食物繊維のはなしを続けます。前回レシピは野菜ベースでした。今回はイモとマメを使いました。イモはジャガイモ、マメは金時豆(キドニービーン)で、双方食物繊維の多い食材です。茹でたジャガイモ100gの食物繊維量は3.1g、同じく茹でた金時豆は13.6gもあります。
そこで、ジャガイモとチーズをベースにしたグラタンと、茹でた金時豆と牛ひき肉でチリコンカーンを作りました。グラタンはタンパク質とカルシウム・食物繊維が多く、チリコンカーンはタンパク質と食物繊維が豊富・・作るテマはチリコンカーンの方がラクです。
チリコンカーンは、元々はメキシコ料理でスペイン語の「cili con carne」の邦訳で、チリコンカンとも言います。この料理を教えてくれた米人宣教師は「チリカンカーネ」と発音しました。スペルからすると「チリカンカーネ」に近い気がします。
ここで、食物繊維の復習をします。三大栄養素の一つ炭水化物は、糖質と食物繊維を含んでいます。糖質は消化酵素で消化され、1g当り4KCalのエネルギーがありますが、食物繊維は消化できず、エネルギーはほぼ「ゼロ」。なので、且つては役に立たない代物として扱われました。
20世紀の半ばごろから色んな研究で、食物繊維の摂取量が多いと、脳卒中や糖尿病、がんなどの病気のリスクが低いことが明らかになり、今では食物繊維は健康維持に重要な役割を果たす栄養素と位置付けられています。
食物繊維は水溶性と不溶性に大別され、水溶性は水に溶けやすく溶けるとゼリー状になり小腸内の栄養吸収の速度をゆるめ、食後の血糖値上昇を抑える効果があります。また、コレステロールやナトリウムを吸着し体外に排出するので、脂質異常や高血圧を予防する効果があります。
一方、不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の容積を増やすので、便秘予防の役を果たします。排便がスムーズに行われ、体内の有害物質を吸着して便と一緒に体外に排出するので、大腸がんや脂肪肝の予防になると言います。
日本人の一日の食物繊維摂取量は18g前後と言い、これは推奨量25gの75%の摂取量です。或る調査機関が食物繊維に関するアンケート調査をしたところ、7割の人が ① 食物繊維が不足すると「どんな問題が起こるか?」を知っていて、② 毎日の食事で「食物繊維の摂取を意識してい
る」が、③「 食物繊維が足りていない」と回答したと言います。
毎日の食事で「食物繊維が足りていない」と心あたりある方、食材に「イモ類」と「マメ類」を加えることをおすすめします。
スライスしたジャガイモと玉ねぎをバターで炒め、牛乳で煮込んだのをチーズと | ||||||
一緒にしてオーブンで焼きました。ジャガイモとチーズだけに拘ったので具材が | ||||||
少なめです。人参やマシュルーム、ブロッコリーなど加えると華やかになります。 | ||||||
材料 | ・・2人分 | |||||
ジャガイモ | 2こ | 200g | ・・皮むきして5ミリ巾の半月切り | |||
玉ネギ | 1こ | 130g | ・・皮むきして3ミリ巾の半月切り | |||
ニンニク | 1かけ | 10g | ・・皮剥きして芽を取り除いてみじん切り | |||
プロセスチーズ | 50g | ・・5ミリ角×3センチに切る | ||||
低脂肪牛乳 | 1カップ | 180cc | ||||
ピザチーズ | 20g | |||||
パン粉 | 大さじ2 | 20g | ||||
調味料 | ||||||
バター | 大さじ1 | 10g | ||||
ホワイトソース | 1パック | 70g | ||||
塩胡椒 | 適宜 | |||||
作り方 | ||||||
玉葱とジャガイモを炒めて牛乳で煮込む | ||||||
1.フライパンにバターを溶かしニンニクを炒める | ||||||
2.ニンニクの香りが立ったら玉ねぎを加えて炒める | ||||||
3.玉ねぎが透明になったらジャガイモを加えていためる | ||||||
4.ジャガイモにオイルが回ったら牛乳とホワイトソースを加え中火で煮る | ||||||
チェダーチーズと合わせてオーブンで焼く | ||||||
5.グラタン皿にチェダーチーズを並べ入れ、4.のジャガイモのソース煮をのせる | ||||||
6.オーブンを180度に予熱し、5のグラタン皿を入れて15分間加熱する | ||||||
7.一旦取り出して、パン粉を振りピザチーズをのせオーブンに入れる | ||||||
8.200度にして5分間加熱してできあがり |