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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

セレンディピティ

2009-10-23 23:42:15 | Weblog
 「セレンディップの三人の王子」という童話があります。

 セレンディップとは地名で今のセイロン島のこと。ここに三人の王子がいて、王の命令で宝を探しに世界中を巡るのですが、宝には行き当たらずに国に帰ってきます。しかしその途中で経験したり身につけた能力で国の難題を解決するというお話。
 
 ここから、期待したこととは違う成果が得られることを「セレンディピティ」と言うようになりました。

 世界を大きく変えたセレンディピティは数知れません。有名なところでは菌を培養しようとして青カビが混じってしまい、培養に失敗したところから青カビの滅菌能力に気がついてペニシリンができた、なんていうものもその一つ。

 このペニシリンのお陰でその後どれだけの病人が命を救われたことでしょう。

 ことほどさように、何かを求めよう求めようとして巧くいかず、でもその過程でいろいろな体験や望まない結果に導かれて人生が変わるなんて事もおおいはず。皆さんだって、自分の人生を振り返れば一度や二度そうした経験が思い出されることでしょう。

 デートに遅れたために出会った人と結婚なんてラブロマンスはありませんか?最近ではそのまんま「セレンディピティ」という映画もありますしね。

    ※    ※    ※    ※

 先日掛川で景観シンポジウムを行った後に打ち上げを行った時にもそんな話が出ました。

 シンポジウムは市からの委託で私もお世話になったNPOが企画運営してくれたのです。その中の中心的なSさんが「こままささんと会う前には、まさか自分がNPO活動のど真ん中にいるなんて思いもしませんでしたよ」と言うのです。

「それをセレンディピティと言うのかも知れませんね。ほら、青カビからペニシリンが出来たみたいに…」
「そうか! 僕たちは青カビかぁ!(一同大爆笑!)」

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 なにか人の話を聞いたり本を読んだりした時も、全部を覚えたりメモを取る必要なんて無くて、その中のワンフレーズに心打たれたり、目からウロコが落ちることで人生が変わったりすることがあります。

 人生には目標を定めてそれに向かってなすべき事をコツコツと積み上げてゴールにたどり着く「山登り型」と、出会った人や経験に影響されながら行く道が変わって行く「いかだ下り型」の二種類があるとか。私は後者かな。

 何かに気づけ、と言うけれど、「気づく」のにだって能力がいるのです。

 能力のある人はすぐに気がつくけれど、気づく能力がない人はなかなか気づけないものです。青い鳥はすぐ身近にいたのに、です。

 人間がなにか変わるには外からの刺激が必要です。

 明日は札幌で、ガールスカウトの世話人の皆さんとちょっとした話し合いをする機会があります。こういう機会がなければガールスカウトって何なのか、全く知らずに終わったことでしょう。

 お互いに知らない同士が会って話をしてみると、互いにセレンディピティが生まれるかも知れません。

 おっと、そろそろ飛行機が着陸します。それではまた明日。 

 
コメント (3)
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