北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

地域SNSの意味とは

2010-02-02 23:12:33 | Weblog
 


 昨夜からの雪は、朝方都心で1センチ積もったとのことでしたが、私の住む川崎では10センチほど積もっていて、真っ白な雪景色。北海道の初雪の日のようです。

 朝の出勤の時も子どもたちは大喜びで雪遊びに興じていました。

 中央高速道路の山梨県内など一部高速道路が通行止めにはなっていたものの、幸い通勤電車にも遅れはなく多くの交通機関ではそれほどの混乱はなくすみました。東京の雪景色ももうそうは見られないことでしょう。

 昼に掛川市役所のNPOが私を訪ねてきたので、近くの高層ビルの最上階での昼食にしました。こちらからも東京の雪景色が見えて印象的な一日となりました。




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 掛川の皆さんが私を訪ねてきたのは、現在掛川市から委託を受けてNPOが運営している地域SNS「e-じゃん掛川」の今後のありかたについてどう考えるか、という高尚な問い合わせのため。

 日本に数多くある、行政が運営する地域SNSのなかでも掛川のe-じゃんは登録会員数2000人、割とアクセスしてくれるアクティブ会員が500人ということで、まあそこそこの数をたたき出しています。

 しかし地域SNSの価値をどのように判断するか、ということになると極めて曖昧なのも事実。予算が切れて事業仕分けなどされると、「なんで必要なの?」と訊かれて答えに窮するかも知れません。

 そんなことにならないようにするためにも、市民同士がより連携を深める道具としての地域SNSの実績を高めることはもちろん、その意味と言うことも整理しておく必要がありそうです。

 私が感じるのは、道具がどのように素晴らしいものでも、それを上手に使えなければ良い成果には繋がらないという至極当たり前のこと。イチローモデルのバットを使ったところでヒットは量産出来ませんから。

 その道具を使ってどういうまちの幸せを実現したいのか、と思うところが始まりです。

 私自身は、市民の皆さんが身近な情報にたどりつきやすいような環境を作るということは、行政の情報公開を果たす上でも積極的な手段の一つだということ。

 また、市民の皆さんにそういう教育の場を提供するとともに実践的に取り組む練習の場を用意することも市民力を高めるうえで有効な政策であること。

 さらにそうしたツールを使うことでよりフラットな市民同士の関係が作られることで、情報伝達がよりスムースになり行政運営も効率的になるだろう、というような点で十分に価値あることだと思っています。

 全国的に行政単位の地域SNSを語る時にわがまちがその世界の代表事例として紹介されるということはやはり名誉なことです。各行政分野できらりと光る善政を行っていると言うこと自体、わがまちの価値を高める上で十分以上の貢献に値するとも思っているのです。

 掛川にはこうしたところまでSNS活動を持ち上げるべく裏方で支えた優秀な人材もいたということ。ただ始めればどこでもこうなるなんてわけはないのです。

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 もっとも、だからといって改善を怠っても行けません。

 具体的には、何かビジネスなどリアルな現実に繋がるような工夫が出来るのか、またもっと経費を安くすることはできないのか、もっと多くの人に喜ばれる工夫はないのか、といった改善を追求するということは欠かせないでしょう。

 こうした地域SNSを行政自身が運営していると言うところもありますが、行政では公平性を大事にするあまり特定のビジネスに関わることが難しくなります。また公平さが中身にも及ぶと自由闊達な活動が果たせないことにもつながります。

 NPOに任せるということは、そんな制限に捕らわれない自由さがあると言えるでしょう。中身の取捨選択だって行政よりは遙かに自由にやれるでしょう。そうした強みを活かしてちょっとしたお金儲けにつなげるしたたかさを鍛えたいものです。

 

 SNSでお金儲けがうまくいった事例があるかって?それはあるかも知れないけれど個別の答えの多くはその地域の事情に根ざした成功でもあるはず。

 わがまちの成功はわがまちの特質からしか生まれようがありません。答えはどこにもありません。自分たちが一番先頭を走っているのだから、自分たちのやっていることがそのまま成功事例に繋がっているだけのこと。

 失敗したらしたで良いデータが取れたと思えばよいことです。

 先頭集団を走る孤独を味わいながら、新しい発想をどんどん取り入れた挑戦を続けて欲しいと思います。

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 そんな掛川の地域SNSですが、3月13日にフォーラムを開催し、私もどうやら呼ばれているようです。掛川の皆さんとまたお会い出来るでしょうか。楽しみが一つ増えました。
 
コメント (2)
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