男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

里芋とネギのふくめ煮

2013年03月28日 | イモ類
昨秋植えつけた下仁田ネギが順調に育ち毎日のようにネギを食べています。九条ネギや
細ネギは毎年作りますが、下仁田ははじめてです。昨年4月に種まきをし、育てた苗を7月
に仮植えして10月に定植・それが2月ごろから食べられるほどに育つ・考えたら1年がかり
です。下仁田ネギの値段が高いのも「尤も」とうなずけました。

レシピ№504は、そのネギと里芋を同じ鍋で煮込んだ含め煮です。レシピ冒頭にも書きま
したが、池波正太郎作品「鬼平犯科帳」に出てきます。里芋とねぎとは、ふしぎに合うもの
で煮含めた里芋に葱の甘味がとけこみ、なんともいえずにうまい・・と著者は書いています。
この部分が頭に残っていて、いつか作ってみたい料理のひとつでした。

もう一つは、小芋の煮ころばしです。小芋としましたが子芋とも書き、親イモにつく小さな
里芋をいうので、本来は子芋と言ったのでしょう。小芋につく芋を孫芋と言うがごとし・・です。
正式和名はサトイモで、日本には縄文時代に伝わったと言います。山に自生している「ヤマ
イモ」に対し、里で栽培されるのでサトイモの名がつきました(Wikipediaより抜粋)。

栄養的には100gあたりの熱量=58Kcalとイモ類の中では低カロリー(さつまいもは132kcal)
で、カリウム、食物繊維が豊富です。独特の「ぬめり」の素は「ムチン」「ガラクタン」と言う成分
によるもので、ムチンには消化促進の作用があり、ガラクタンには、脳細胞を活性化させ、
老化やボケを防止、血圧・コレステロールを下げる効果があるそうです。

低カロリーなのでダイエット指向の方にも、高齢で老化やボケを心配される方にも、高血圧症
や高コレステロール症で悩む方にもうってつけの食材です。お心当たりの方、お試し下さい。


レシピは、さと芋と白ネギのふくめ煮です。そんなのがおいしいの?と思いますが、鬼平犯科帳「土蜘蛛の金五郎」に
出てくる料理で、鬼平ファンの1人として、読んだときからこの料理に惹かれました。材料はさと芋と白ネギだけです。
平蔵は「さと芋とネギの旨味の相性がよく実に旨い」と言います。精魂込めて作りましたが確かにおいしいと思いました。


材 料 さと芋 7こ 200g
白ネギ 2本 200g

調味料 昆布だし 2カップ 360cc
削りかつお 1つかみ 30g
みりん 大さじ 1 10cc
日本酒 大さじ 2 20cc
淡口醤油 大さじ 1 10cc
鰹まる 小さじ 1 4cc

作り方 まず濃い目のだしをとる
昆布のつけだし(№341)・・2カップを火にかけ、
沸き立つ寸前に、削りかつおを加え、弱火にする。
そのまま弱火で1~2分かけじっくり出汁をとる。
火を止めてしばらくおき、出汁を冷ます。
出汁をこしとる・・網ざるにペーパーを敷き、
出汁をそそいで、きれいな出汁をとる。

さと芋と白ネギの下ごしらえをする
さと芋の皮を厚めに剥き、根元を切り落とす。
小さな芋はそのまま大きいのは一口大に切り、
米のとぎ汁で茹でる・・芯がかかたくても良い。
ネギの白い部分は3㎝巾、青い部分は5㎝巾に切りる。

さと芋を、かつお出汁で煮る
出汁1カップとさと芋を鍋にいれ、中火でしばらく煮る。
さと芋に串を刺し、スッと通ったら調味料を全部を加える。
白ネギは、このとき鍋に入れる。
煮汁はさと芋と白ネギに半分かぶるほど・・落しぶたを
して10分、一番弱い火で煮含めると、できあがり。
・・・鰹まるは、好みで省いてもよい・・・




コメント (3)
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たまごのシロップ焼き

2013年03月21日 | スイーツ

レシピはたまごの黄身をベースに、白身も半分混ぜてつくる薄焼き卵を、オレンジ
味のシロップに浸してつめたく冷やし、シロップと一緒に食べるデザートです。

このお菓子を知ったのは、雑誌「四季の味」の編集長を務めた故森須滋郎さんの
「本当は教えたくない味」と題した本です。お菓子の作者は中島良典という料理人
で、そこには「ポルトガル風の甘い卵焼き」と題して、次のように書いてあります。

・・中島良典さんが、ポルトガルみやげに披露されたもの。正確にいえば、卵の
シロップ煮である。作り方は極めて簡単・・中略・・材料は鶏卵、シロップ、オレンジ
の絞り汁。卵焼き鍋にシロップを5ミリの深さに流し入れて火にかけ、沸騰したら
卵を薄く流して固める。卵が固まったら端からクルクル巻き、オレンジの絞り汁
を張ったバットに入れて味を染ませる。これをつめたく冷やしてジュースごと盛る。
シロップの甘さがオレンジの酸味でやわらぎ、これほどうまい卵菓子も少ない。

これを読んでマネをしますが、素人にはムリでした。似たようなのがないかネットで
検索しますがよくわかりません。Fios de Ovos という鶏卵素麺のもとになった卵菓子
があり、Fatias de Tomar という卵黄を使ったデザートで、冷たいシロップがかかった
もの・・と言うのが見つかりました。

ポルトガルでは、卵黄を使うお菓子が多い訳は、当時洗たくの糊の代わりに多用し
余りものの卵黄を活用した・・とあり、ぜいたくな話と思いました。

レシピは、上記を参考に試行を繰り返しました。卵が安いおかげです。コアントロー
を使ったのはオレンジからの連想でしたが、これがうまく作用しました。できあがりを
食べてみて、我ながらおいしいと満足しました。コアントローは酒屋さんで、700ccが
高い店で2400円、安い店では1700円・・価格差は4割もあります。年金生活者として
日ごろの買い物には、お店選びが大切と思いました。

「本当は教えたくない味」という料理本に、ポルトガル風の「甘い玉子焼き」というデザートが紹介してありました。
「シロップの甘さがオレンジの酸味でやわらぎ、これほどうまい卵菓子も少ない」とありますが、作り方不明です。
著書に書かれたアバウトの作り方を参考に、試行錯誤したレシピ・・試食した家人がおいしいといってくれました。


材 料 たまご 8こ ・・卵黄・8こ分と白身・4こ分をつかう
オレンジシロップ 50cc ・・作り方  下記

オレンジ・シロップ(卵の味つけとオレンジソースの材料)をつくる
材 料 グラニュー糖 100g
オレンジの果汁 40cc
水 60cc
作り方 以上を強火で、沸き上がったら中火にして
7割になるまで煮詰め、火を止めて冷ます。

オレンジ・ソース(焼き卵を浸けこむソース)
材 料 オレンジシロップ 100cc
オレンジの果汁 大さじ 4 40cc
レモンの果汁 大さじ 2 20cc
コアントロー 大さじ 3 30cc
以上の材料を合せて、かき混ぜる。

作り方 卵液をつくる
卵を卵黄と卵白に分け、それぞれ金網でこす。
卵白は半量の4こ分を卵黄とオレンジシロップ
50ccを加えてよく混ぜる。

卵液を焼く
フライパンにオイルを入れて熱し紙で拭く。
・・フライパンは直径15~16㎝くらいがよい・・
卵液はお玉に8分目(40cc)一番弱い火で焼く。
外側が焼き固まったら、手前から中央に巻き、
両端を折りたたんで残りを巻いて形を整える。

ジュースに浸けて冷蔵庫で冷やす
焼き卵を熱いうちにオレンジソースに浸す。
冷蔵庫に入れて一晩おき、味を含ませる。

食べるとき イチゴと一緒に盛りつけると、彩りがきれい。
オレンジソース大さじ3を注いでできあがり。

コアントロー仏・コアントロー社が製造す
るホワイトキュラソ-。オレン
ジの香りと円やかな甘さが
特徴。アルコール分40度。
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かきのすき焼き

2013年03月15日 | 魚介類
かきの鍋ものと言えば、味噌味で煮る「土手鍋」が一般的ですが、レシピは牛肉のすき焼きと同じように、醤油味
ベースの出汁で煮る鍋です。具材は、火が通りやすいものばかりなので、すき焼きなべに盛りつけて出汁を注ぎ
火にかけます。具材すべてがほとんど同時に煮えて、手間がかからない鍋・・味は申し分ないおいしさでした。


材 料 かき 1パック 250g ・・片栗粉大さじ2を振りかけもみ洗いして水洗いする
ねぎ 2本 160g ・・白い部分は斜めにそぎ切り、青いのは5㎝巾に切る
えのきだけ 1/2パック 80g ・・根元を落とし、株を4つに分ける
焼き豆腐 1/2パック 200g ・・一口大のやっこに切る
水菜 2株 60g ・・根元を落とし、4cmほどに切る
すきやき麩 10こ ・・水に戻し、絞っておく
糸こんにゃく 1パック 200g ・・食べやすい長さに切り、熱湯で茹でておく
卵 2こ

出 汁 以下の調味料を合わせ、中火で煮てアルコールを飛ばして冷ます
醤油 1/2カップ 90cc
日本酒 大さじ 3 30cc
みりん 大さじ 4 40cc
出汁 1/2カップ 90cc
さとう 大さじ 3 30g

作り方 すき焼きなべに具材を盛りつける
・・レシピの分量なら多少残る程度・・
・・残りは、つぎ足して煮る。

具材を盛りつけたら、出汁を注ぐ。
・・出汁の分量は1/2カップほど・・
出汁は濃い味ですが、具材からでる水分で
ほどよい味になる。煮えた具材を味見して、
うす味なら、出汁をつぎ足す。
・・出汁の全部を一度に入れると辛いかも
知れません。煮はじめは薄味にして、足り
ないとき、残りの出汁で調えます。

煮えたら、溶き卵をくぐらせて食べます。
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イカナゴ新子のかま揚げ

2013年03月14日 | 魚介類

一昨11日、食道ガンの内視鏡検査を受けました。結果はセーフで、組織検査もなく
終わりました。半年毎に受診しているので、検査中の医師のやりとりや看護師へ
の指示などきくと、だいたいの様子がわかります。病変部が深刻なときは外科部長
など数人の医師がモニターをみながら「ああだ、こうだ」と時間がかかり大変です。

いやなのは「ヨード反応検査」で、怪しい部分にヨード液をふりかける・・ガンがある
と色が変るので、発見しやすいと言います。これは後が大変です。空きっ腹の胃に
ヨードが流れるので、胃が反乱を起こします。しんどいことですが、食道ガンが進行
した後の苦しみをおもうと、一刻の苦しみには耐えないといけません。

次回検査は1年後と告げられホッとしました。無事にパスしたお祝いと、心配かけた
家人へのねぎらいをかねて、昼食は近くのお店でステーキを食べることにします。

この日お店に入ったのが12時前。いつもはスッと入れるのに「少しお待ち下さい」と
いいます。カウンター8席と3卓だけの店ですが、満席は始めてです。カウンター席に
座り見渡すと男性はマスターを除き私だけ・・全員女性でしかも若い・・中学生くらい
の子供を持つ母親の年格好で、皆さんよくお喋りになり、とてもにぎやかでした。

お昼のメニューは、一番高いステーキでも3千円ほど、私たちは2300円のを頼み
ました。ご婦人方は何を召し上がっているのか横目で見ると私たちが頼んだような
ステーキやハンバーグなどでした。皆さん、グループは別々みたいですが、余裕なん
だなあ・・と若い日の自分たちと比べ、うらやましく思いました。

レシピは、旬のイカナゴのかま揚げとカキのすきやきです。今朝、行きつけの伊丹
水産に行くと「イカナゴは今日でお終い!」と言っていたので、今年はレシピがお役
に立たないかも知れません。カキはまだ出まわっています。出汁は、出来合いの
「すきやきだれ」で間に合います。カキ好きの方、お試しください。おいしいですよ。


ステーキハウスは「和牛旬料理 北乃 伊丹店」です。マスター1人、女性アシスタント
1人の落ち着いた上品なお店です。おいしい割には値段が安いと思います。興味の
ある方、「 」内のお店を検索してください。トップにでるのですぐに分ります。


いかなごの新子が出始めました。生の新子は、大抵のおうちでは釘煮用に買います。我が家ではそれを、釜あげ用に
求めます。スーパーなどで「新子」を見ると「釘煮をつくりたい」と家人に訴えますが、OKしてくれません。家庭の平和を
乱してまでは・・と我慢し、代りに考えたのが釜あげです。1キロ作るとたっぷり食べられ、これもよろしいと思いました。


材 料 いかなご新子 1パック 1キロ
しお 1つまみ 4g
水 5リットル

用意するもの 大鍋 スノコ 網ざる
ざる    4枚

手順はつぎのとおり
1.大鍋に湯を沸かす
2.新子を250gずつ4等分する
3.沸騰した湯に新子を入れる
4.網ザルでまぜ、熱を均等にする
5.1分30秒経ったらスノコに揚げる
6.ざるに移し、全体に広げる
7.風通しの良いところで半日干す
・・冷蔵庫で12時間乾燥させてもよい・・


作り方 鍋に湯を沸かし塩一つまみ入れる。
沸騰したらイカナゴを入れ、火力を最大にする。
イカナゴのくっつきを防ぐように、網ざるなどで
鍋の中をゆっくりかき回す。

イカナゴを入れたあと、静まった湯が沸騰しかけたころ
湯の中のイカナゴが盛り上がる・・ここで火を弱め、
一呼吸おいて網ざるでイカナゴをすくい上げる。
この間、イカナゴを熱湯に入れてから90秒・・それ
以上茹でることはありません。

イカナゴをスノコに移して水気を切り、平たい
ざるに薄く均等に広げ、外気または冷蔵庫内で
半日~1日乾燥する・・途中で裏返すとよい。

食べるとき・・おろし生姜とポン酢、七味などもよろしい。




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目玉焼き

2013年03月08日 | 肉類・たまご
レシピは卵の目玉焼き・・熱したフライパンにバターを入れ、卵を割り入れて焼くだけの
単純な料理です。単純なだけに、見栄え良くおいしくつくるには、熟練を要します。私は
目玉焼きが好物でよくつくりますが、これは!という会心の作はなかなかできません。

私たちが作る目玉焼きは片面焼きですが、グローバルには両面焼きが一般的と言い
ます。長女宅は昨年、米領ヴァージン諸島から留学生を受け入れました。同志社大生
の「ビコ」は朝食を自分で作ります。メニューは両面焼きの目玉焼きを食パンに乗せ
タバスコを振りかけるだけと言うシンプルなものです。ビコは目玉焼きのことを「フライド
エッグ」と呼ぶ・・と聞き、「おや?」とおもいました。

フライドエッグと言えば、熱した揚げ油に卵を割り込み、白身を寄せながら黄身を包ん
で揚げる料理を言いますが、英語では「目玉焼き」を指すとは知りませんでした。
漱石の「吾輩は猫である」の中に「卵のフライ」が出てきます。真夏の昼、熱く焼けた
屋根瓦に卵を割り落としてフライを作ろうとして失敗します。この箇所の頭注には、
「卵の目玉焼きのことだろう」とあり、フライは漱石の勘ちがいかと思っておりました。

あらためて調べると、目玉焼きの英語はfried egg とありました。文部省の命で英国
留学した漱石は、目玉焼きをfried egg と呼ぶのを知っていて、前記の著述になった
のでしょう。文部省から支給される留学費が少なく、漱石はずいぶん苦労します。
それがもとで神経衰弱・・ノイローゼになり、契約の2年を経ずして帰国します。

目玉焼きの英語を知らなかった私は、ビコの朝食→目玉焼き=fried egg →漱石の
「猫」につながり、目からウロコの想いでした。

「吾輩は猫である・6」を下記URLに置きます。興味ある方、お暇な折にご一読下さい。
件の箇所は、始めの導入部が終わり、会話文(大文字)のはじめから24行目です。

  
吾輩は猫である・6
http://www.konekono-heya.com/books/wagahai6.html

今から63年前の昭和25年、サラリーマンの平均月給が1万3千円、卵1この値段は13~20円(当時散髪代は90円)
でした。今回レシピで使った卵は1こ13円、卵が物価の優等生と言われる所以です。爾来、卵の値段は今日まで多少
の変動はあるものの安定価格で推移しています。目玉焼きを作りながら、60年不変の卵価をありがたい思いました。

材 料 鶏卵 2こ
バター 小さじ 1
水 小さじ 1

作り方 片面焼き・・サニーサイドアップ
卵を冷蔵庫から出して常温に戻し、ボールに割りいれる。
・・できるだけ、低い位置から割りいれる・・
熱したフライパンにオイルを引き、卵を流しいれる。
・・卵をいれたら、火力は中火よりやや弱め・・
周りの白身が固まりだたら、水を加えてふたをする。
1分ほどして火を止め、しばらくして温めた器に移す。
・・以上は、卵の白身は分厚くしっとりと、黄身は半熟に
する焼き方で、固焼きが好みなら2~3分ほど焼く。

丸くきれいに焼くには「目玉焼きリング」を使うと便利・・
1こ用と2こ用があり、2こ用はホットケーキを焼く時に
使うと、分厚いホットケーキが焼けます。
・・リングは「キッチンストア」に置いていて、形状は丸い
以外にハート型など様々なものがあります。


両面焼き・・ターンオーバー
片面が焼けたらフライ返しで裏返し、両面を焼く目玉焼き、
そのままでも食べますが、サンドイッチやホットドックの具に
使うこともあります。

サルモネラ菌などの細菌による食中毒の危険を避けるには
両面焼きか、しっかりと焼く固焼きが望ましいといいます。
弁当に入れたり、すぐに食べず作り置きする時は、固焼きか
両面焼きが安全です。

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