北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

地域SNSは地域に貢献出来るのか

2009-08-21 18:13:25 | Weblog
 さて、明日は札幌で地域SNSのフォーラムが開かれて、私も話題提供者の一人として登壇します。

 テーマは、北海道どっとねっとの利用を通じた「地域SNSは地域力に貢献出来るか」です。

 ネットの力はどこまで社会を動かすことができるのでしょうか。


 詳しくは下記のチラシをご覧ください。
 →http://www.hokkaido-sns.net/news/210822.pdf

 このチラシには住所が抜けています。住所は「北11条西2丁目」です。区画の北西の角地で、地下鉄北12条駅からは東へ1丁いったところです。

 この期に及んでお暇のある方は覗いてみてください。


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白雪姫が25人

2009-08-20 23:59:46 | Weblog
 モンスターペアレントの話が今でもときどき世間をにぎわしています。ちょっと古い話ですが、日本のそんな状況が海外メディアでも紹介されて反響を呼んでいるそうです。

 本当にあった話のようですが、これを変だと思わない精神が心配です。海外の反応はと言えば… 


---------- 【ここから引用】 ----------

らばQ 「白雪姫が25人」日本のモンスターペアレントを英タイムズ紙が紹介、欧米人の反応は…    2008年06月09日 14:03
 →http://labaq.com/archives/51035958.html





日本のマスメディアではモンスターペアレントの記事が頻繁に取りざたされています。

大きくなりつつある社会問題の一つとなっているのですが、このことがイギリスの大手新聞であるThe Times紙で紹介されていました。

取り上げていた内容は日本の親のモンスターぶりで、「学校の劇で主役が一人というのは正当ではないと、話を捻じ曲げて白雪姫を25人に増やし、小人役なし、魔法使いのおばあさん役無しの話に仕立て上げた」というものです。

欧米人の彼らから見て異様と思えるこの舞台劇も、日本のモンスターペアレントである観客にとっては、勝ち取った、勝利の話であるようだと皮肉めいた論調です。

いかにモンスターペアレントが進化しつつあるのか、どんな風に教師狩りなどの嫌がらせをしているのか、といった紹介もあり、恥ずかしい日本の一面が堂々と世界に広まってしまいました。

さてこの記事を読んだ外国人が、どんなコメントをしているのか見ていきましょう。


「勝者や敗者が一人であるように、白雪姫というのもたった一人だ。この両親たちは自分たちを乗り越えなきゃいけないんじゃないかね。そんな両親に育てられたわがままな子供たちが社会に出たときには、子供も両親も終わっているさ。 ジェイムス(アメリカ)」


「アメリカではまだそこまで極端じゃないけれど、そういう方向へ向かっていることを怖いと思うわ。彼らの大切で完璧で素直な天使である子供たちを保護する名目のために、両親の気まぐれな言い分に負ける学校の教師や行政を象徴していると思う。 キャシー(アメリカ)」


「その25人の白雪姫の写真は?それが見たいわ。 ジェミー(アメリカ)」


「アメリカナイズと呼ぶよ。 ジョン(カナダ)」


「日本は文化的行動でいうとアメリカの10年遅れているので驚きはしない。アメリカの両親だってよく似たようなことを日常的にやっている。ただ違いは怒り狂った親が私に怒鳴り込んできたりしたら、間違いなく何人かはパンチを食らうだろう。 ヴァラニン(アメリカ)」


「なんてひどい方法なの?モンスターペアレントが会社を脅して自分のかわいい子供を就職させたり、辞めさせたりできるわけないだろうに。ここの学校でもそういう両親を見たことがあるわ。とても子供に悪い教育よ。成功を怒鳴って手に入れようとするわ。無理だけど。 クラウドベリー (アメリカ)」


「同じようなことがアメリカでもあるね。僕の妻は中学2先生の担任だけど、彼女はいつも、うちの子に限って悪いことは絶対にしない、と信じきってる両親から嫌がらせされているよ。訴えられる前に保険に入ろうかって段階まできているよ。 ダニー(アメリカ)」


「先生にたいして暴言や暴力のような嫌がらせをするモンスターペアレントの場合、生徒を一年間停学にするってのはどうだろう。 サム(アメリカ)


「これは完全にアメリカのひどいバージョンだね。子供はキリストの左足か何かで崇拝すべきだと思ってるのかい。そんな風に育てられるべきじゃないな。自分によかったものは子供にもよいだろうに。 ハンター(カナダ)」


「わお、日本は本当にアメリカの台本どおりなのね。同じく自分の子供たちは悪いことするはずがないと思ってるから、誰も責任をとらなくていいのよね。 シェリー(アメリカ)


「残念だけど古いやり方は結構使えたりする。正しいということに集中しすぎて、常識というのが完全に窓から投げ捨てられているわ。モンスターペアレントのやり方で実社会の何が教えられるというの?何も学ばないわ。 ケリー(アメリカ)


「大人の行動として馬鹿げている。今に親切で気に掛けてくれる先生はひとりもいなくなるわ。こんなひどい両親たちを相手するのに疲れてね。子供たちが尊敬や失望を学ぶこともなくなる。 パーム(アメリカ)」


「馬鹿げてる。子供たちは王様じゃないぞ。学校では先生がボスだ。ひどい教育のしかただ。子供が謝ることを学ばないなら謙虚さを失って中身のない子になる。そして最初の挫折を乗り越えられない子になる。 アルバン(アメリカ)」


「これってアメリカの真似かい?僕は学校で働いているけど、こういう両親いるよ。脅しの手紙を振り回す親がね。絶対に、子供に何がいいかを提供するプロを信頼しないんだ。 グレッグ(ニュージーランド)」


「親は子供らが精神的に傷つくのをなんとか保護してやりたいものだけど、それは子供に得にはならないわ。本当の世界へ出て行ったときに対処しなくてはいけないし、準備ができていないことになる。 メガン(アメリカ)」


「恐ろしくて気分が悪いニュースだわ。成長したらどうなるのか想像もつかない。 リー(アメリカ)」


「人生は公平じゃないし、能力はそれぞれ違う。強くなるとか弱くなるという選択もできるんだ。 ジュバル(アメリカ)」


「この両親たちは子供たちに役を勝ち取るということを押し付けているわ。そして常識を破ることも。誰かが傷つくから誰も敗者は作らないなんて、まるで共産主義な考え方ね。 サラ(アメリカ)


「これが続くようなら日本にはいい先生は残らなくなるね。そうなるとすばらしい教育は終止符を打って、アメリカやイギリスの一番最低の学校より低いレベルになる ブレンシス(南アフリカ)」


「その劇はいったいどうなったんだ?結末は病的なサイコスリラーな劇なのか?女の子だけ?男の子も白雪姫をしたのか?だんだん興味が出てきたよ。 ジェイムス(イギリス)」


「韓国の私立の学校に勤める者としてこういうのはよくわかるよ。月末に出す子供のレポートには、嘘でも何でもすべて良いことを書かなくてはいけないんだ。校長は本当のことを恐れていて、両親は本当のことを聞きたがらない。 レース(韓国)」


「80年代後半から90年代にかけて日本にいたけれど、黄金時代から凋落しているように感じるわ。 アーリーン(アメリカ)


「東京の私立の小学校で5年働いたけれど、子供とその家族は生徒ではなく、お客と感じたことがよくあったわ。学校側もシャネルのスーツをきた母親の要求をきくのよ。 ブリー(東京)


「考えてみて。もし一人が魔法使いのおばあさんになりたいといったら、その子はその劇のスターよ。ただすごい数のりんごを袋に入れて運ばないといけないけど。 アンジェラ(オーストラリア)」


「こんな馬鹿げた話は聞いたことがない。白雪姫はもともと日本の話じゃないだろ。ゴジラでもやって全員にゴジラさせろよ。 SB(アメリカ)」


「先生たちに提案だ。両親の嫌がらせは全部録画しよう。そして学校の朝礼などで流して子供たちに自分の親の行動を恥じてもらおう。ニュースでベストの動画を住所と電話番号入りで公表しよう。 ダン(アメリカ)」


「まだ20歳だけどそういう両親に耐えられない。そういう人たちも知っているけれど、子供がかわいそう。威張り散らした両親を持つと治療が必要になる子も多いわ。 ケイト(ウェールズ)」


「全員が白雪姫をしている劇が想像つかないんだけど。何してるのかな?ずっとみんなで隣り合わせに1時間動いているだけ? オードリー(スコットランド)」


「僕は日本で英語を教えているが、女の子を殴る男の子を教室から外に出したんだ。そうしたらその子は母親にそれを言い、母親は息子を辱めたと学校に怒鳴り込んで、謝れと言う。それに教頭が同意したんだ。だから僕は言ってやった。"Im sorry you are all morons"『君たちがバカでゴメンよ』と。MP3でファイルに証拠として取ってある。 トリー(東京)」


「ここでは生徒は落第することがない。 たとえばテストで名前だけ書いて寝ててもFをもらうことはないんだ。それでCをもらえる。 先生を殴っても停学や退学もない。 自分をコントロールできない生徒を教室から移動させられない。 リチャード(広島)」

かなり反響を呼んでいます。

そりゃそうでしょう。

欧米で桃太郎が25人いる劇やってますなんてニュースが出れば、日本でも反響呼びそうですからね。

しかし日本にもまだまだまともな両親たちもいますよね。きっと。

Japan's 'monster' parents take centre stage - Times Onlineより


---------- 【引用ここまで】 ----------


こういう話を聞くと、2ちゃんねらー達はすぐにネタにして、より面白い話を作り上げます。とある2ちゃんねるのスレッドより

---------- 【以下引用】 ----------

331 名前:名無しさん@全板トナメ参戦中[sage] 投稿日:2008/06/15(日) 11:33:33 ID:B0lAuDaB0
「誰かリンゴ食べなさいよ、私はイヤよ」
「じゃあアタシが」
「じゃあウチが」
   :
「・・・じゃ、じゃあ私が・・・」
「どうぞどうぞ」

こんな感じか?

343 名前:名無しさん@全板トナメ参戦中[sage] 投稿日:2008/06/15(日) 11:34:04 ID:RJpgAt9jP
白雪姫#18「皆様、魔法使いのお婆さまから真っ赤な林檎を一つ頂きましたわよ」
白雪姫#7「では、私が戴きますわ」
白雪姫#21「何をおっしゃいますの、これは私が・・・」
白雪姫#2「いいえ、この私が・・・」

白雪姫#12「ちょっと皆様、おやめあそばせ、25人で平等に分ければ良いではありませんか」
白雪姫#15「そうですわね・・・お恥ずかしい」
白雪姫#9「皆で仲良く平等に分けて、おいしく戴きましょう」

こうして白雪姫は全員毒林檎を口にしたが、あまりにも細かく分けすぎたため
摂取した林檎の有毒成分が致死量に達せず、全員生き残ったという

めでたし、めでたし

---------- 【引用ここまで】 ----------


 ダチョウ倶楽部かっ!ですね。

 実際の先生たちからなら、もっとすごい話も聞けそうです。なんだかとんでもない時代になってきているようですが、共通の価値観を形成する社会全体の取り組みと力が必要ですね。

 最後は自分だけでも…ということかもしれませんが。自分の子育ては間違っていないだろうか…
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室蘭のいろいろ

2009-08-19 23:50:08 | Weblog
 室蘭への日帰り出張へ行ってきました。東京からは思いのほか遠かったです。

 室蘭で別働隊のチームと合流して、昼時に室蘭新名物カレーラーメンを食べていると、室蘭にいる知人のUさんから私の携帯にメールが入りました。

「今ブログを見たところです。室蘭にいるんですか?ちょっと会いに行きたいのですが」おお~、これは懐かしい、二年ぶりの再会です。

 Uさんに市内を少し案内してもらって、鉄の町室蘭の新しい工芸品「ボルタ」の工房へ連れて行ってもらいました。

 

 このボルタ、ネジの組み合わせて溶接し、いろいろなスポーツ動作や仕草、動きを表現したキャラクターになっています。形は全部で100体あって、それぞれに物語があるのだとか。

 ちょっとひょうきんな姿と鉄の町というアイデンティティでいま人気が出ているのだそうです。ネジだけなら安い部品が、組み合わせることで大きな付加価値を生み出しています。
 人気キャラランキングで言えば、ポストまりもっこりはボルターということなのかも。

    ※    ※    ※    ※

 市役所での打ち合わせを終えて、今度は市会議員をしている知人のAさんと会いました。4年ぶりくらいでしょうか、こちらも懐かしい。

 Aさんに今関心を持っているテーマは何ですか、と訊いてみたところ、「廃屋です」との答えが返ってきました。

「廃屋…ですか?」
「そうです。室蘭も地域の高齢化と人口減少が相まって、病気で言うと多様な症状が現れていますが、私はその中でいま廃屋をウォッチしているんです」

「廃屋なんてそんなにあるものですか?」
「あります。ここのところずっと探して歩いていて、今市内には66棟の廃屋があります。廃屋もそのまま建っていてくれるのならまだ良いですが、強い風が吹いたときに廃屋の屋根が剥がれて隣家に当たったり、家の壁や部品が歩道に落ちてきたりして、倒壊危険家屋として実に危ない社会問題になりつつあるんです」

「家の持ち主はどうしているんですか?」
「商家なら倒産で夜逃げしてしまったとか、家ならば高齢者が亡くなって相続人が見つからないとかいろいろです。一番良いのは撤去することですが、一義的には民間財産なので公共が勝手に手を出すことはできません。公共がそうした問題を解決する道筋そのものが確立していないので、行政は尻込みするばかりです。そうするうちにどんどん廃屋は増えるというわけです」
 
「いずれ日本中を襲う問題かも知れませんね」
「はい。それに室蘭独自の都市問題として、平地が少なかったために、昔から住宅地が坂の上の方へ上の方へと開発されていったために、坂の上の地域が高齢化して移動手段を失えば、買い物に行けなくなったり日常活動に支障を生じてきています。そこで配達サービスということになるのですが、米だったら米びつに入れてあげるところまでやらないとだめなくらいなお年寄りばかりですからね。地域の高齢化と人口減少は大変な様相を示してくるでしょうね」


 こうした住宅地ではお年寄りが亡くなった後も売れないし、管理もできないということで市への寄付を申し出る事例も多いのだとか。

 100年前は山だったところを切り開いて住宅にしたのだから、100年掛けて山へ戻せばよい、という意見もありますが単純な話ではなさそう。

 廃屋に対しても、行政の対応部局が建築から税制、福祉、まちづくりなど多岐にわたるために筋の通った対応ができていないのだとも。

 インフルエンザという病気にかかると熱が出たり咳が出たりといった症状が現れますが、人口減少・少子高齢化という社会の病気が蔓延するとどのような症状が現れ、その対応としてどんな工夫をし、また処方箋として何が必要か、などを、現場の声として明らかにしてほしいところです。


 子供叱るな来た道ぞ、年寄り笑うな行く道ぞ
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部長会議ならでは

2009-08-18 23:43:56 | Weblog
 7月の人事異動で替わった部長会メンバーの歓送迎会。暑気払いも兼ねてます。

 例によっていろいろな情報で盛り上がります。その中の一つ、どうやら沖縄では新型インフルエンザがかなり蔓延しているよう。

 あまり強調すると風評被害で観光客の減少も招きそうですが、自体はかなり深刻らしいのです。

 ある観光地では少しでも発熱などの初期症状が現れた職員は一週間の自宅待機を命じていて、普段は200人体制でこなしているところが50人ほど少ない陣容でやらざるをえなくなっているとか。

 おまけに現場でも接客による対人接触の機会を出来るだけ避けるために、券売は自動券売機に限り、入場も自動改札機だけでの対応に。また売店は閉店で、お客さんが落としてくれるお金が細り大打撃なのだとか。

 湿度の高い夏でさえこのような調子では、空気が乾燥してくる秋以降冬にかけては、とても一地域の問題では収まらないようです。手洗い励行とマスクで自衛するしかないのでしょうか。

    ※    ※    ※    ※

 そしてもう一つは健康自慢と病気自慢。

 乗るだけで体重はもちろん、体脂肪率や筋肉量、基礎代謝量、骨量などを量ってくれる体重計が安くなっていて、これが非常に良いというので盛り上がりました。

 お風呂へ入った後で血圧を測ると血管が拡張して低めに出るので、その記録を医者に持って行くなど、涙ぐましい妙な努力をしているのです。

「こういう健康の話題は部長会議メンバーならではだな。課長会議では話題にならないんだよ、これが。あははは!」

 確かに。

「このテーマは、60になっても70になってもずっと変わらないぞ、きっと」

 あまり話題の中心にはなりたくないテーマです。



 明日は日帰りで室蘭出張です。朝早いなー 
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勝てなくても負けない

2009-08-17 23:49:08 | Weblog
 「人生諦めたらおしまいだ」とはよく聞く言葉ですが、実際には失敗にめげてしまって投げやりになりがちです。

 成功した人はそれほど失敗をしていないんじゃないか、とも思います。
 でも実はみんな失敗を重ねて成功に至っているのです。お馴染みのらばQから拾ってきましたのでご覧ください。


---------- 【ここから引用】 ----------
らばQ それでもあきらめなかった24人の偉人 2007年10月26日
 http://labaq.com/archives/50803655.html?l=o





 成功した人が何をどんな風にして成し遂げたか、というのは人々の興味を引くようで、たびたびメディアでも目にします。ただ、大成してしまうと一般人から遠い存在となり、雲の上の人になってしまうため、偉人伝にピンと来ないことも多いかと思います。

 しかし成功した人でも打ちひしがれるような思いや、不幸を味わう経験をすることも少なくないようです。

 以下にあるエピソードに直接成功へつながる方法は一切ありません。

 むしろ、どうしてこの人たちがこの世にこれほど名を残すほどまでの業績を残せたのか、それは逆境を乗り越えたからこそ、なのかもしれません。

 今、苦しい思いをしている人へのヒントや励みになれば幸いです。



■エイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)
 1832年の春にビジネスのトラブルから無職になり、その後1835年には恋人のAnnを亡くし、かなりの打撃を受ける。1832年に州議会に立候補したが落選し、それから数えて合計8回の選挙に落選する。結婚してからは次男を病気で亡くしている。
        ↓
 第16代アメリカ合衆国大統領。アメリカ国民に最も愛された大統領でもある。

■ウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)
 2ヶ月早い未熟児として生まれる。子供の頃のチャーチルは反抗心旺盛で、よく罰を受けていた。寄宿学校に入れられ両親はあまり訪ねて来ることはなく、父親ともあまり話をしたことがないとチャーチル自身が後に述べている。子供の頃には言語障害があり、何年もの間苦労した。寄宿学校を出てから士官学校に入るのに3度も落ちている。1922年、1929年と選挙で敗北。
        ↓
 イギリスを第二次世界大戦を勝利に導いた戦時内閣の首相である。

■ルイ・パスツール(Louis Pasteur)
 パスツールは大学在学の頃、平凡な学生であり、化学の成績は22人中15番目であった。
        ↓
 狂犬病やコレラのワクチンを発明した生化学者、細菌学者である。


■チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)
 医師の道になじめずあきらめた時、彼の父親に「動物を捕まえることしか脳がない」と言われた。彼自身の自伝にはこう書かれている。「父親や師範からはごく平凡な子供と思われ、どちらかというと一般の知性レベルに達していないと思われていたようだった。」
        ↓
 進化論の方向性を確立し、生物学で重要な功績を残した自然科学者である。


■トーマス・エジソン(Thomas Edison)
 彼は小学校の教師に「学習する知能がなさすぎる」と言われ、仕事は2度「生産性がなさすぎる」と解雇され、電球の発明に1000度の失敗があった。後にインタビューで記者に「1000回失敗したという気持ちはどういうものですか」と尋ねられ、「1000度の失敗したわけではない、1000のステップを経て電球が発明されたのだ」と答えた。
        ↓
 発明王の異名を持つ発明家。


■ローランド・メイシー(R.H.Macy)
 ニューヨークの店が成功するまで彼は7度の失敗をしている。
        ↓
 全米を中心に431店舗を展開する一大デパートチェーン・メイシーズの創始者である。


■アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)
 彼は4歳になるまで話すことができず、7歳まで文字が読めなかった。両親は彼の知能が低いと思い、先生の一人は彼のことをこう表現した。「精神的に遅れており、社会性はなく、いつまでもとりとめのない空想にふけっている」学校を退学になったあとチューリッヒの学校から入学を拒否されている。後になんとか読み書きができるようになった。
        ↓
 相対性理論を築きあげた理論物理学者。20世紀最大の天才と言われる。

■グレアム・ベル(Graham Bell)
 彼の作ったベル電話会社は当初、運営に行き詰まり、10万ドルでその権利をウェスタン・ユニオンに譲ると申し出た。その申し出は「電気のおもちゃを作る会社で何ができるのかね?」と冷たく拒否された。
        ↓
 後のAT&Tとなる。アメリカ合衆国最大手の電話会社である。


■ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)
 フロイトはヨーロッパの科学者の集まりの演壇で、初めて自論を披露したときブーイングを受けた。
        ↓  
 精神分析学者。精神力動論を展開した。


■チャールズ・シュルツ(Charles Schultz)
 子供の頃から恥ずかしがりで一人で時間を過ごすことが多かった。高校のイヤーブックスタッフに描いて提出したマンガは全て却下された。
        ↓
 スヌーピーで知られる代表作「ピーナッツ」の漫画家


■ヘンリー・フォード(Henry Ford)
 自動車会社が成功するまでに7度の失敗、5度の破産をしている。
        ↓
 自動車会社フォード・モーターの創設者


■マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)
 ジョーダンは高校のときにバスケットボールのチームから外された。彼はその後「人生において何度も何度も失敗した。だから成功した」と伝えている。
        ↓
 バスケットボール史上最高のプレーヤーとなる。


■ベーブ・ルース(Babe Ruth)
 子供のころは非行少年で両親もお手上げで、矯正学校に入れられた。ホームラン記録を作るまでは三振記録も持っていた。714本のホームラン記録に対して、1330回の三振をしている。
        ↓
 アメリカのメジャーリーグで、34年間ホームランの最高記録保持者であった。


■ウォルト・ディズニー(Walt Disney)
 ディズニーは新聞社で編集長から解雇を告げられ、その理由は「彼は想像力に欠け、よい発想は全くなかった」と言われた。ディズニーランドを建てる前に何度も破産し、テーマパークもアナハイム市から、どうでもいい連中しか寄せ付けないと、建設を拒否された。
        ↓
 アニメーション・漫画の巨匠


■ジャンヌ・モロー(Jeanne Moreau)
 フランスの伝説の女優と言われるジャンヌは21歳のときのオーディションで、配役のディレクターに彼女の頭はゆがんで、美しくなく、写真写りもよくないと言われ、映画の配役には向いていないと言われた。彼女は「自分のやり方で行くしかないわね」と自分につぶやいたそうである。
        ↓
 100作品もの映画に出演し、1997年にはヨーロッパの映画アカデミーで賞を取る。


■ハリソン・フォード(Harrison Ford)
 高校のときに「最も成功しそうにない少年」というタイトルで選ばれ、いじめられっこで女の子にももてなかった。初めての役柄はベルボーイ役で、当時の副社長に「君は才能がない」と言われた。
        ↓
スターウォーズやインディ・ジョーンズなどで人気俳優となる


■マイケル・ケイン(Michael Caine)
 学校の校長先生に「君は一生肉体労働者だな」と言われた
        ↓
 「アルフィー」などに出演のイギリスを代表する人気俳優となる。


■チャーリー・チャップリン(Charlie Chaplin) 
 父親はアル中で死去、母親は精神病にかかり、孤児院や貧民院を転々とする。ハリウッドは当初チャーリーのパントマイムをナンセンスだと酷評した。
        ↓
 「喜劇王」と異名を持つ、俳優であり、脚本家であり、そして映画監督である。


■ゴッホ(Vincent van Gogh)
 牧師をしていたがみすぼらしいと、伝道師の仮免許を剥奪される。奇行が目立ち精神病院に入れられる。生きている間に描いた絵は800余りほどあったが、生前は一度しか絵が売れたことがなく、その一つも友だちの妹がたった400フランク(約5700円)で買った。
        ↓
 「ひまわり」などで知られるポスト印象派の代表的画家。


■ルイーザ・メイ・オルコット(Louisa May Alcott)
 家族から召使としての仕事を探すように言われていた。
        ↓
 「若草物語」を書いた小説家


■ドクタースース(Dr. Seuss)
 27もの出版会社に拒否されている。
        ↓
 20世紀のマザーグースと評され、アメリカ人に知らない人はいないと言われる絵本作家。


■ザ・ビートルズ(The Beatles)
 デッカ・レコードのオーディションで不合格であった。コロンビア、パイ、HMV,デッカなどのレコード会社に契約を軒並み断られている。
        ↓
 最も成功したグループアーティストと呼ばれるイギリスのロックバンド。


■エルビス・プレスリー(Elvis Presley)
 当時はロックに対する偏見もあったことから、何度も中傷の対象になった。ラジオショーのパフォーマンスは、たった一度でクビにされ、「トラックの運転手に戻れ」と言われた。
        ↓
 最も成功したソロアーティストで「キング・オブ・ロックンロール」の称号を持つ歌手


■ベートーベン(Beethoven)
 バイオリンを自己流に扱い、自己流に作曲した曲を弾いた。そのことで先生に作曲家としての才能はないと言われる。後に偉大な5つの交響曲を聴覚を失ったまま作曲する。
        ↓
 古典派音楽の偉大な作曲家

via: des.emory.edu: But They Did Not Give Up


「成功とは、意欲を失わずに失敗に次ぐ失敗を繰り返すことである。」
"Success is the ability to go from one failure to another with no loss of enthusiasm." 
 ─ ウィンストン・チャーチル

---------- 【引用ここまで】 ----------

 いかがでしょう、なかなか衝撃的ですね。

 アインシュタインの「後に何とか読み書きが出来るようになった」って、教える方もよく諦めずに教えたものだと感心します。

 諦めていなかったらこれらの人たちよりももっと先に成功していた人だっていたかも知れません。

    ※    ※    ※    ※

 私も現場で交渉ごとをする時には、部下に「負けそうになってもクリンチして帰ってこい」とよく言います。

 「ダメです。認めません」と言われたらおしまいの時にあっても、「では次回にもう少し詳しい説明をしますから…」と最終決断をさせずに帰ってくるように、ということです。

 ノックアウトされそうになったら、ポイントでは負けても良いから格好悪くてもクリンチで耐えるのです。勝てなくても負けさえしなければ、明日があるのです。 


 決まり切った出世の仕方などなくなりつつある昨今です。親として鍛えておくべき子供の能力は、学力やスポーツの才能など「勝つための能力」ではなく「諦めない」という「負けない能力」なのかもしれません。

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地震への備え

2009-08-16 23:51:56 | Weblog
 夕方に東京へ戻ってきました。やはり北海道から来ると東京は暑いです。

 長旅を終えて宿舎へ入ってみると、廊下に名刺を整理している紙の箱が散乱し、出る時に切ったはずのパソコンの電源が入っていました。そんなばかな?

 よく見ると、どうやらパソコンはスタンバイ状態にしていたようで、それが東海地方を襲った地震の余波でスイッチが入ってしまったみたいです。

 ということは、何日もパソコンの電源が入りっぱなしでいたということでは…。これはとんだところで地震の影響を受けてしまいました。

     ※    ※    ※    ※

 今回の地震の影響で東名高速道路が崩れて不通になったことで、改めて東海地方での東西交通が実は脆弱なものか、ということが明らかになったのではないでしょうか。

 東西交通は東名高速、新幹線、国道一号線などを利用して人や物が流れていますが、これのどれかが潰れても日本経済には大変な影響を与えます。

 そのためのリスク回避措置として、高速道路では現在の東名よりも山側に第二東名構想道路が建設中されています。

 山や谷の多いところにトンネルや橋梁で飛ばして行くので建設費用も結構かかります。しかし、災害のようにいつ起こるか分からない災害に対応するように備えておくことが必要です。

 こうしたゆとりや余裕のことを「リダンダンシー」と言うのですが、交通量だけなら今の東名でも十分ではないか、という交通量の議論以上に、いざというときの余裕やゆとりの必要性を、社会はどのように考えているでしょうか。

 第二東名の整備にはまだ数年の時間がかかりますが、予想される東海大地震との時間競争がどのようになるのか心配です。

 災害対応には、起きてからの対応と、起きる前にやっておく備えとがあるのです。

 


NEXCO中日本 ホームページより
 http://www.c-nexco.co.jp/corp/construction/relation/dai2toumei.html
 
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ガールスカウトに元気を

2009-08-15 23:49:49 | Weblog


 知人からの紹介でガールスカウト協会の役員をしていらっしゃるAさん(女性)とお会いしました。

 秋にガールスカウトの支部役員による研修会があるのですが、そこで少し元気になるようなお話をして欲しいとのご依頼です。なんとまあ。

 ガールスカウト。Wikipediaでは、「ガールスカウトは1908年にイギリスでロバート・ベーデン=パウエル卿が発足させたボーイスカウトにならい、1910年にベーデン=パウエル卿の妹アグネス・ベーデン=パウエルによって発足したガールガイドを母体として、1913年にアメリカのジュリエット・ローがこれにならって創設した少女訓育団体を指す」となっています。

 日本にもたらされたのは1920年のことで、来年の2010年は日本でのガールスカウト活動90周年の節目を迎えるのだとか。90周年と一言で言いますがなんと息長く支持されてきた活動かを物語ります。

 会に参加出来るのは小学校就学1年前からのテンダーフットと呼ばれる段階から。そこから小学校1~3年のブラウニー、小学校4~6年のジュニア、中学校1~3年のシニア、高校生のレンジャー、そして成人会員ということになります。

 日々の活動を通じて、自己開発、人との交わり、自然と共に、という三つのポイントを大切にしながら、自分自身と他の人々の幸福と平和のために責任ある市民として自ら考え行動出来る女性を目指すとされ、まさに徳のある女性になるための活動を実践しているのです。

    ※    ※    ※    ※

 しかしながらこの活動も今日課題が山積していて、それが悩みの種。課題の一番大きなものは支部や団によっても差はありますが、なんと言っても参加者の減少です。

 日本の少子化や人口減少局面にあって、今はどの組織も参加者を維持するのに必死な状態です。まして子供時代となると塾やスポーツクラブなどとの競合もあって、参加することに意義があるとは知りつつも、二の足を踏んでしまう人たちも多いのでしょう。

 しかし、学業やスポーツという特殊な能力を開拓する活動に比べて、人との交わりや自然とのふれあい、自己開発といった総合的な人間力を育てる活動は本来比べられるものでも無いような気がします。

 なにより、ガールスカウトが大切にする「約束とおきて」の最初には「私は神(仏)に対する努めを行い、地域と国と世界への責任を果たし、人に役立つことを心がけ、ガールスカウトのおきてを守ります」とあるのが素晴らしい。

 人間が社会で生きて行く上で、信仰への敬愛の念を含めた人生観は極めて大切な価値観だと私も考えているからです。

 秋口にはそうした価値観を再確認しながら、活動の活性化に繋がるようなお話をしたいものです。  

 今日は終戦記念日。今日の日本の繁栄の礎を築いた英霊に思いを寄せつつ。

 http://www.girlscout.or.jp/ 
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現代狂言を観る~狂言とコントが結婚したら

2009-08-14 23:23:22 | Weblog
  



 小樽で催された「現代狂言 北海道公演in小樽」を観てきました。

 主演は九世野村万蔵さんとウッチャンナンチャンでお馴染みの南原清隆さん。

 「現代狂言」は今年で三年目になるのだそうで、この二人を中心に、古典芸能である狂言と現代のコントが融合した出し物として古典の魅力を現代に繋げるユニークな出し物となっています。

 そもそもの発端は、故野村万之丞氏が発起人となってナンチャンがこれに参加をして創り始めたということのようですが、ナンチャンの言葉を借りればそのときにいくつかの約束をしたのだとか。それは「初心者が観ても楽しめる」、「現代人が登場する」、「あらゆる表現方法を試してみる」などなどだそう。

 今回は、狂言の出し物から「佐渡狐」を狂言そのままに演じ、さらにその笑いのプロットを「東京パンダ」として現代風にコントとしてアレンジしました。そして現代コントに狂言の技法をおりまぜ、さらに現代音楽を加えたまさに現代狂言として「サードライフ」という出し物を演じてくれました。

  *    *    *    *    *

 「佐渡狐」は、偶然道連れになった越後の百姓と佐渡の百姓がお国自慢を始め、本当は佐渡島にはいない狐を佐渡の百姓が「いる!」と言ってしまったことから始まる喜劇。

 互いの主張を賭にして、その判定をお役人に頼もう、と言うことになったのですが、佐渡の百姓は賭に勝つために役人に賄賂を渡してなんとか勝ちとしてもらいます。

 しかし合点のいかない越後の百姓に「では狐はどんな顔をしている?」などと問いつめられて、返答にしどろもどろし、挙げ句の果てに・・・、というストーリー。

 展開そのものは実に単純ですが、現代にも通じる笑いのプロットが随所に盛り込まれています。セリフが古典調で「そなたは(あなたは)・・・」、「みどもは(私は)・・・」といった単語や、「・・・でおりゃる(でございます)」など、普段は聞き慣れない言葉遣いですが、少し慣れてくればちゃんと聞こえてくるようになるから不思議です。

 「東京パンダ」はこのプロットを現代にもってきたもの。「東京にはなんでもある」と言われた大阪の人が「じゃあ食い倒れ太郎はいるか?」と問い、食い倒れ太郎をよく知らないままに「いる!」と答えたところから始まる笑いです。

 こちらはグルメレポーターの彦麻呂さんと昔のアイドル嶋大輔さんがコミカルに演じてくれました。

  *    *    *    *    *

 休憩をはさんだ後のサードライフは、ネットの中の仮装社会であるセカンドライフにヒントを得て、画面の中でキャラたちが繰り広げる珍妙な世界を描き出します。

 本当の自分が、違う自分を託したキャラたちが新しいメンバーの争奪戦を繰り広げるというもので、この演目の中では、狂言の大家野村万蔵さんにラップで「伝統なんて関係ねえ!伝統なんて関係ねえ!」と叫ばせます。本人も最後の挨拶で「伝統なんて関係ねえ、なんて言わされて・・・」と苦笑い、会場は爆笑です。

 観客にも、雨を降らせる音を一緒にやってもらうといった協力を求めて、舞台と観客席が一体になります。笑いは一体感とともに生まれるということがよく分かりました。

 ナンチャンはテレビと同じで、ときどきセリフを噛むのまで一緒(笑)。全部で二時間半の公演をとっても楽しませてもらいました。

  *    *    *    *    *

 古典芸能が古典の世界で縮こまっていずに、こうしたコラボレーションを通じて改めて現代人にもその良さをしってもらおうというのは非常に意義ある取り組みだと思います。

 この日の会場は小樽市市民会館でしたが、ちょっと見学してみたところその向かいには小樽市公会堂があってそこには旧岡崎家能舞台が移築されています。

 小樽における能の文化という側面も含めて、また一つ知らないことに触れる一日となりました。

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当世歯科医事情

2009-08-13 23:37:50 | Weblog
 道内の地方都市にいる高校時代の友人達と一杯飲んできました。それぞれの立場で仕事をしながら地域や社会に貢献している世代です。やはり違う世界にいる人たちの話を聞くのは面白いものです。

 その町で人気に高い歯科医として開業しているA君の話。
「最近は歯科医も増える一方で、歯の衛生教育が行き届いてきた。だから患者も少なくなってきて本当に経営が苦しい歯科医が出ている。調べてみると、経営がうまくいって伸びているのは全体の15%で、残りの85%はトントンかそれ以下だそうだ」
「そうは言うけど普通のサラリーマン並みの収入はあるだろう?」

「全然! 歯科医の2割はワーキングプアで年収300万円以下なんだよ。年収だよ!」
「本当かそれ?」

「本当だよ。更に言えば全体の5%は赤字で、貯金を取り崩して生活しているともいうんだ。そういうのは技術が古いお年寄りの歯医者さんに多いみたいだけど」
「歯科医も増えて受難の時というわけか~。確かに虫歯って減っているんだろうな」

「俺も歯科医になってすぐの頃は、夏休みと言えば子供たちがわんさか虫歯の治療に来るというのが定番だったけれど、最近は全くそう言うことがないね。学校の歯科検診に行っても、虫歯のある子の方が少ないんだよ」
「へえ、時代は変わったなあ」

「虫歯って明らかに現代病で、昭和40年代までは砂糖の消費量が増えるに連れて虫歯が増えていったんだ。しかし日本ではそのあたりから歯科衛生教育が浸透してきて、砂糖の消費量の伸びに対して虫歯が増えない国になった。だから俺たちが子供の頃はまだ当たり前に虫歯の子供っていたんだ。でも本当に診れば分かるけれど、最近は親の年収や子供の成績が高ければ虫歯はないね」
「そんなに違うものかね」

「これは現場で分かる現実だよ。レベルの高い高校だと本当に虫歯は少ないし、その逆も真。高校になるともう学業で選別されているから全体として傾向が出てしまう。その前の小、中学校でも、見るからに身なりもちゃんとして賢そうな子は虫歯が少ないし、虫歯の多い子というのは服装がだらしなかったり態度がきちんとしていない子なんだよ。これは診れば親も虫歯が多いことがよくあるんだ」

    ※    ※    ※    ※

 結局、歯の健康とは何かという関心が高ければ虫歯にならないような行動も取れるのに、そういうことに無関心であれば虫歯一つ防げないということなのでしょう。

 生活態度の規律は口の中にも現れてしまうのだそうです。それにしても、歯科医の2割がワーキングプアだというのは衝撃です。

 A君のところではネットでの広告宣伝はしていなくて、それは口コミで質の高い患者さんが十分に来てくれているからだそう。

 彼自身は年に何度も最先端治療の研修を受けに行くなどして、地域に最新の治療技術を持ち込むことに熱心です。人気歯科医でいるための陰なる努力も欠かしません。プロにしか見えない現実がここにもありました。 

 
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映画「アマルフィ」を観る

2009-08-12 23:04:06 | Weblog
 映画「アマルフィ 女神の報酬」を観てきました。映画は洋画を観ることの方が多くて、久しぶりの邦画です。

 フジテレビ開局50周年記念で製作された映画だそうで、主演は織田裕二、脇を天海祐希、佐藤浩市などが固め、オールイタリアロケだそうです。

 ローマでの日本人の女の子の誘拐事件にイタリア大使館の外交官として赴任したばかりの織田裕二こと黒田康作が巻き込まれ、次第に大きな事件に広がって行くというはらはらどきどきのサスペンス映画です。

 この映画は原作が真保祐一さん。「連鎖」で江戸川乱歩賞、「ホワイトアウト」で吉川英治文学新人賞をとるなど売れっ子のミステリー作家ではありませんか。
 ホワイトアウトは札幌の郊外も舞台になっていましたね。

 原作がしっかりしているだけに、ストーリー展開も無理がなく観客を引きつける画面展開になっています。

 またオールイタリアロケということで、海外ロケの映画となると不必要なほど現地の観光地や観光施設をPRしているものをよく見かけますが、この映画では世界遺産の数々も背景使いに徹していて嫌らしさを感じません。

 逆に、イタリアの街並みの美しさがさりげなく伝わってきて行きたくなること請け合いです。

  *    *    *    *    *

 制作者側としては、今回の映画でこれまでの「踊る大捜査線」で固まった織田裕二のこれまでとは違ったイメージを打ち出したいという意図もあったということで、熱さを押さえたキャラづくりに成功しているようです。

 映画のヒット度合いによっては続編も考えるということなので、シリーズ化も間近かも知れません。

 イタリアの風景にはサラ・ブライトマン(本人も出演)の歌声も良く合っています。

 久々に邦画で楽しめる映画を観ました。皆さんもいかがでしょう。 

 

 http://www.amalfi50.jp/cast.html
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