男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

とんじゃが

2008年08月26日 | だし・調味料・スープ類
まず「大喜利」の「謎かけ」のときの、節をつけてお読みください。
「肉ジャガのようで、肉じゃがでない」 <ベンベン>  「カレーのようで、カレーでない」 <ベンベン>
それはなにかとたずねたら 「あァ-、とんじゃが!とんじゃが!々々」 であります。


この料理は、娘からのいただきものですが、彼女も友人から教わったと言いました。
以来、この料理は我が家の定番になります。
材料は、豚肉のこま切れとジャガイモ・玉ねぎ・にんじん、それにカレー粉です。
これらは、常時ある食材なので、今日は何にしよう・・・というときに作ります。

8月に入ってからも3回作りました。1回めは家人が、あとの2回はわたしが作りました。
家人が、わたしが作ったのが美味しかったので、も一度食べたい・・・と言ったからでした。
でも、出来上がりははじめの方が美味しかったと言い、わたしも同感でした。

料理というのは面白いもので、同じ食材と調味料を使っても、出来上がりは百人百様、ちがいますね。
食材のきり方・大きさ、煮るときの火力、煮る時間などなど、同じ人が作っても一様には出来上がりません。
ここが料理の難しいところであり、またじつに面白いところでもあります。

レシピのとんじゃがは、玉ねぎを先に炒めてから、じゃがいも・にんじんを加え、豚肉は最後に加えました。
はじめに豚肉を炒めてから、玉ねぎ・にんじん・じゃがいもを炒める煮方もあります。


家人とわたしが「美味しかった」と思ったのは、先に豚肉を炒めた方でした。
でも、炒めるのがあと・さきのことよりも、調味料や水分ど目分量の違いが、味を微妙に違えた・・・と思います。
じつに簡単な料理で、しかもおいしいので、これからもたびたび食膳に上がりそうです。

   昔なつかしい味です・・・昭和の十年代の、普通の家庭のカレーと言えばこんな味でした。 
   いちょうに切った薄切りのじゃがいもと玉ねぎ、それにこま切れの牛肉がほんの少々入っていて、
   水溶きした小麦粉にカレー粉を加えて煮た素朴なカレーですが、これがたまらなく美味しかった。
   人参は入っていなかったですね。そのころ洋人参はなく、金時にんじんなのでカレーには不向きです。
   そんなカレーも、年に何回かしか食べられませんでした。
   考えたくもありませんが、同じようなことが近い将来やって来るかも分かりませんね。


材料
豚肉(薄切り) 180g
じゃがいも 3こ  240g
玉ねぎ 1こ  300g
にんじん 1/2 本80g
インゲン豆 5本
創味つゆ 大さじ 2
砂糖 小さじ 2
日本酒 1/2カップ
カレー粉 大さじ2
オイル 大さじ2
作り方
豚肉は大きいものは3センチ巾に切る。
じゃがいも1こ80gくらいなら縦半分に切って、
それぞれ4つに切る(1こを8つに切る)。
玉ねぎは縦に6等分して、よこ二つに切る(12等分に切る)。
にんじんはじゃがいもと同じ大きさの乱切り。
インゲン豆は4センチ長さに切って茹でておく。

鍋にオイルを入れて強火にかけ玉ねぎを加えて炒める。
玉ねぎに油が回ったら中火にして、じゃがいもとにんじんを加え油をなじませながら炒める。
全体に油と熱が回ったら豚肉を加えて、具材全部をゆっくりと混ぜあわせる。
日本酒と砂糖を加えて沸騰したら、中火にして創味つゆを入れて、落しぶたをする。
じゃがいもが半分煮えたころカレー粉を加え底から良く混ぜて、落しぶたをして14~5分煮る。
焦げつくようなら、水を少し加えるが、煮あがったとき、煮汁がほとんどないくらいでよい。
じゃがいもが煮崩れる直前まで煮込むのがコツ。
煮あがったら器に移して、インゲン豆などの青いものをトッピングして出来上がり。



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なすの丸炊きとなすそうめん

2008年08月20日 | 野菜類
暑い昼の食事に、冷たくてのど越しが良く、美味しくお腹にも優しいレシピをもうひとつ・・です。
茹で上げたそうめんを冷水で手早くもみ洗いして、柔らかく煮たナスをのせ、冷たいつゆを張ったそうめんです。
そうめんは茹でたらすぐに食べないと、細い麺だけに伸びるのも早いですね。
茹でる時間は3~4分、一寸固い「アルデンテ」に茹で上げます。

冷たいのが良いといって、歯にしみるほど冷たくしては、のどがしびれてしまいます。

それに、茹で上がってからは、時間かけずすぐに食べることが、いちばんですね。

なすは今が旬です。今回は干しエビの出汁で炊いて、煮た干しエビとナスを主題にしました。
ナスを煮る時間が2時間くらいかかるので、レシピを見ただけでいやになるかも分かりません。
時間はかかりますが、ナスは安い食材なので、一度作ってみてください。

10本くらいを炊いて冷蔵庫で冷やしておくと、おかずにしてもそうめんにしても美味しいですよ。
弱火でたっぷりの出汁で煮るので、焦げつく心配もありません。
煮る途中箸でさわったら崩れるので、しゃもじなんかでやさしく転がして煮ます。

煮あがったらふたつきの容器で冷やしても良いのですが、鍋のまま冷蔵庫で冷やすと、

痛み防止のための火入れのとき便利です。
冷蔵庫の中は、頻繁に開け閉めしないときでも3℃から5℃が最低温度で、子達がいて

しょっちゅう開け閉めしたら、10℃から12℃なんてことになります。
冷蔵庫だと言っても油断は禁物です。

現に我が家では、隅に追いやられた残り物にカビが生えることが散見されます。
夏だからこそ、余計に気をつけないと危ないですね。

なすの丸炊きとなすそうめん参照いりこだしバージョン

なすの丸炊き
材料
ナス(中) 7本
干しエビ 20g 
日本酒 1カップ
水 2カップ
醤油 大さじ 3
さとう 大さじ 1
作り方
ナスはへたを取りタテ二つに切り、皮に浅く切れ目をいれる。
酒と水を入れた鍋にナスを入れて、落とし蓋をし火にかける。
煮立つまでは強火、煮立ったら茶袋に入れた干しエビを加え(写真①)、
弱火でじっくり煮る(ナスがおどらないようクツクツ煮る)。
20分くらい経った頃、醤油とさとうで味つけする。
干しエビから甘味が出るので、砂糖は控えめにする。
味は吸加減で少し薄めにし、煮詰まったころ(写真②)
丁度食べよい味になるように炊き上げる。
一度にたくさん炊いて冷蔵庫で冷たくしておきます。
すりおろした生姜を乗せて食べるのもよろしいし
そうめんにのせて食べるナスそうめんも美味しいです。

なすそうめん
材料
そうめん 200g・・乾麺はそば・パスタどれでも@100gが目安です
エビ(ブラックタイガー・大) 4尾
おろし生姜 少々
めんつゆ 1カップ
大葉または細ねぎ 適量・・細かく刻んでおく
作り方
エビは殻つきのまま塩1つまみ加えた熱湯に入れて茹でる。
茹でるのは1~2分で良い・・茹ですぎると身が締まってかたくなる。
日本酒半カップとみりん・さとう・淡口醤油少々で煮汁を作っておく。
エビの色を残すので薄口はほんの少しにして甘み勝ちの味にする。
茹でたエビを煮汁に移し、一煮たちしたら火をとめてそのまま冷ます。
冷めたら殻と尾を取って、そうめんにトッピングする。
めんつゆにエビの煮汁となすの煮汁を加えて好みの味にして冷ます。

そうめんを熱湯で茹でる(少し固いくらいでざるに揚げる)。
茹で上がったそうめんを手早く水で冷まして、冷水で揉み洗いして
ざるに揚げて水切りする。  そうめんをの上になすとエビをのせて
めんつゆを張り、刻んだ大葉かねぎ添えおろし生姜をなすにのせる。




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冷やし煮しめ

2008年08月20日 | おせちシリーズ
暑い日が続いています。
こんなときはなんと言っても、冷たくて口当たりの良いものが食欲をそそりますね。
あっさりとした煮物で冷たいものと言えば「冷やした煮しめ」「なすの丸炊き」「冷や汁」など
ありますが、今回は「冷やし煮しめ」にしました。

冷蔵庫をのぞいてみたら、ちくわが3本と戻した椎茸が5枚、野菜室ににんじんとごぼうにオクラがあり、
乾物コーナーに高野豆腐がありました。
この6品があり合せのもの、これで煮しめを作って冷たくして食べよう・・・それでこのレシピです。
わたしは「高野豆腐」が大の好物で、甘い目に煮た高野を卵とじにしたのなんかはたまらなくすきです。

・・・で、高野豆腐と干し椎茸は別に煮ることにしました。
今頃の高野豆腐は戻す手間が要らないので、実に手早く煮上がります。
それにくらべて、干し椎茸は時間かけてしっかり戻さないと、しっとりした美味しい椎茸に煮あがりません。
炒め物・煮物・麺類の具などに使うので、常時4~5枚は重石つきの容器で戻してあります。
戻した椎茸があっても、煮はじめてから出来上がりまで、2時間はかかるので、これが一番手がかかります。

ごぼう・にんじん・ちくわは30分もあれば煮上がるし、高野豆腐も似たようなものです。
「干し椎茸は面倒・・・」と思われたら、生椎茸をごぼうなどと一緒に煮しめたらよろしいと思います。
ごぼうとちくわの代わりに「ごぼう天」にしても美味しいし、生湯葉や魚肉天ぷらも良く合います。

青いものがオクラしかなかったので、オクラにしたのですがインゲン豆か青梗菜の葉先を
サッと煮て添えても良いと思います。
手近な食材で作った「お煮しめ」を冷たくして食べてみてください。

冷たくする・・・と言っても、食べたら歯にしみるほどまで冷やし過ぎたらいけませんね。
冷蔵室の温度は普通は5℃から7℃くらい、ビールの適温も5℃から8℃と言われてますから、
そのくらいが口にも優しいと思います。
間違っても、チルド室で凍らせたり・・・などはしないでください。


材料
高野豆腐 5こ    90g
干ししいたけ 5枚   30g
ごぼう 1本  120g
にんじん 1/2本 70g
オクラ 10こ 120g
ちくわ 3本

だしをとる
出汁の材料は、削りかつお(10g)と昆布(15cm角)に水5.5カップ
5.5カップ(1リットル)の水に昆布を一晩つけたのを、弱火にかけてゆっくり煮出す。
沸騰直前に昆布を引き上げて、削りかつおを加え、一煮たちしたら火をとめペーパーでこす。

高野豆腐を煮
調味料・・・日本酒半カップ・みりん大さじ3・さとう大さじ4・出汁4カップ・淡口醤油大さじ2。
分量の出汁と、調味料の全部を鍋に入れ、味見して整える。高野豆腐は戻さずに加えて、煮汁を含ませてから、落としぶたをして中火より少し弱い火でじっくりる。
強い火でガンガン煮ると、角が煮崩れします。今の高野はすぐ柔らかくなるので、
やさしく煮含めて行くのが、美味しい高野豆腐を煮るコツです。


干し椎茸を煮る参照
調味料・・・日本酒半カップ・みりん大さじ2・さとう大さじ2・水4カップ・醤油大さじ4
高野豆腐と違い、干し椎茸は時間をかけて戻します。
ボウルに椎茸を入れて、水をたっぷり注いで軽く重しをして半日以上おく。
戻した椎茸の軸を取り、網でこした漬け汁と水をあわせて4カップにして、椎茸と一緒に鍋に入れて、中火でゆっくりと煮ていく(アクが出るのですくい取る)。
煮汁がきれいになったら、調味料全部加えて弱火にして、クツクツ煮込む。
このときの味は、薄い目の吸い加減、煮汁が煮詰まったときにちょうどよくなる。
ふたは(落としぶたも)しない。1時間して煮汁が半分になったら味見してみる。
少し物足りないくらいでよい・・ここから30分弱火で煮ると煮詰まって煮汁がなべ底に少し残るくらいで出来上がりです。食べよい大きさに切り分けます。

ごぼう・人参・ちくわを煮る
ごぼうはたわしでこすり洗いして1cm巾の斜め切り、人参は皮むきして1cm巾に筒切りして、
熱湯でサッと茹で、ちくわは横4つに切っておく。
鍋に出汁の残り半カップと酒半カップ、淡口醤油大さじ1、みりん小さじ1を合せて火にかけて
沸騰したらごぼう・人参を加え中火で5~6分煮て、ちくわを加えたら4~5分煮て出来上がり。

オクラを塩茹でする
オクラのへたと穂先を切り取って、熱湯で2~3分塩茹でする。茹で上がったらざるに揚げて
冷ましてから、ごぼうなどを煮た煮汁を絡ませておく。

   全部が煮あがったら、煮汁ごとふたつきの器に移して食べる直前まで冷蔵庫で冷ましておきます。
   冷たくした器に移して供しますが、冷やし過ぎは禁物です。ほど良い冷たさでどうぞ。



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はものしゃぶ鍋

2008年08月11日 | 魚介類
瀬戸内の「はも」が美味しくなるのは、梅雨入りしてからが本番・・・そして夏が
終わり初秋のころまで、美味しさを保ちます。

先日の「はもの切り落とし」には「小ぶりのはも」がよろしいのですが、
今回の「しゃぶ鍋」には「中ぶりのはも」が適していると思います。
「しゃぶ鍋」のはもは100~120cmまでで、これより大きくなると骨切りしも、骨そのものが硬くなるので、照り焼きかフライにします。
はもは「活け」に限りますが、「活け」でもレシピのはもは2尾で2500円でした。この量で大人4人と子供2人が、十分に堪能したのですから安いものです。
まつたけとその他の具材の合計が、6千円でおつりが来ました。

はもしゃぶのあしらいは、2~3品にとどめて、具材は火が通りやすいものにします。
レシピは「まつたけ」「三つ葉」「豆腐」、それに前日の残り「えのきだけ」の4つでした。まつたけは今の季節は「中国産」です。昨今は中国産と聞くだけで拒否反応をおこす人が多いようですが、わたしは意に介せずまつたけを食べるなら、いまごろからお盆前後まで・・・と決め込んでおります。なぜなら年間通じて一番安いから・・・です。
ここ十数年国産まつたけは、「くすり」にしたくても口は入れたことはありません。理由は単純でとにかくバカ高い、一寸したものなら1本2~3万円はしますね。ですから、お盆前にせっせと市場のまつたけブースで、手ごろのものを探します。今年は例年に比べて、ずいぶん安いように思います。
レシピのまつたけは、かなり大ぶりのつぼみ6本で3千円でした。

まつたけは中国産が6月末ころから出回り始めて、お盆ころから9月初が最盛期、
そのころから「北朝鮮産」がでまわります。中国産より良品でその分値段も高くなり、9月末ころから「韓国産」の出番になり、「北朝鮮産」よりさらに良品になります。値段もグンと高くなり、準国産並みになります。
レシピくらいの量で韓国産なら、1万3~4千円と言ったところでしょうか・・・それが国産なら(開き・中開きで)6~7万円なら安い方で、つぼみならもう想像もできません。

10月に入ると韓国産→国産→カナダ産と続き、モロッコ産と続きます。
あとメキシコ産もありますが、これは食べたことがなく出回る時期も知りません。
それにしても、ずいぶんと国際色ゆたかになりました。まるで「大相撲」並みですね。
そのうちに、「モンゴル産」「グルジア産」がお目見えするのでしょうか。


はものしゃぶ鍋
材料
はもの切り身 2尾分 700g
まつたけ 中くらい 6本  
三つ葉 6束   
とうふ 1丁   400g
えのき茸 1パック 
日本酒 2カップ
水 2カップ
下ごしらえ
はもは、大きいはもなら背びれのラインで縦二つに切り離して
片身を4~5cm巾に切っておく。

マツタケは、湿した布巾で汚れをとり、石づきを削って、長いのは
横半分に切って5~7mm.厚さの短冊切りにする。

三つ葉は、根を切り落としてきれいに水洗いして5~6cmの
長さに切りそろえる。

とうふは、3~4cm角のやっこに切る。

えのきは、株がばらけないように、根元を切り取って、程よい
太さに分けておく。

ポン酢
日本酒 1/2カップ
淡口醤油 大さじ 4
すだち 5こ
かつお出汁 大さじ 4

日本酒を中~弱火でゆっくりと煮て、アルコール分をとばして冷ましておく。
強火で沸騰させて、一気に飛ばすと苦味が出ることがある。
酢だちの果汁を絞り、細かなザルでこしておく。
水150ccを沸騰させた中に、削りかつお1パック入れて火を止め、ザルでこして冷ます。
冷めた出汁をペーパーでこしておく。
煮切り酒と同量のかつお出汁を合せ、淡口醤油と酢だちの果汁を合せる。
ここで味見して、足りないものを加減して調える。
ポン酢を作るのが面倒なら、旭ポン酢などの出来合いのものをつかう。

梅おろし用
梅干し 6こ
梅干しをつぶして「うめおろし」をつくる
梅干を金網に入れてゴムべらで押しつけてタネだけを残して、梅肉を網でこす。 味見して塩辛いときは酒を加えて調える。

鍋に仕立てる
底の浅い鍋に、水と日本酒を入れて強火にかけて沸騰したら中火にする。
鍋にまつたけとはもを入れて、はもは一呼吸(4~5秒くらい)して引き上げてポン酢なり梅おろしで食べる。まつたけは1分くらい煮て引き上げる。
三つ葉とえのき茸は、鍋に入れて2~3秒で煮えます。
この鍋は豆腐以外(特にはもと三つ葉)は、鍋に入れたら目が離せません。
入れた具材はしっかり見ておいて、煮すぎない前に引き上げるのがおいしく食べるコツです。







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今日は何の日?

2008年08月09日 | うんちく・小ネタ

鍼・灸の日です。

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合掌

2008年08月06日 | Weblog
今日も暑い々々一日でした。そして、63年前の8月6日の朝8時15分も暑い朝でした。
小学校(当時国民学校と言いました)3年生のわたしは、学校のグランドのポプラの木影で朝礼を待っていました。
その日は登校日だったのでしょう。  なにかがピカッと光ったのをはっきり覚えています。
次いでものすごい爆発音に耳を奪われ、教員会議中の先生たちもびっくり、グランドに飛び出てきます。

北東にあたる山間から真っ黒い煙が「入道雲」のようにたち登りました。
これが、広島に原子爆弾が投下され、爆発した瞬間でありました。
わたしの郷里平生から広島市中心までは、直線距離で60キロ、うち海上部分が40キロです。
音・光が伝わるのに、中間障害のない地形なので、光と音が良く伝わったのだと思います。

「敵、広島に新型爆弾投下」翌日の新聞一面の見出しです(と言っても表・裏たった2ページだけの新聞でした)。
父の長姉が広島に嫁いでいて、その伯母と夫の伯父が原爆で亡くなったのを知ったのは8月14日のことでした。
その日の昼過ぎに、小学6年の従兄がたった一人で、わたしのうちに、骨壷持参でやってきます。
聞けば「お母さんは死んだ。お父さんは分からない。」それだけでした(ですから伯父の遺骨は今もありません)。

伯母の家は、原爆が投下された・・とされる島病院からたった50メートルほどの距離です。ひとたまりもありません。
8時15分に、島病院の上空580メートル点で爆発した原爆は、熱の渦紋を描きながら、広島を焼き尽くしました。
爆心地の地表温度は(爆発時)4000℃~5000℃に達したと言います。

かくして、疎開した老母(当時68才?)と19才の長女をかしらに小学6年の次男まで4人が残されました。
4人の子は、焼け跡から、母親のものと思われる歯形をひとつ見つけ出して、彼らの叔母宅に身を寄せます。
今は広島市佐伯区五日市に、父の次姉が開業医に嫁いでいたのでした。

皆で相談したのでしょう、お骨はとりあえず生家である私の家の仏壇に安置しよう、あとのことは疎開中の祖母と相談しよう、
・・そんなことだったのでしょう。
お骨をもってきたのは末っ子の次男です。長男は中学2年でしたが、学徒動員先で閃光を浴びて右半身やけどを受け、
落ち着き先の叔母の医院で治療中でした。

このとき亡くなった伯母は41才、伯父は49才でした。
今考えると、なんと若いうちに命を奪われたのだろう・・・そんな感慨にふけります。


数年前のこと(それまで幾度も訪れました)原爆ドームを訪ねたとき、被爆した家々の名がプレートに刻んでありました。

もしや・・と思って読み進むと「笠井伊兵衛商店」とはっきりと刻まれていて、思わず涙がこぼれました。
代々続いた傘問屋でしたが、被爆後祖母を中心に姉2人弟2人の5人が家を再興します。

家業の傘問屋から、ガソリンスタンドを経て、今は広島市民球場(もうすぐ閉鎖されますが)の電車通りを隔てた真前で、
そこそこのビル1棟をもって、安定した生活を送っています(資産を残した先祖のおかげです)。

半身ケロイドの従兄は十数年前なくなりましたが、残る3人は健在です。
「笠井伊兵衛商店」はネットで検索したら、出て来ました。当時お骨を持って来た従兄の写真も出ていました。
いま、思い出しても切ない限りであります。

原爆がもとでの犠牲者数は今日まで25万3千余人にのぼる・・・と聞いております。

ただただ、合掌あるのみです。

・・・合掌・・・
  
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鯛の香草焼き

2008年08月05日 | 魚介類
このレシピは「S」さんからの「いただきもの」です。
2か月ほど前「レモングラス」のポットを買って植えたのですが、
利用法が分からないのでお聞きしたら、早速レシピを送ってくださいました。

二通りあったレシピをドッキングさせ、原作を多少アレンジしています。
レモングラスの使い方をお聞きしたのですが、植えてから日が浅いため、
切り取るほど成長していないので、「レモンバーム」にしました。

「S」さんご自宅の庭には、20種類以上のハーブを栽培していらっしゃると聞いていて、
利用方法も良くご存知なので、教えていただいた次第です。
お送りしている「レシピ」に、いろいろとチャレンジくださっていて、「美味しくできた」などと
返信メールに書きそえてくださいます。

「レシピ通りに作ってみた」、そのうえ「こんな作り方もあるよ」などと返信いただくと
それは嬉しいものです。

「ごぼうのかき揚げ天どんを作ってみた・・・美味しかった」・・・これはW夫人です。

「畑で取れたゴーヤを天ぷらにしたら、苦味がとれ美味しかった」と書き添えてありました。
娘がくれたゴーヤが少しあったので、薄切りにして、かき揚げにしてみました。
グリーンが目にも鮮やかに、とてもきれいな天ぷらができました。

今回レシピで使った鯛は「真鯛」ではなく「れんこ鯛」をつかいました。
お店にこれしかなかったからですが、今のシーズンなら「れんこ鯛」の方が美味しいかも知れません。

本文にも書きましたが、香草焼きにすると「魚」の臭みが薄れて、子供に喜ばれるとおもいます。
通院しているクリニックの看護師さんから、「子供が魚を食べない・・・なにか良いレシピを・・」との
オファーがあったので、次回通院のときにはこのレシピを届けようと思っています。
  
材料
鯛1尾 400g
(オーブンで焼くので25㎝400gくらいまでのものを選ぶ。)
レモンバーム 1本(15㎝)
ローズマリー 1本(15㎝)
ローリエ 2枚
クレイジーソルト 小さじ1~2
薄切りにんにく 1かけ分
アンチョビーペースト 大さじ 2
トマトペースト 大さじ 2
ハーブ&スパイスミックス  少々
薄切り玉ねぎ 1/2こ分
オリーブオイル 大さじ 2
パセリ 1本
バター 大さじ 1
作り方
(下こしらえ)
① 鯛の肛門から包丁を入れ腹骨を切り離し、背骨に沿って背びれ近くまで包丁を入れる(2枚に切り離さない)。
② 腹の中と皮目の両面に、クレイジーソルトを全体に薄く振って、ペーパーをしいたトレーに入れて30分おく。
③ 腹の間にハーブ&スパイスミックスを振り、レモンバーム・ローズマリー・ローリエをはさみ込む。
④ 両面に2~3か所、斜めに切れ目(背骨まで)を入れ、そこへ薄切りしたにんにくをはさみこむ。
   この作業は、鯛の両面に行うので②→③の間にするとやり易い。
⑤ アンチョビーとトマトペーストを混ぜ合わせて、鯛の両面に均等に塗る(へらか刷毛を使う)。
⑥ その上からハーブ&スパイスミックスを振る。
オーブンで焼く準備
⑦ オーブンのターンテーブルの上にクッキングシートをおき、薄切り玉ねぎをしいた上に鯛をのせる。
   クッキングシートの4隅の角をつまんでホチキスで止めて、プレート状にしておく。
オーブンで焼く
焼く温度と時間は鯛の大きさ、厚みで温度を上げたり、焼く時間を多くして調整する。
⑧ オーブンに入れ220℃で焼く。8分したらオリーブオイルを鯛全体に注ぎかけて、さらに5分焼き、
⑨ オーブンから取り出して、鯛をひっくり返してバターと千切ったパセリをのせて、さらに5分焼いて出来上がり。
   味はアンチョビーペーストとハーブ・スパイスが効いて、そのままでいただけます。上品でおいしい焼き物です。

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氷頭の酢漬け

2008年08月05日 | 魚介類
鮭の頭の軟骨部分を薄切りにして、一塩して酢漬けにしたのが「氷頭の酢漬け」です。

食べられる部分は、鼻先から切って10切れだけ、今回の塩鮭から切り取った氷頭は2尾分で50gそこそこでした。

鼻先の軟骨は氷のように透き通っているので、氷頭と呼ばれています。
「氷頭」が欲しいからと言っても、塩鮭1尾丸々買い求めていたのではたまりません。

良質の塩鮭の頭だけのパックをさがし求めてくることになります。

塩鮭の頭だけが3尾分入っていても、値段は100円前後、安いもんです。
買うときは甘塩・中辛はパスして、辛口1本です。
味は、塩鮭の生を酢に漬けたものだから、一癖ある味です。でも慣れるとたまらなくおいしいです。
特にお酒飲みの方には、酒の「さかな」としてベスト5に入るとの評価があります。

氷頭とは、鮭の鼻先の軟骨の部分で、氷のようにすきとおっていることから「氷頭」と呼ばれる珍味のひとつです。
東北・北海道地方では、生の鮭の頭を薄切りにして塩をして、酢洗いして甘酢につけておく。
そのまま食べても、おいしいが大根なますにするのも良い。


材料
塩鮭の頭 2尾分
酢 60cc
作り方
塩鮭の頭の鼻先から3ミリ厚さの薄切りにする。
切る部分は透明な軟骨のところだけ。
2~3センチも切ると硬い骨と目玉にぶつかるのでそこまで。
二匹分の鮭でも、酢漬けにできるものはせいぜい50gくらい。
切り取ったら生酢に漬ける。

そのままでも食べられるが、塩がきついときは酢を捨てて
酢に酒大さじ2~3杯加えた合わせ酢につける。
この酢漬けは、少し塩辛い目のが方おいしい・・・酒の魚にピッタリです。

氷頭なます
  氷頭の酢漬けと千切りした大根とにんじんで作る「なます」です。
  しょうがの繊切りや柚子皮の繊切りをのせたり、イクラをのせてもおいしい。

材料
大根 10cm 150g
にんじん 1/2本 80g
氷頭の酢漬け 50g
しょうが 1かけ 20g
酢 大さじ 5
塩 小さじ 1
さとう 大さじ 1
鰹まる 小さじ 1
作り方
大根・にんじんはなます用の千切りにして、塩を振ってなじませる。
しょうがは、細い繊に刻んで水に晒してざるに上げておく。
大根とにんじんがしんなりしたらよくもんで、水洗いして塩気を除き
キュッと絞っておく。
調味料全部を合せて甘酢を作り、大根、にんじんと合せて酢をなじませ
氷頭の酢漬けを混ぜ込んで、味見をして整える。
器に盛って繊しょうがを載せて出来上がり。

頭の残りは粕汁に
頭の骨を3~4こに切って、熱湯で3~分にて茹でこぼし塩抜きをする
大根・ごぼう・にんじん・こんにゃくと煮て、酒かすを加え粕汁を作る
塩鮭は甘塩よりも辛塩がおいしい。一度茹でこぼしたら適度の塩辛さになる。

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