男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

たたき牛しぐれ寿司(10人分)

2010年03月29日 | ご飯類

「すしのもと」と「錦糸たまご」が出来たので「チラシ寿司」を作りました。
題して「牛たたきしぐれ寿司」・・・飛騨高山の駅弁当の物まねです。
料理は物まねしてもよろしい・・・と勝手に思っています。
同じ食材と調味料で作っても、出来上がりは違うから・・と思うからです。

それはさておき、レシピの「牛たたきしぐれ寿司」は、我ながらおいしい
出来上がりでした。食べさせた孫たちにも大好評でした。
2週間前も「野菜ベース」のばら寿司を作りました。これも「お重」に詰め
孫たちに届けました。残念なことに、このときは寿司作りに没頭のあまり、
写真に撮るのを忘れてしまいました。

この時は、錦糸たまごの上に、愛媛県大洲市の海産業者から取り寄せた
「えそとえびのそぼろ」をたっぷりのせました。ばら寿司は、混ぜ込む具材
も大事ですが、トッピングする錦糸たまごをたっぷりと厚目にのせる・・・
その上に、ピンク色のそぼろを、玉子の色が見え隠れするほど振ります。
これをざっくりと混ぜ合わせながら食べる・・・至福のひとときであります。
ぜいたくを言うなら、そぼろの上に少しでよいから、焼きあなごの細切りを
のせると、これはもう最高ですね。

「牛たたき」は豪州産の出来合いをつかいました。国産の「牛たたき」の
半値以下でしたが好評でした。豪州産や米国産の牛肉は、国内産と比べ
脂肪分が少ないので、お寿司のトッピングにころあいでした。

今回作った具材で、出来合いのものは「牛たたき」だけで、あとはすべて
自作のものでしたが、これは料理が好きでない人には、向きませんね。
ばら寿司は、お祭りなど「ハレ」の日のご馳走でしたが、玉子が高かった
こともさることながら、作る主婦にとっては大変な作業だったと思います。
具材の種類が多く、これを細かく切るのと、煮るのも大変です。なかでも
「錦糸たまご」に骨が折れます。今回10この玉子から14枚薄焼き玉子を
作りましたが、刻む途中で3回の休みをとりました。

いまどきの若い人に作れ・・と言っても、土台ムリな話・・・と思いました。

レシピは「飛騨高山駅」の名物弁当「飛騨牛しぐれ寿司」を参考に、アレンジしたものです。
TV番組で、全国の駅弁大会を放映していたのをメモして置きました。本物は「ローストビーフ」を
使うのですが、材料費のこともあって「たたき牛肉」にしました。費用はしめて4000円弱でした。


材料
ごはん 6合分
合せ酢 酢・200cc さとう・150g しお15g
合せ酢は半分しか使いません。余分は酢れんこんと
人参の甘酢煮、酢どり生姜を作るのにつかいます。
すしのもと 2カップ 作り方3月27日のを見てね。
寿司飯を作る
ごはんが炊けたら、温かいうちにすし桶(またはボール)に移し、
温めた合せ酢を振り入れ、すしのもとを入れて良く混ぜこむ。
トッピングの具材
錦糸玉子 10こ分
椎茸旨煮 10枚分
ブロッコリー 300g
酢れんこん 300g
たたき牛      600g
酢どり生姜 100g
牛しぐれ煮 300g
人参甘酢煮 150g

写真右の中央が錦糸玉子。
右上は椎茸の旨煮を
スライスしたもの。
以下、時計まわりの順に
ブロッコリー、酢れんこん
たたき牛、酢どり生姜、
牛しぐれ煮で、左上が
細切り人参の甘酢煮です。

作り方
たたき牛は、スライスしたパック詰めを買いました。
あとの具材も、出来合いのものを使えば手間が省けます。
錦糸玉子・・・3月28日のを見てね。
椎茸旨煮・・・椎茸を煮る
牛しぐれ煮・・牛肉の佃煮
ブロッコリーは塩茹でしたあと、すぐに冷水に入れ
ざるにあげて、水気をふき取って3cm巾に切る。
れんこん・人参・生姜はそれぞれ薄く切る。
れんこんは薄切りして、すぐに水にひたす。
合せ酢と日本酒を鍋に入れて火にかけ、れんこん・人参を煮る。
このとき、沸騰させたり煮すぎないように、シャリシャリ感を残す。
出来上がったら、なべ底を水にひたして熱を冷ます。
生姜は熱湯で茹でて、甘酢に漬けて2~3時間して出来あがり。
盛り付け
器にすしめしを平らに敷き、錦糸玉子を万遍なくちらす。
その上に、具材を彩りよくのせてできあがり・・・おいしいですよ。
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錦糸玉子を作る

2010年03月28日 | 肉類・たまご

すしのもとに続いて、錦糸たまごをつくります。私どもの年代が
子供の頃の最高のご馳走と言えば、「すき焼き」と「ばら寿司=
まぜ寿司」が双璧でした。牛肉も卵も、そのころの収入に比べて
ずいぶん高い食材でした。ばら寿司がご馳走になったのは、
値段の高い卵で作る「錦糸たまご」を使ったからだと思います。

ばら寿司は母親の得意料理でした。そのためか分かりませんが、
今でも、お寿司の中では「ばら寿司」が一番好きです。
ふるさと山口・平生漁港にあがる「えそ」と言う白身の魚があり、
味は頗るよいが、小骨が多いので叩いてミンチ状にして食べます。
有名な「白銀」かまぼこも、えそが主材と聞いております。

母親の極意は、寿司酢にえそのすり身と生姜のおろし汁を加える、
同じえそのすり身に、さとうと塩で味つけした「そぼろ」をすしめしに
振る・・と言うものでした。季節の野菜と「アサリ」の身や「芝エビ」
の旨煮を入れて混ぜ込んだすしめしの上に錦糸たまごを散らして
えそで作った「そぼろ」をのせると、絶品のおいしさでした。

関西では「えそ」が獲れないのか見かけません。仕方がないので
「錦糸たまご」だけに全力を注ぎます。
幼少のころ、母親が作った錦糸たまごは、いま思い出すとマッチの
軸より太い黄色と白色のだんだらでしたが、最高のご馳走でした。
長じて、料理の本を読み進むうち、大変に奥深いものと知ります。

レシピに書いたように、漉し器で漉す、焦げ目をつけずに焼く、髪の
毛に近いくらい細く切る・・などです。この中で一番難しいのが細かく
切るのが「ナンギ」でして、焦げ目をつけずに焼くのも難しいですね。
その昔、あるお店で松花堂弁当を食べたとき「豆ご飯」が出ました。
豆ご飯の上に、ふんわりと「錦糸たまご」がのせてありました。

こんな使い方もある・・と思いながら口に入れると、とけこむような
なんとも形容しがたいお味で、一種のculture shockを受けました。
以来、錦糸玉子は私にとって料理の大きなテーマですが、いまだに
満足なものができません。卵は安いので材料費は気になりませんが、
このところ毎週ごとに「じーじ」が作る「ばら寿司」を食べさせれ、その
あとで「おいしかった?」と聞かれる孫たちには迷惑かも知れません。
 錦糸玉子をきれいに作るのは、けっこう難しいものでなかなか上手になりません。お寿司に混ぜ込むなら
こし器(ストレーナーなど)でこさなくてもよいが、トッピング用なら白味のまだらが出ないように漉します。
味つけは、すこし甘い目に、塩味(醤油は使いません)は控えめにするとおいしい錦糸玉子が出来ます。
 

材料
玉子 10こ 全卵8こ・卵黄2こ
さとう 大さじ 2 20g
あじ塩 小さじ2/3  3g
オイル 少々

作り方
卵液
玉子を割って、からざの部分を取り除く。
卵黄2こは、色よくきれいに焼くためです。
さとうとあじ塩を加えて、良くかき混ぜて、
こし器(ストレーナーなど)に移し、へらで
こす・・これを3~4回くりかえして、卵液が
ストレーナーをスルッと通ればOKです。
卵を焼く
玉子焼き用の鍋で焼くと、程よい大きさに
焼けるが、なければフライパンで焼く。
焼く前に鍋にオイルをなじませる
オイルをたっぷり入れ、強火にかけてから、
弱火に落し、オイルをペーパーで拭きとる。
薄焼き玉子を焼く
鍋が熱いときは、底に濡れ布巾をあて、
あら熱をとってから卵液を鍋に入れる。
量は、お玉杓子の6分目・25ccくらい。
入れたら鍋を持ち上げて上下に動かし、
卵液をなべ底全体に、均等にならす。
焦げつかないよう弱火2分くらい焼き、
菜ばしですくい上げてまな板に移す。
薄焼き玉子を繊切りに切
薄焼きの大きさは12cm×16cm。
縦三つに切って重ね、繊切りにする。
紙タオルを着せるとずれなく切り易い。
両端を切り落とし、すしめしに混ぜる。
片刃の和包丁を使うときれいに切れる。

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お寿司のもとを作る

2010年03月27日 | ご飯類

昨日も今日も、黄砂現象の影響で迷惑をこうむっています。
洗濯ものや布団が干せないし、車が汚れ「洗車代」が嵩みます。
今の私に直接の影響ないが、航空機の欠航が出たなどがあります。
Wikipediaによれば、日本には7万年も前から黄砂が飛来していた・・
と言うから、古くからのおつき合いです。
ふるさと山口は中国に近いこともあり、春先になると毎日のように
やってきてたように記憶しています。その頃は季節の自然現象として
受けとめていたのでしょうか・・今のような「予報」もありませんでした。

手許に「黄砂のメカニズム」と題したスクラップ(日経'08.4.20)があり、
その説明によれば、ゴビ砂漠などの砂粒が飛びはじめる風速は、
秒速で7~8メートルだが、小さい砂粒はくっつきあってすぐには飛ばず、
粒径が髪の毛に近い大きさのものが舞い上がって落ちる・・その衝撃で
粒径2~3マイクロメーターの砂粒が飛び、かるいために上昇を続け偏西風で、
日本の上空まで運ばれる.。太平洋を渡りアメリカやグリーンランドまで
届いたとの報告がある・・・と言う記事です。

もう一つは今年('10)1月3日の記事で「嫌われものの意外な一面・・・
黄砂が酸性雨を中和してくれる」と題した記事です。

中国西部の砂漠で発生した黄砂が、偏西風に乗って日本に運ばれる
過程で、酸性雨の原因となる硫酸を中和していく仕組みを、広島大学の
研究チームが解明した・・・と言う内容です。同チームは「黄砂中の鉄分
が北大西洋の植物プランクトンの栄養源になっている可能性もある」と
言い「大気環境によい影響もあることが実証された」としています。

レシピは、黄砂とはまったく関係ない「すしのもと」ですが、春先は筍など
の山菜・野菜に加え、魚もおいしくなる時季、寿司を作る最適な時なので
主題を「寿司」にしました。次回は「錦糸玉子」をお送りします。
  
夫婦そろって「おすし」が好きなのでよく作ります。レシピにも、鯖や鯵の「棒寿司」、鯛などの「押し寿司」、
「柿の葉寿司」や「笹巻き寿司」などをつくり、変わったものでは「いわしのおから寿司」も作ってきました。
でも、日ごろ良く作るのに、「ちらし寿司」と「ばら寿司=まぜ寿司」のレシピが少ないのに気がつきました。
一つだけ、№82に「うなぎのちらし寿司」があり、その中に「ごぼうと椎茸で作るすしのもと」を書きましたが、
「アバウト」過ぎるので、今回は丁寧に書きました。次回は「錦糸玉子」のレシピにしようと思います。

材料
干し椎茸 10枚  40g(水に戻して200g)
ごぼう 1本 200g
オイル 小さじ  1
日本酒 大さじ  2
みりん 大さじ  2
さとう 大さじ  3
しょうゆ 大さじ  4
創味つゆ 大さじ  1
作り方
1.椎茸は2枚におろし、細かくみじんに刻む。
  薄くペタンとした椎茸はそのままみじんに切る。
2.ごぼうはたわしで洗い、縦3つか4つに切れ目
  を入れて薄いささがきに切る。
  ごぼうをまな板に押しつけて、包丁の刃先で
  切ると作業がやりやすいです。包丁は「柳刃」
  のような、片刃のものが切りやすいですね。
  
  ささがきごぼうは、切るはしから水に入れて
  あくぬきしてさらす。

3.刻んだしいたけを、オイル以外の調味料と
  半カップの水で煮はじめる。 
4.ごぼうは、水気をよく絞ってから熱した鍋に
  少量のオイルを入れて炒める。
  ごぼうにオイルと熱がまわったらペタンとなる
  ので、火からおろしてまな板にとる。
  包丁でトントンと叩いて、細かくみじんに切る。
5.みじん切りしたごぼうを、しいたけの鍋に加え
  弱火でじっくりと煮込む。
6.煮汁がなべ底に見えなくなったらできあがり。
  パラパラになるまで、汁気は飛ばしません。
  しっとり感が残るくらいで火を止めます。



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キャベツと豚ばら肉の鍋

2010年03月17日 | 野菜類

今日、3月15日の日経夕刊に、面白いデータの記事がありました。
総務省がまとめた2009年度の家計調査によると、1世帯あたりの
エンゲル係数は、京都市が1位で27.3%、2位が神戸市で26%、
3位は大阪市で25.6%であった・・東京都区部は京都市に比べ6%
低い・・反面、衣料費などが7%、住居費が3.4%多かったそうです。

「エンゲルの法則」は「貧困度」を表す指標の一つとされるが「三都市
とも、とても貧困地域とは言えない・・・豊かな国ほどエンゲル係数が
低いと言うわけではない・・上位三都市の食への関心が他の地域に
比べ、より高いと言える」とあり、次いで昨年発売のミシュランガイドで、
「京都はパリ、東京に次いで3番目になる7店舗の三ツ星を獲得した、
一般家庭でも食材や、料理法にこだわる人が多いことが、京都市の
食料費がかさむ原因では?」とありました。

我が家のエンゲル係数は計算したことがないのでわかりませんが、
食料費としてとらえたら、三都市に比べて随分低いと思います。
野菜類は、特定のもの以外買いません。レシピ№217でお送りした
野菜の蒸し焼きに使う「カリカリベーコン」は、1パック453g入りのが、
1048円、約50枚あるので1枚単価は21円です。朝食には1枚しか
使わないので、計算上は2か月近くはもちます。
これは、月に1回買物するCostco Wholesale(倉庫店舗)の商品です。

キャベツは、となりの畑でわけて頂きました。大小とりまぜて9この
値段は200円でした。それではあまり安い・・と言って500円硬貨を
出したら、300円のおつりをくださいました。
以来、毎朝キャベツの蒸し焼きを食べますが、なかなか減りません。
窮余の一策で作ったのが、このレシピであります。

春キャベツがおいしい時季になりました。レシピは2人分です。摂取熱量は@440㎉、たんぱく質14g、
カルシウム100mg、塩分2.7g、食物繊維2.5gです。熱量が多いのはぶたばら肉を使うからです。
脂肪の摂取量は、1日の熱量の4分の1以上が必要と言います。毛嫌いせずにバランスよく食べましょう。


材料
キャベツ 1/4株 400g 6×6cmくらいのざく切りにする
カリカリベーコン    2枚  20g こまかくきざむ
ぶたばら肉 150g 7cm巾に切る
青ねぎ 50g 7cmの長さに切る
ブイヨン 2こ 8g
日本酒 1/2カップ 90cc
水 600cc
ポン酢 適量
作り方
なべに分量の水とブイヨンを入れて火にかける。
沸騰してブイヨンが溶けたらきざんだベーコンを入れる。
しばらく煮て、キャベツと豚肉を入れて煮ながら食べる。
キャベツは火が通るまで3~4分煮るが、青ねぎはなべに
入れて、クタッとなったらすぐに引き上げて食べます。

ポン酢を書いていますが、使わなくても味は十分です。
スープの味とキャベツの旨味で、調味料はいりません。

応用が利く鍋です
とりの手羽を水から煮出したスープでキャベツを煮る。
手羽肉も食べますが、淡口などで味つけしたなべにします。
豚のスペアリブも同じようななべにしたら、お肉の好きな人に
喜ばれるでしょう。
ザク切りしたトマトをくわえると、一風変わった味になります。

さかなを使うときは、ツナ缶が合いますが、あっさりしすぎと
思ったら、オイル漬けの缶を中身丸ごと使います。
あと鯖の水煮や鮭缶もおいしいとおもいます。

変わったところでは、ソーセージ・・・ウィンナーか、筒切りにした
フランクフルトを入れます。このなべは子どもが喜ぶと思います。
つけ汁には酢を使います。ポン酢でもよろしい。ソーセージには、
マスタードを添えます。キャベツとソーセージ・・・ドイツ料理の
サワークラウト風に、茹でたじゃがいもを添えると面白いと思います。







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みず菜と塩ぶりのはりはり鍋

2010年03月12日 | 魚介類

水菜のはりはり鍋といえば、かつては「くじら」の肉でしたが、時代が
変わり、今は「おいしいくじらの肉」が手に入らなくなりました。
「かも肉と水菜のなべ」を食べたことがありますが、おいしい鍋でした。
缶詰のシーチキンの鍋もシンプルでおいしい鍋なので、良く作ります。

レシピは、塩ぶりの薄切りと焼き豆腐を昆布出汁で煮たはりはり鍋で、
これもおいしい鍋です。
塩ぶりでなく、生のぶりを薄切りにした「ぶりしゃぶ」もおいしいですが、
わたしは、塩ぶりの方が好きです。

水菜は「千筋京水菜」を使いました。昔からあるポピュラーな品種です。
昨年秋口から、三種の「水菜」のタネをまきました。

先の大株どりの「千筋京水菜」と、あと小株どりに適した「京みぞれ」、
三つ目は「サラダ水菜」です。この頃は、水菜の品種が多くなりました。

その「京水菜」に早くも「董」がたちはじめ、つぼみがつきました。
同じ時期に植えつけた「京壬生菜」も、「董」が立ってきました。
こうなると、青菜は芯が硬くなって、おいしくなくなります。
つぼみを摘んで、胡麻和えにするしかありません。今年は、暖かい日が
続いたので、例年に比べて董立ちが早いように思います。

1月に、9種類の「じゃがいも」を400こ植えつけました。それが芽出しを
はじめてきて、おどろいています。これも温かかったためでしょう。
例年なら4月の10日頃になるのが1か月も早く、これも心配のタネです。
なぜなら、花冷えの頃の「遅霜」に合うと、芽がやられてしまうからです。
野菜つくりは楽しいものですが、心配のタネも尽きないのであります。
近頃のみず菜は、サラダみず菜として、売られています。実際に栽培してみると、これまでのものとの違いが
わかりました。サラダみず菜は茎が細く白っぽく、株が大きくなりません。比べてこれまでのものは茎が太く
株も大株に育ちます。はりはり鍋はこれまでの「千筋京水菜」のような、茎も株も太いものが合うと思います。


材料
塩ぶり 2切れ 300g 皮を引き薄く(3mm.くらい)切る
みず菜 2株 300g 茎の部分は3cm、葉は7~10cmに切る
焼き豆腐 1丁 200g 大きめに切る・・・3×5cmくらい
出汁 5カップ 900cc 昆布20cmを水につけて弱火で30分くらい
日本酒 1カップ 180cc そのまま出汁に加える
ポン酢 適宜 ポン酢以外の好みの調味料でもOKです
作り方
鍋物なので火にかけて、みず菜と塩ぶりを入れて
火が通ったら、引き上げて食べるだけ・・・です。
ポン酢を使うとしていますが、本当は不要なくらいです。
なぜなら、塩ぶりの塩気と旨味がみず菜に移っていて、
そのまま食べても、おいしくいただけます。
食べ方
ぶりの臭いが気になるときは、レモン・ゆずなど柑橘類の
絞ったのを、ちょっと落とすと食べよいと思います。

塩ぶりの作り方
塩ぶりは、塩鮭のようにお店では見かけません。
塩ぶりは簡単に出来るので、自分でつくります。
ぶりをスライスする前の「ブロック」を買ってきます。
店頭にないとき、頼めば好きなだけわけてくれます。

買ってきたら、全体にくまなく塩をすりこみます。
塩は天然の「あらじお」、量は「べた塩」にします。
塩をしたら、ペーパーでくるんで、すのこの上におき、
冷蔵庫に24時間寝かせます。


塩かげんの良い塩ぶりは、2.5cmの厚さに切って、強火の
遠火でじっくり焼き上げると、実においしい焼き魚になります。
余ったら、ラップに包み冷凍保存すると2~3か月はもちます。

応用です
塩ぶりは苦手という方に・・・ぶた肉でやるとおいしいと思います。
油揚げか厚揚げの薄切りと煮るのも、あっさりとよろしいものです。
しめには餅を・・・開いた油揚げに餅を挟むのもおいしいものです。
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テールシチュー

2010年03月11日 | 肉類・たまご

テールシチュー・・・牛の尻尾の肉を煮込んだシチューです。
またの名をオックス・テールシチュー・・・この方が分りやすいですね。
レシピにも書きましたが、尻尾の肉は「筋肉のかたまり」と言って良い
くらい・・・ですからちょっとやそっと煮たのでは柔らかくなりません。
香味野菜と一緒に、じっくりと時間をかけて煮込みます。

銀行在職中、取引先の食肉市場に、毎日集金に行っておりました。
ある日のこと、経理の女性の方から「タン・テールがセットで1000円、
良かったらわけてあげる」と言われて、一も二もなく飛びつきます。
タンは「タンシチュー」をつくり、テールは「テールシチュー」を作ります。
これが、はじめて「オックス・テールシチュー」を作ったきっかけでした。

皮むきした牛の尻尾は、長さが1メートル近くもあって、根元の太さは
直径25センチくらい、先っぽでも3センチもあるグロテスクなものでした。
何よりも驚いたのは「脂」の量でした。牛脂の部分をこそげとり中華鍋で
中火でじっくりと炒めて、牛脂「ヘット」炒りだしました。
そのとき炒りだした脂は、半端な量ではありませんでした。

脂を摂った「かす」は、その昔は「炒り出し」と言って、野菜などとの煮物
に使ったものでしたが、ヘットも炒り出しも、結局は捨ててしまいました。
ちなみに豚の脂を炒りだしたのが「ラード」です。

「ヘット」も「ラード」も、今は「コレステロールのかたまり」と、嫌われる
食材ですが、食糧難のころはカロリー不足を補う、貴重な食材でした。

尻尾を切るとき、買ったばかりの包丁を「だいなし」にしてしまいました。
刃物の産地三木市で買った、上等の包丁の刃をぼろぼろにしました。
関節の間に刃を入れると、容易に切れると知ったのは後年のことです。
その包丁は、欠けたところまで研いだので、身巾が3分の1減りましたが、
「あれから40年(綾小路きみまろ風です)」今も手もとで、健気に切れ味
良く働いてくれております。

牛の尻尾を煮込んだシチューです。尻尾はしょっちゅう振り動かしているので、肉は筋張って硬いです。
厚手の鍋でじっくり時間かけて煮込みます。圧力鍋は、肉の旨味が抜け出すような気がしてなりません。


材料
オックステール 2切れ 600g
下煮用
たまねぎ 中 1こ 300g 皮をとり縦4つに切る
にんじん 1/2本 皮つきのまま2cmの筒切り
パセリ 2本 30g
ローリエ 2枚
ブーケガルニ 1こ
水 720cc
煮込み用
たまねぎ 大2こ 700g 皮をとり縦6つに切る
にんじん 1本 180g 皮むきして3cmの乱切り
マシュルーム 1パック 100g 切らずにそのまま使う
にんにく 1かけ  10g 細かくきざむ
赤ワイン 500cc
デミグラスソース 400g
付け合せ用
じゃがいも 2こ 300g 皮むきして塩茹でする
アスパラガス 2本  80g 5cmに切って塩茹でする
作り方
テールを香味野菜とゆでる
テールと下煮用の野菜を、分量の水と一緒に鍋に入れ、
強火で茹で、沸騰したら弱火より少し強めの火で茹でる。
茹でる時間は30分くらい、圧力鍋を使うと早く茹であがる。
茹で汁は、煮込み用のスープに使うが、脂は取り除く。
冷蔵庫に一晩おき、表面の白く固った脂をすくい取ります。
煮込み始める
鍋にオイル大さじ1入れて中火にかけ、にんにくを炒める。
つづけて玉ねぎ、にんじん、マシュルームを加えて炒める。
全体にオイルがまわったら、赤ワインを入れ4~5分煮る。
ここでは弱火でアルコール分を飛ばします。
下煮でできたスープを加え、茹でたテールを入れて煮込む。
ここからは中火、途中から弱火にして、時間かけて煮込む。
時間は普通の鍋なら1時間、圧力鍋なら15分くらいでしょう。
デミグラスソースを加えて、更に1時間煮込む。
テール肉がほろリと、柔らかくなったらお皿に盛りつけます。






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せんば汁

2010年03月05日 | だし・調味料・スープ類
手許にある辻嘉一さんの著書「あなたの懐石」に、「椀盛」の作り方24種類が
ありその一つが「塩鯖大根清し汁仕立・・胡椒」・・・言いかえれば「船場汁」です。

辻さんは、この料理を紹介する「覚書」に、つぎのように書いています。
「これは、俗に船場汁と呼ばれる汁です。商都大阪の問屋街船場で生まれ、
塩鯖と大根の相性を巧みに生かした汁として有名ですが、もともとは大阪商人の
したたかな経済観念が発明した廃物利用の惣菜で、刺身や鯖ずしなどを作った
あとの、残りの骨を活用したのがはじまりです。」・・・原文のままです。

別の資料は、「船場汁は大阪の問屋街の船場で生まれた料理で船場煮とも言う。
塩鯖の頭、中骨などを切って大根と昆布を入れ水から煮て・・煮えたら本来は
胡椒を振る」・・とあります。

もう一つはそのむかし、船場に来た行商の魚屋が、鯖を三枚におろしているのを
みた人が「その頭と骨をどうするの?」と魚屋さんに聞きます。
魚屋さんは「捨てるだけ」と答え、聞いた人は、勿体ないと思い頭と骨を貰って帰り、
塩で味つけした汁に、胡椒を振って見たらおいしい料理になった・・と言うものです。

レシピは、辻さんの「懐石・椀盛」風を真似た「よそいき着」のものと、中骨や腹骨で
つくった「ふだん着」の二つですが、どちらも文句なくおいしい「汁」です。
船場商人の商家に勤める丁稚たちが、「船場汁」という粗末な食事を食べせられる・
古いドラマ「がしんたれ」の一場面が頭にあり、「船場汁」は粗末なお菜と言う偏見が
ありましたが、実際に作って食べるとなんともおいしい一品でありました。
粗末なお菜塩鯖の「アラ汁」を、懐石料理の「椀盛」にまで仕立あげた料理人の
心意気とその腕・・それは一朝一夕に出来るものではなかったと思います。

これを作るときは、昆布の出汁を使い、薬味は「胡椒」・・・この二つが約束ごとです。
そして、「よそいき着」のときも「ふだん着」のときも、塩鯖を使います。
生の鯖のときは、頭や中骨に「強塩」をします。そうしないとおいしくできません。
塩分を摂るのは「ちょっとヤバイ」と思われるかも知れませんが、毎日食べるのでは
ありません。ときにはしっかりと塩をきかせた料理もよろしいものです。
  
せんば汁を知ったのは、関西に住むようになって、だいぶ年がたってからのことでした。知ったのはTVドラマです。
さばのアラと大根の塩味のおつゆと聞いて、魚が好きなわたしでもゾッとしました。魚が・・・特に背の青いさかなが苦手な方は、なおさらだろうと思います。試しに作ってみたら思いのほかおいしいし、臭いも気になりませんでした。それからは、折りある毎にこれを作ります。レシピはアラで作る「普段着」と、上身で作る「よそ行き」の二通りです。


しおさばのアラで作るせんば汁

材料
しおさばのアラ 1尾分
だいこん 5cm
出汁昆布 5cm
胡椒 少々
作り方
しおさばのアラは、一口大に切って、熱湯に通す。
だいこんは、1.5cm×3cmくらいの短冊に薄切り。
400ccの水に出汁昆布をいれて、弱火にかける。
昆布出汁は、水に半日以上漬けた「つけ出汁」をとるのがベスト。
用意していないときは、鍋に分量の水と昆布を入れ、極く小さい
火にかけます。料理をはじめる一番最初に、これを手がけます。

火力は、途中で少し強めますが、沸騰させてはいけません。
沸き立つ直前に昆布を引き上げ、沸騰したらだいこんと塩さばを
入れ、中火で5~6分煮て、味見をしてととのえたら出来あがり。
塩さばには、塩の強弱があるので、味を加減してください
食べるとき、胡椒を一振りしていただきます。

しおさばの上身で作るせんば汁

材料
しおさば 4切れ
だいこん 5cm
壬生菜 5~6枚
出汁昆布 5cm
胡椒 少々
作り方
塩さばの上身3センチくらいのを、1人分2切れ用意する。
皮に2つか3つ浅い切れ目を入れ、熱湯に入れ中火にして火をとおす。
別のなべに湯を沸かせ、塩を一つまみ入れて、だいこんを茹でる。
壬生菜も同様に塩茹でてざるにあげ、冷めてから3~4cm長さに切る。
昆布出汁を火にかけて、吸い加減の味にととのえる。
おわんに温かいさばと、塩ゆでしただいこん、壬生菜をおき、熱い出汁を注ぐ。
これは「よそ行き」の「せんば汁」です。さばもだいこんも壬生菜も同じ温度にして
器に盛り、用意した「熱い出汁」を張ります。食べるときは胡椒を一振りします。




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生姜うどん

2010年03月04日 | パスタ・麺類・粉もん・ふ

先週の新聞に「体温を高くすると病気にならない」という趣旨の本の
広告が出ていました。それを東洋医学の鍼灸の先生にはなしたら、
「良かったらお読みなさい」と言って1冊の本を貸して下さいました。
「体を温めると病気は必ず治る」と言う本でした。


読み進んでいくと、要点は「体温を36.5度C」にすること、そのため
には「生姜湯」を毎日2回飲むこととありました。

私は「冷え性」で悩んでいました。この本には「冷え性」と言う病名は
西洋医学にないが、東洋医学では「冷えこそ万病の元」とありました。

冷え性を克服するため、2年前から「養命酒」を毎日3回飲んでいます。
「生姜湯」は飲み始めてからまだ3か月ですが、体温が上がりました。
それまでは35.5度C前後であったのが1度近く上りました。
レシピの「しょうがうどん」は初代吉兆の湯来貞一さんの著書からの
いただきもので、原作を多少アレンジしたものです。


前回レシピで急逝された「藤田まこと」さんを偲んで「あんかけの豆腐」を
お送りしたところ、「あんかけのうどんもおいしい」と言う返信を頂きました。
レシピはそれにおこたえしたものになりました。
静岡の「A」さんからは、「てなもんや・・」を懐かしがり「前田のクラッカーは
今でも作っているのでしょうか?」と問いかけられました。

丁度その日のこと、酒屋さんで店頭に並べてある「前田のクラッカー」を
見つけ迷わず1パック買いました。値段は105円でした。
レジの店員さんに「あたり前田のクラッカー・・て知ってる?」と訊いたら、
「・?」と言った顔、「藤田まこと、てなもんや・・」と言うと分ってくれました。

前田のクラッカーを、その日にきた孫に「食べてごらん」とすすめたら、
「なに?これ・・」と一蹴されました。たべてみたら、塩味のきいた本物の
クラッカーの味でした。地味な見かけなので、子供には不向きでしたが、
私には懐かしい味でした。そして、今も店頭にあるのを嬉しく思いました。
  
寒い日のお昼に簡単にできて、からだの芯から温まるおうどんです。出汁は「つけだし」・・・昆布といりこを
16時間水に漬けてとったのを使いましたが、レシピは簡単に作れるように、既製の創味つゆにしてあります。
時間がある時は「つけだし」を作り、忙しい時は「既製のつゆ」を使って「あんかけのうどん」をお作り下さい。
生姜と青ねぎだけの具材ですが、どちらも体を温める食材・・・色んな料理に使って欲しい食材であります。


材料
冷凍うどん 1パック 200g
うどんつゆ 400cc 創味つゆ・うどんつゆなどをつかう
片栗粉 大さじ 1 10g 20ccの水で溶いておく
しょうが 一かけ 20g 皮付きのまますりおろす
青ねぎ 6本 20g 青いところだけを細かくきざむ

作り方
レシピは安直に、創味つゆを6倍に薄めたあと鰹まる・淡口・みりん
などで好みの味にととのえました。
冷凍うどんを常温に出しておいて、レンジにかけて解凍します。
解凍したうどんを、熱いつゆに入れて、中火で3~4分煮ます。
ふつふつと煮えたつゆに、水溶き片栗を少しずつ注ぎながらまぜて、
水溶き片栗にしっかり熱を加えます。
煮あがったうどんを、鍋口から器に移し入れ、刻んだ青ねぎをのせ、
その上におろし生姜をポッとのせてできあがりです。

食べるときは、あわてて食べないで、まず全体をざっくりとまぜて、
刻んだ青ねぎと生姜を、煮たうどんによくからませます。

「あんかけうどん」はとても熱いので、うっかり口に入れるとヤケドを
をしてしまいます。つゆは「ちりれんげ」などを使って、冷ましながら
いただきます。うどんも「れんげ」にとっていただく方が無難です。


応用です
その1. 中華飯風のあんかけにすると、グッと豪華になります 
えび・いか・ホタテ貝柱に、にんじん・干し椎茸・白菜の軸・玉ねぎなどに
青味の壬生菜などで作ったあんをのせます。
これを作るときは、あんを二つに分けて、一つにはうどんをいれます。
もうひとつのあんに前記の具材を入れ、煮あがったら「あんかけうどん」を
器に入れ、そのうえに「中華あん」をのせます。

その2.  シンプルなあんかけうどんです
刻んだ青ねぎをのせた「ねぎうどん」、おろし生姜をのせた「しょうがうどん」
細かく刻んだ「せり」をのせた「せりうどん」などがあります。
これらに「すりごま」をすこし加えてもおいしいと思います。






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