東京でつとめる次女も札幌へ帰ってきて、久しぶりに家族四人がそろった夏休み。今日は実家の親を連れて毎年恒例の墓参りです。
車で行ける範囲にあるのは岩見沢と虻田町の二カ所で、これを一日で回ります。このどちらも母親の実の親と養父母の墓。
我が家は両親ともに養父母に育てられるという子供時代を過ごしました。 昭和初期生まれの親の時代というのは、物質的には極めて乏しかったときに、親だけではなく親戚や社会がなんとかして子供を育てることに一生懸命だったんですね。
※ ※ ※ ※ ※
親の時代が苦労したおかげで昭和30年代生まれの子供の世代は高度成長の恩恵を被っているわけですが、一日ドライブするだけでも道路や建物などの様々なインフラ作りにがんばってきた国造りの歴史がよく分かります。
岩見沢から国道234号線で苫小牧方面を南下しながら走っていると、単線の鉄道と平行する区間があります。
信号で停車したところにある駅は古山駅。前が「三川」で後ろは「由仁」です。
「こんなところを鉄道が通っているなんて考えたことがなかったなあ」と私。
「ああ、岩苫線ってな、あったんだ」
岩苫線とは通称で、本当はJR室蘭本線と言うみたい。
今でこそJR室蘭本線は長万部から岩見沢までの区間ですが、苫小牧の西にある沼ノ端駅で札幌方面へ向かう千歳線と岩見沢方面へ向かう室蘭本線とに分かれます。
歴史は古く、北海道炭礦鉄道が明治25(1892)年8月1日 室蘭(現:東室蘭)から岩見沢の間を開業し、この区間に室蘭(現:東室蘭)・幌別・登別・白老・苫小牧・追分・由仁駅を新設したのが始まりで、その後明治39年(1906)年に国鉄が買収したんだとか。
現在の千歳線は、『大正15(1926)年8月21日 北海道鉄道の札幌線(さっぽろせん)として沼ノ端 - 苗穂間 (62.6km) 開業、同区間に植苗・美々・千歳・恵庭・島松・北広島・上野幌(初代)・大谷地・月寒(つきさっぷ)・東札幌駅を新設した』(Wikipediaより)とありますから、室蘭本線の方が札幌と苫小牧が結ばれる35年も前から開通していたわけ。
もちろん石炭を運ぶのが目的の線路だったわけで、北海道のインフラ整備は石炭なくしては語ることができないのです。

※ ※ ※ ※ ※
「こんな駅で人が乗り降りするんだろうか」と思うような単線の駅でしたが、調べてみると、かつては『閑散線区となってからも、非常時に函館本線と千歳線のバイパスとして活用できるよう複線のまま残されていたが、1990年4月、下り線の栗山 - 栗丘間にある栗山トンネルの明かり区間の一部が上部の法面と共に崩落したため、そのまま廃止された』(Wikipedia)という歴史があるそう。
主役の座を後輩に譲っても、後輩にいざ何かあったときのバックアップの備えとして準備をしているベテランのようです。
本来の主役としての使命を終えたときのインフラのあり方が、人の生き方にも思えてちょっと考えさせられました。
夏休みはちょっとゆったりと自分の周りを勉強してみるのも良いかもしれません。
車で行ける範囲にあるのは岩見沢と虻田町の二カ所で、これを一日で回ります。このどちらも母親の実の親と養父母の墓。
我が家は両親ともに養父母に育てられるという子供時代を過ごしました。 昭和初期生まれの親の時代というのは、物質的には極めて乏しかったときに、親だけではなく親戚や社会がなんとかして子供を育てることに一生懸命だったんですね。
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親の時代が苦労したおかげで昭和30年代生まれの子供の世代は高度成長の恩恵を被っているわけですが、一日ドライブするだけでも道路や建物などの様々なインフラ作りにがんばってきた国造りの歴史がよく分かります。
岩見沢から国道234号線で苫小牧方面を南下しながら走っていると、単線の鉄道と平行する区間があります。
信号で停車したところにある駅は古山駅。前が「三川」で後ろは「由仁」です。
「こんなところを鉄道が通っているなんて考えたことがなかったなあ」と私。
「ああ、岩苫線ってな、あったんだ」
岩苫線とは通称で、本当はJR室蘭本線と言うみたい。
今でこそJR室蘭本線は長万部から岩見沢までの区間ですが、苫小牧の西にある沼ノ端駅で札幌方面へ向かう千歳線と岩見沢方面へ向かう室蘭本線とに分かれます。
歴史は古く、北海道炭礦鉄道が明治25(1892)年8月1日 室蘭(現:東室蘭)から岩見沢の間を開業し、この区間に室蘭(現:東室蘭)・幌別・登別・白老・苫小牧・追分・由仁駅を新設したのが始まりで、その後明治39年(1906)年に国鉄が買収したんだとか。
現在の千歳線は、『大正15(1926)年8月21日 北海道鉄道の札幌線(さっぽろせん)として沼ノ端 - 苗穂間 (62.6km) 開業、同区間に植苗・美々・千歳・恵庭・島松・北広島・上野幌(初代)・大谷地・月寒(つきさっぷ)・東札幌駅を新設した』(Wikipediaより)とありますから、室蘭本線の方が札幌と苫小牧が結ばれる35年も前から開通していたわけ。
もちろん石炭を運ぶのが目的の線路だったわけで、北海道のインフラ整備は石炭なくしては語ることができないのです。

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「こんな駅で人が乗り降りするんだろうか」と思うような単線の駅でしたが、調べてみると、かつては『閑散線区となってからも、非常時に函館本線と千歳線のバイパスとして活用できるよう複線のまま残されていたが、1990年4月、下り線の栗山 - 栗丘間にある栗山トンネルの明かり区間の一部が上部の法面と共に崩落したため、そのまま廃止された』(Wikipedia)という歴史があるそう。
主役の座を後輩に譲っても、後輩にいざ何かあったときのバックアップの備えとして準備をしているベテランのようです。
本来の主役としての使命を終えたときのインフラのあり方が、人の生き方にも思えてちょっと考えさせられました。
夏休みはちょっとゆったりと自分の周りを勉強してみるのも良いかもしれません。