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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

お店の常連客とカウンターの関係

2022-11-28 22:42:11 | Weblog

 

 夜にある案件で打ち合わせを行いました。

 するとそのメンバーの一人から、「小松さん、昨日のブログを読みましたよ」という反応が。

「よりどころのエッセンスが実はスナックにある、というのは面白いですね」
「僕も興味深く感じました」

「ところで、スナックに関して僕の知っていることをちょっとお話させてください」


 彼にはスナックを経営していた二人の友人がいたそうで、「二人とも同じことを言っていたのが面白いと思った話があるんです」と言います。

「興味があります、どんなネタですか?」
「それはスナックの店内改装の話なんです。実はスナックも経営を始めるとだんだん常連客が付いてくるようになる。常連客がつくと経営は安定してゆく、そう思うでしょう?ところが実際は常連客が付くと、そこで新規のお客さんが入りづらくなって、やがて客足が減ってくるんだそうです」

「へえ、それは知りませんでした」
「それで彼らがやったことは、2年経ったくらいの頃に店内を改装してカウンターやテーブルの位置をシャッフルして替えちゃうんだそうです。さらには常連さんと仲良くなった女の子も替えたと言っていました。そうするとまた新規のお客さんがやってきて段々客足が伸びる。そしてまた2年経つ頃には客足が頭打ちになって…、の繰り返しだというんです」

「それもまた面白い。常連客の着くような人気の女の子は大事にするんじゃないんですね」
「彼らは、2年かけて儲けを貯め込んではそれを改装に費やすということの繰り返しだった、と異口同音に言っていました。まあその後二人とも結局スナックは止めちゃいましたがね」

 スナックには常連さんよりも新規のお客さんの連続の方が客足が伸びるとは面白い話でした。

 また店内の幹事をシャッフルするために女の子も替えるとは。私の常識とは全く違う世界がありました。


     ◆


 するともう一人の人がさらに話を継ぎました。

「さっきのスナックの常連さんの話ですが、私の知人が居酒屋を始めようとしたときにある先輩から『カウンターは作らないほうがいいよ』とアドバイスをされたんです。その理由は、カウンターを作るとそこに常連さんが居座るようになって、周りのお客さんが入りづらくなるから、というものでした。さきほどの『常連客が増えるとスナックの客足が伸び悩むようになる』という話と一脈通じて面白いと思いました」
「なるほど、カウンターが常連を呼び、常連が増えると客足が伸び悩むというのは似たようなお話ですね」

「はい、そしてそれと全く逆の戦略を取っているお店があるんです」
「へえ、どこですか?」

「スターバックスです。あそこにはカウンターがなくてテーブル席だけです。客とのコミュニケーションは滞在時間を延ばすだけ、という意識があるのだと僕は思います。偶然のコミュニケーションは必要なくて、ただ空間とコーヒーを提供することに専念すると回転が上がって利益も上がるのだと考えているのでしょう。カウンターってバカになりませんね(笑)」


 昨日の話からさらに話題が膨らんでの常連客とカウンターのお話。

 うーん、なかなかに面白い。

 お店をやる日なんて来ないと思うけれど、お酒の入った雑談のネタとしては最高ですね。

 

コメント
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