男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

1198 牡蠣と白葱のバター焼き

2020年02月13日 | 魚介類
牡蠣も白葱も「寒」のいま時分が一番美味しい時・・でその二つをシンプルにバターで炒め
ました。牡蠣は「相生の水切り牡蠣」を、白ネギは西洋ネギ=リーキを使います。リーキは
1本400円ほど・・ネギとニラを合せたような味で牡蠣にピッタリです。どうぞお試しください。


材 料
牡蠣 適宜 ・・水洗いして水気を布巾で拭きとる
白ネギ 適宜 ・・白い部分は2㎝巾、青い葉も同様
バター 適宜
塩胡椒 適宜
小麦粉 適宜
・・材料「をすべて「適宜」としたのは作る人の自由裁量に
  したいと思ったからです。牡蠣が好きな方はたっぷりと
  使ってほしい・・牡蠣は、水浸しでないものがよい・・
・・牡蠣と葱の味付けは塩胡椒か味塩をほんの少し振りつける・・
  間違っても濃い味にしないように・・

作り方
牡蠣を焼く
1.牡蠣に小麦粉をまぶし、余分な粉を叩き落とす。
2.フライパンにバターを入れ中火にかける。
3.バターが溶けてフツフツしたら、粉をまぶした牡蠣を加え
  強火にして焼く。
・・牡蠣は、両面をしっかり焼く・・牡蠣がふっくらしてきたら
  中まで火が入った証拠・・ここでもう一息焼き引き上げる・・


白ネギを焼く
1.熱したフライパンにバターを加える。バターが溶けたら
  白ネギをタテに並べ、蓋をしてしっかりと焼く。
2.両面焼けたらできあがり・・牡蠣と一緒に盛りつける。

食べる時
塩胡椒か味塩で下味をつけたので
なにもなくても、美味しく食べられる。
一味欲しい方は、レモン汁でもどうぞ!
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1197 白ネギのフライ

2020年02月12日 | 野菜類
話題は前回の続き・・江戸時代の物価と庶民の(一部浪人・御家人も加えます)生活を時代
小説「居眠り磐音」(佐伯泰英著)から、探っていきます。

先ずは主人公の収支から。磐音は9尺2間(3坪)の長屋住まいで、1か月の家賃は類推して
300文=今の7500円ほど・・あと米代と味噌・醤油などの食糧品・・これは生きていくための
必須費用です。米代は、前回1升50文としましたが、一説には100文と言うので訂正します。

この他、当時は味噌・醤油の類がけっこう高い値段で、燃料の薪炭や明かりの油代も要る・・
今と異なる出費がありました。そして特筆するのは当時の米代金とその消費量です。

時代小説に出てくる「御家人」の年間手当は「70俵5人扶持」が多い。御家人は下級旗本で
将軍謁見ができない下級武士・・その年給は米70俵・・プラス5人扶持(5人の男が年間食べ
る米)約22俵の合計92俵でした(1人の男が年間食べる米は1日あたり5合。1年360日と
して18斗=4.5俵=270kgが1人扶持。5人扶持は5倍の22.5俵)。

御家人の場合、家賃は不要・・200坪ほどの屋敷が「只」です。支給される米を家族が食べた
残りを「札差」に売って現金収入を得ますが、それでは生活できず「内職」したり、作中御家人
のように「雇われ用心棒」を勤めたり・・その収支は苦しい家計でした。

一方、磐音のような浪人は潰しが効かない・・で大店の用心棒を勤める・・今で言う警備員です。
一晩寝ずの不寝番して(磐音の場合)夕食付で1日200文=今の5000円ほど・・。大工・左官
の日当が300~500文=今の7500円~12500円・・職人の方が賃金が高かったようです。

稼ぎはその程度。支出は米代が大きい・・当時大人が1日食べる米の量は「5合」でした。1升
100文とすると(1文25円として)1250円かかる・・家族に食べさせるとなると、1日の稼ぎで
米代で「おっつかっつ」になる・・今は米の代金が安いので、切実に思いませんが、嘗ては米代
は家計の大きな負担でした。

「居眠り・・」の主人公は、深川の鰻屋で鰻を捌くバイトを朝食つき70文でやっている・・70文を
1文25円とすると1750円。2時間の作業なので時給875円・食事つきでは今と違和感がない。
ただし、この鰻屋の蒲焼の串が160文と言うくだりがある・・今の対価(1文=25円)とすると
4000円になる・・その値段は今と同じくらいで、少し高いような気がします。

江戸時代の物価は、今と比べても中々に難しい・・元々のベース・1文=25円の設定も不確か
なのです。以上は時代小説を読むときの参考にしてください。

レシピは白ネギ二題。一つは白ネギだけのフライ・・これは美味しい一品になりました。も一つは
白ネギと牡蠣のバター焼き・・これも中々に美味しい・・牡蠣も白ネギも今が旬の食材です。美味
しいものを「美味しいうちに食べる」・・白葱と牡蠣・・今が食べ時です。

寒い冬のいま時分は、白ネギが軟らかくておいしいとき・・白ネギにも色いろと種類があって
迷いますが、レシピで使うのは信州産の土つきネギです。あと川津ネギも美味しいし西洋
ネギ=リーキも美味しい。軸が太いのを選らんでフライにする・・中々の逸品と思います。


材 料
白ネギ 1本 200g・・外皮をとり、横3~4cm大のぶつ切り
揚げ衣
小麦粉 適宜
パン粉 適宜
卵 1こ
揚げ油
サラダオイル 適宜
付け合せ
刻みキャベツ 適宜
ソース
タルタルソース 適宜
ウスターソース 適宜

作り方
1.ぶつ切りしたねぎに、小麦粉・とき卵・パン粉をまぶす。
  ・・以上は「トンカツ」「牡蠣フライ」などを作るときと同じ要領・・
2.揚げ油=サラダオイルなどを鍋に入れて中火にかける。
  ・・温度設定は160~170度・・低温度から揚げる・・
3.熱したオイルに「衣をかぶせたネギ」を入れ、低温から
  揚げて、4~5分経ったら、180~200度の油温にする。
・・白ネギの中まで火が通ってから、揚げ衣をカリッと揚げると
  ネギが軟らかく甘く揚がります・・

4.カリッと揚がったら引き上げ、油を切って器に盛る。

食べる時
食べる方の好みのソースなどで食べますが、わたしの好みは
1番はタルタルソース・・マヨネーズとレモン汁とみじん切りの
 玉ねぎで和えたソース・・これが一番美味しい!
2番目は、シンプルにウスターソース・・できたら英国ウスター市
 産の「LEA & PERRINS=リーペリン」がお奨め。
3番目・・これもシンプルにポン酢・・その他いろいろです・・

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1196 チンゲン菜と貝柱のスープ煮

2020年02月02日 | だし・調味料・スープ類
この料理・・ほんとうは「干し貝柱」を煮込んだスープを使いたいのですが、干し貝柱は高値
の食材で日頃のお惣菜には贅沢・・なのでボイルした貝柱を使います。これなら1パックが
400円ほどで調達できる。あと貝柱の缶詰を使うのも一法・・135g入りが500円ほどです。


材 料
チンゲン菜 1パック 200g ・・カブ元からタテ二つに切って塩茹でする
帆立貝柱 1パック 120g ・・ヨコ二つ割りに切る

調味料
スープ 1/2カップ 90cc ・・水半カップ+味覇(中華味の素)小さじ1

作り方
フライパンに水1/2カップと中華味の素「味覇」小さじ1を加え、強火にかける。
・・この段階でしっかり味付けする・・「味覇」に拘らず、好みのものを・・例えば
  海鮮味の素「フュメドポワソン」でもOK、シンプルにチキンブイヨンもOK・・

沸き立ったら、ホタテ貝柱を加え・・続けて茹でたチンゲン菜を加える。
2~3分煮てできあがり。
・・帆立貝柱が軟らかいうちに仕上げるのがポイント・・です。
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1195 粕汁うどん

2020年02月01日 | パスタ・麺類・粉もん・ふ

レシピは、前々回「具沢山のうどん」と、前回の「冬菜の煮物」を踏襲して、「粕汁うどん」と
「チンゲン菜と貝柱のスープ煮」です。

「チンゲン菜のスープ煮」は2009年9月に採りあげましたが、「粕汁うどん」は今回初めて。
抑々、酒粕入りのうどんを知ったのは最近のこと。時代小説「居眠り磐音」の何巻か分りま
せんが、作中主人公の磐音が酒粕入りのうどんを食して・・の一節がアタマに残りました。

「居眠り磐音」は佐伯泰英氏の著書・・文庫本で全巻51巻・発売部数2000万部を超える
ベストセラーなので読了した方も多いと思います。TVでは嘗てNHKで山本耕史さんが、映画
では昨年松坂桃李さんが主役を演じました。

ものがたりは明和9年(1772年)から始まりますが、私が興味を持つのはこの時代の庶民
の食べ物と、物の値段・働く人の賃金です。

先ず食べ物です。上記「居眠り・・」に出る磐音は赤貧の浪人・・食事は一日二食がやっと・
飯が充分に食べれば「御の字」・・おかずは「切干大根と油揚」か「ひじきと油揚」の煮物と、
しじみかあさりの味噌汁・・それに大根の古漬けなど・・ご飯は三杯から五杯くらい食べる・・
当時大人1人が食べる米の量は5合=750g・・と言います。

食べるご飯の量はさておき、おかずは「切干大根・ひじき・油揚げ」の煮物と「しじみ・あさり
の味噌汁」は、栄養バランス的に優れていると思います。米5合食べるとたんぱく質もそれ
なりに摂れる、おかずはカルシウムがしっかりで、質素なようでバランスがとれています。

あと「ブリのあらと大根の煮もの」が定番に出ますが、不思議に「納豆」が出てこない・・著者
の佐伯先生は「納豆」がお好みでないかも・・先生ご出身は九州なので・・と勘繰りました。

ところで、この頃の米の値段は1升=1.5kgが50文・・1文=今のお金に換算して25円と
すると、1.5kgの米の値段は1250円ほどになる・・今の米価は5kg=1500円前後です。
これを当時の米価にてあてはめると4170円ほど・・当時の米価が高いのが分ります。

方や、当時の大工・左官の賃金は1日500文=12500円ほど・・米代にに換算すると1日
の稼ぎで米が15kg買える勘定になります。以上は、1両=4000文=10万円として、1文
が今の25円として換算しています。

落語に「時そば」と言うのがあって、当時かけそば1杯=16文でした。16文が25円とする
と400円・・1杯のうどん代としても今の値段に違和感がない・・で1文=25円にしました。

江戸時代の金銭感覚は、今と違って物価>人件費で、庶民の生活は苦しかった・・それは
次回に繰り越します。

粕汁にうどんを仕込む・・これを知ったのは時代小説「居眠り磐音」を読んでから・・何巻かは
検索できませんが頭に残りました。ネット検索すると確かに「粕汁うどん」と言うのがあります。
・・で作ったのがこのレシピ・・美味しい・カラダが温まる・栄養的にもよい・・冬にお奨めです。


材 料
塩鮭 1パック 160g ・・皮を引いて一口大に切る
大根 5cm 160g ・・長さ3センチ×5ミリ大の拍子木に切る
人参 5cm 60g ・・長さ3センチ×3ミリ大の拍子木に切る
ごぼう 1/3本 30g ・・3センチ大にそぎ切り
小松菜 2株 40g ・・塩茹でして3センチ長さに切る
油揚げ 1枚 28g ・・ヨコ四つ割りして細切り
酒粕 1/3パック 100g ・・出汁で溶く
白味噌 大さじ 2 50g ・・出汁で溶く
冷凍うどん 2パック 360g ・・レンジで解凍する
出汁 5カップ 900cc ・・水5カップに鰹だしの素と昆布だしのもと@小さじ1/2を加える

作り方
・・まず、粕汁を仕立て、最後にうどんを入れて煮込むので
  鍋は大きいものがやり易い・・

1.鍋に水と出汁の素を加えて強火にかけ、沸き立ったら
  塩鮭の切身を加える。
2.あと、大根・人参・ごぼう・油揚げを加えて数分間煮こむ。
3.具材に火が通ったら、酒粕と白味噌を溶いたのを加える。
4.味見して調え、解凍したうどんを入れて4~5分煮込む。
5.できあがりを器に移し、茹でた小松菜をトッピングする。
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