきます。

京都・祇園新地、鯖寿司の名店「いづう」を、ぐっと庶民的にしたようなお店でした。

ずいぶん前のこと、「いづう」に行きおすしとビールを注文したら「お酒はお出ししておりません」と断られました。
いまはどうかは知りません。

笹巻鮨では仕事の前だったので、お酒を注文しませんでした。
お鮨が好きな家人に、一折買い求めてお土産にしました。

「いづう」の創業は天明元年(1781年)と言いますから、毛抜鮨より80年若いお店です。
「毛抜鮨」は320年、「いづう」240年続けて来たことになります。
こんな老舗には、これからも頑張って続けて欲しいですね。
ちなみに、今回作った「笹巻き寿司」の笹の葉は、100枚1200円でした。
  
すし飯
材料
米  6合
合わせ酢 酢 200cc
さとう 150g  
塩  15g
作り方
すしご飯を炊く要領で、ご飯が炊き上がったらすしおけに移し、合わせ酢を90℃くらいに温めて、
ご飯にむらなく振りかけ、しゃもじを寝かせて切るように良く混ぜる(酢は3分の1くらい残す)。
1合のご飯で8個(ひとつ40g)くらいできる・・6合で48~50個くらいできる。
具材
鯛・上身 片身・・・または刺身パック(12切れ入り)
鮭・上身 片身・・・胴上
えび 12尾
大葉 6枚
うめぼし 3~5こ
のり 3枚
昆布(20cm×10cm)2枚
笹の葉の塩漬け 50枚
鯛・鮭の昆布しめをつくる
鯛・鮭の上身に塩を薄く、両面にふりかけて冷蔵庫に半日おく。
昆布は酢水(酢と水半々)にくぐらせておく。
塩で締めた鯛と鮭を、昆布にくるんでラップで包み半日おく。
昆布で締めた鯛・鮭を、笹の葉の長さに合せて薄切りする。
1切れの大きさは6~8cm×2cmくらい、厚さは3mm.ほど。
エビの甘酢漬けをつくる
エビの尾の方から足の付け根に沿って串を刺し塩茹でする。
塩はから過ぎないよう、1カップに一つまみくらいでよい。
沸騰した塩湯に入れてから、茹でる時間は2分までで十分。
茹で上がったら、すしご飯に使った合わせ酢に漬け、味を
なじませるよう、箸で転がしてから30分そのまま冷ます。
冷めたエビの皮と尾を取り、腹開きに切って開いておく。
うめぼしを大葉でつつむ
大葉の軸を切り取り二つに切る。梅干を小さじでこそげ、葉の中ほどに一筋ならべて、二つに折る。
・・・梅干は多すぎないようほんの少し・・・一つの梅干から3~5こ分作る
分量のすし飯の中ほどに、梅干入りの大葉をおいて、形良くたわらにまとめ、焼き海苔を巻く。
すし飯をたわらに握る
塩漬けのささを水洗いして、水気をふき取り葉元の3cmくらいを切り取る(葉元は固くて巻きにくい)。
具材をささの葉におき、その上に握ったすし飯を乗せて、端から巻きこんで形をととのえる。


コメント
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