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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

九州の旅最終日 霧島~龍馬~黒酢屋さん

2010-02-15 23:47:30 | Weblog
 いよいよ九州旅行の最終日。昨夜は霧島高原のペンションに着く前から雨が降り出しました。今日も霧島高原はその名の通り霧雨になってなかなか降り止まず残念な天気です。

 天孫降臨の場所については諸説ありますが、霧島高原の名は日本書紀のある一書にある天孫降臨のシーンが元になっています。

 天照大神の孫に当たるニニギノミコトが地上を見たところ、霧が雲の海のようになっていて大地が見えません。そんな中わずかにその雲の海から島のように見えたところに印をつけて、そこへ降り立ったとのこと。

 その降り立った地が高千穂の峰(標高1573m)であり、霧に浮かぶ島からこの地方を霧島と呼ぶようになったのです。

 そのなかの聖地霧島神宮は、かつては高千穂峰の山頂にあったものが消失して高千穂の河原へ降りてきたのですが、それも鎌倉時代に火山活動により消失し現在のように下へ降りてきたというわけ。

 今日は霧島神宮をお訪ねし、その後は鎌倉時代までお宮があったという高千穂の河原の古宮までやってきました。残念ながら高千穂峰の山頂は望むことが出来ず、手前のお鉢と呼ばれる爆裂火口の縁だけを見ることができました。



【坂本龍馬の新婚旅行】
 この霧島の地は、今大河ドラマでも話題になっている坂本龍馬とその妻お龍さんが日本で初めての新婚旅行をした地としても最近話題になっています。

 龍馬による二人の旅行の様子を克明に書いた手紙が残っていて、それが高千穂の河原にあるビジターセンターに紹介されていました。

 龍馬とお龍さんは旧暦3月29日(新暦5月13日)に高千穂の峰に二人で登ったのですが、「山頂に神様が天から印をつけたと言われる鉾があったが、二人で押したらぐらぐらして抜けた」とか、「山道は崩れやすくて歩きづらく少し泣きたくなった」、「危ないところは手を引いてあげた」などと書かれています。とてもほのぼのした内容です。

 坂本龍馬は寺田屋事件で怪我をして、その保養も兼ねてこの地を旅行したのですが逗留は八十八日にも及んだのだとか。車のない時代の旅ならそうなのでしょうが、私たちは龍馬の時代に比べると随分駆け足の旅をしてしまいました。

 龍馬が暗殺されるのはその1年半後のこと。龍馬の最後の憩いのひとときだったのではないでしょうか。



【薩摩の黒酢】
 鹿児島空港からの飛行機は夜19時過ぎでしたが、午後はできるだけ桜島に近づいてみようと錦江湾をドライブです。

 その途中で「黒酢レストラン」という案内看板が目にとまり、ちょっと遅い昼食を取ることに。

 レストランを開いているのは黒酢本舗桷志田(かくいだ)さんで、職人による昔ながらの伝統的な瓶と麹でできる黒酢作りで有名(らしい)。

 店舗の一階には商品がズラリと展示されて、飲む黒酢では試飲もできるようになっていますが、二階がレストランになっています。

 こちらでは黒酢による酢豚、黒酢カレー、カレイの唐揚げの黒酢あんかけなど、黒酢を使った美味しい料理を提供。注文するとついてくる小鉢料理にもことごとく黒酢が使われていて、黒酢料理が美味しいと言うことをアピールしています。

 私は黒酢酢豚を頼みましたが実に美味しい。スーパーで買った黒酢はどこかくせがあるのですが、こちらの黒酢はまろやかでくせもありません。

 我々もこんなに美味しい料理というお店側の強烈なプレゼンテーションについテンションが上がり、おみやげの黒酢をたくさん買い込みました。

 考えてみれば、試食・試飲はただのサービスですが、レストランで黒酢料理を食べればお客はお金を払って試食をさせてもらっているようなものですし、なんといってもアピール度が違います。

 商売ってこうやってやるものなんだなあ、と感心した次第。良ければ売れるを超えたマーケティング戦術に脱帽です。



    ※    ※    ※    ※

 いよいよこれで九州の旅も終わり。旅の疲れを「道の駅垂水」の足湯で癒し、雲で見えない桜島に再来を誓いました。

 今回のテーマであるスピリチュアルスポットの宝庫、九州はいいですねえ。


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