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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

「備えよ常に」が合い言葉

2009-10-24 23:39:43 | Weblog



 ガールスカウト北海道支部の皆さんの研修会に参加してきました。

 ガールスカウトとは、世界145カ国で約1千万人の会員が活動している、少女と女性のための世界最大の社会教育団体。

 ボーイスカウトとも似ていますが、ベーデン・ポウエル(団員は『B-P』と呼んでいます)という方が1908年にボーイスカウトを立ち上げて、1909年に大きな大会を開いたときに女の子たちも参加して「ガールスカウトとして活動したい」と申し出たことから、B-Pの妹(後にB-Pの妻オレブさん)が継承してガールスカウト活動が始まったのだそう。

 日本には大正9(1920)年に活動が始まり、第二次大戦中の中断を経て昭和22年から活動を再開、現在は約4万5千人がその活動に参加しています。

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 しかしながらこの4万5千人という人数は、本場イギリスでは12万人が参加していることや他の先進国での参加人数に比べると非常に少ないものとなっていて、最近ではその活動もやや沈滞気味。

 そこでどうしたら活動が活発になるだろうか、と相談を受けて、会の研修の場で意見交換をする機会をいただいたのでした。

 参加者の皆さんに「活動をする上での敵は誰ですか?」と訊いてみると、社会の風潮や、保護者たちの時間のなさ、保護者の考え方、塾などという答えが返ってきました。

 社会の風潮や保護者に時間がない、というのはマイナス要因でなかなか自分たちで変えられるものではありませんが、そんななかでもビジネスは行われているわけで、あきらめる要因ではありません。

 そんなときにこそスローライフ運動で、なんでもかんでも「早く・安く・便利・効率」が良いのではなく、「ゆっくり、ゆったり、豊かな心で」という考え方を利用したいもの。

 特にスローエデュケーションを考えると、途中をはしょったり、結果を急ぐよりも、植物が生長するのを待たなくてはならないように、適切な措置をすることで結果を待つという忍耐も必要になるのです。

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 お話を聞いてみても、「中学生のときに塾やクラブ活動が楽しいのは仕方がなくて、そんな時期は年に1度でも2度でも切れない関係でいてくれればよいのです。大人になって時間が出来たときにまた参加してくれるようになってくれる子もいますし」

「塾でもクラブ活動でも、そこに自分の居場所が見つかる子はいいんです。でも皆が皆そういう場所を見つけられるわけではないし、私もガールスカウトに居場所があって救われたんです」


「ガールスカウト活動を通じた人間形成の塾度が見えると良いのですがね」と私。
「そうですね、級や段が上がって行くとか、点数があがるとか言えばやる気に繋がるのかも知れませんが、そういうことも全部自分の中の満足の問題ですからね」

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 女性の団体だけあって、ITやホームページなどの情報提供に弱い傾向があるかも知れません。でもこれからの若い女性はそのあたりも詳しい人が増えてくるのでそれに期待したいものです。

「ところで、改めて『ガールスカウトの売りはなんですか』と問われたらどう答えられますか?」
「そうですね、一つは日常の当たり前のレベルが高いことでしょうか。団体行動でも自分の身の回りのことは当たり前にしていますから」

「まだありますか?」
「はい『備えよ常に』の精神だと思います」


 「備えよ常に」ですか。このことをいつも考えて過ごすというのはいざというときにものすごい力になりそうですね。

 ガールスカウトの会員が増えることを願う、というよりも、ガールスカウト活動で笑顔が手に入る人が増えることをお祈りします。
コメント (4)
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