クールビズで通勤をするようになりましたが、なかなか気温は上がりません。上着無しではとっても寒くて外にいられません。
早く暖かくなって欲しいものですが。
【北海道の観光について】
東大名誉教授で国土計画の第一人者であるM先生が来道されたというので、若手で意見交換会をお願いしたところ快諾していただき、高名なM先生と直接のお話をする機会を得られたのでした。
今日の話題は「北海道の観光をどう振興するか」ということでした。
先生はかつて若かりし頃、日本中をブロックに分けてブロックごとの観光振興計画を作り、差別化とルート化を検討したことがあったのだそうです。
そのときの九州観光と言えば、宮崎、鹿児島が来訪のトップで福岡が最低だったのですが、今やトップは福岡で宮崎が最低となるなど観光の主流が都市観光に変わってしまったのだといいます。まさに、交通と魅力づくりの差なのでしょう。
先生に北海道における魅力づくりをどうしたら良いと思われるかを尋ねてみました。すると
「いかに道内の地域差を差別化するか、ということではないでしょうか」という答えが返ってきました。
「一番差別化を上手に行っているのは京都でしょうね。京都では『清水と嵯峨野は違う』と言っていて、京都の中にそれぞれ異なる京都があるのです。あの狭いところでそんなことを平気でやっているということが差別化なのではないでしょうか」
「なるほど、それはすごいですね」
「北海道を考えてご覧なさい。阿寒湖と摩周湖と洞爺湖はどう差別化されていますか?それを具体化することが大事なのです。もっともっと、他の地域にはない私だけのところの何かを差別化して切り出して行くことが大事でしょうね」
「他にはいかがですか」
「もう一つは物語性をどう作るか、伝えて行くか、ということでしょうか。北海道を舞台にした映画などもたくさんあると思いますが、それらは常に流して伝えていないと忘れられてしまうものです。外国では『健全な競争』と『頑張ったところの情報提供をする』ということをセットで行って振興を支えているところもあります」
先生によると、いよいよ大量定年に入った団塊の世代は旅行先として、案外外国よりも国内に目が向いているのだとか。そのためあと10年は国内旅行は下支えがされるだろうとおっしゃいます。
「その先は山登りもしなければスキーもしない世代が登場します。温泉はなんとかもつと思いますが、その先が課題ですね」とも。
北海道はもっと地域間の競争があって良いし、それぞれの地域がますます自分らしさを先鋭化して他にはない自分を強調して売り出すような至誠が求められるのです。
「北海道はもっとさらに安全な食材を作って下さい。自分たちの回りにはもう歳を取って、安くて危ないものは食べたくないという年寄りが実に多いのです。しかしその人達のなかには、『北海道は本当に無農薬で安心できるものは自分たちだけで食べて、東京には農薬を使ったものを出している』と思っている人もいますよ」
うーん、都会の人達の北海道に対する信頼も鍵なのかも知れませんね。信頼は構築するのに長い時間がかかります。じっくり腰を据えて取りかかりましょう。
早く暖かくなって欲しいものですが。
【北海道の観光について】
東大名誉教授で国土計画の第一人者であるM先生が来道されたというので、若手で意見交換会をお願いしたところ快諾していただき、高名なM先生と直接のお話をする機会を得られたのでした。
今日の話題は「北海道の観光をどう振興するか」ということでした。
先生はかつて若かりし頃、日本中をブロックに分けてブロックごとの観光振興計画を作り、差別化とルート化を検討したことがあったのだそうです。
そのときの九州観光と言えば、宮崎、鹿児島が来訪のトップで福岡が最低だったのですが、今やトップは福岡で宮崎が最低となるなど観光の主流が都市観光に変わってしまったのだといいます。まさに、交通と魅力づくりの差なのでしょう。
先生に北海道における魅力づくりをどうしたら良いと思われるかを尋ねてみました。すると
「いかに道内の地域差を差別化するか、ということではないでしょうか」という答えが返ってきました。
「一番差別化を上手に行っているのは京都でしょうね。京都では『清水と嵯峨野は違う』と言っていて、京都の中にそれぞれ異なる京都があるのです。あの狭いところでそんなことを平気でやっているということが差別化なのではないでしょうか」
「なるほど、それはすごいですね」
「北海道を考えてご覧なさい。阿寒湖と摩周湖と洞爺湖はどう差別化されていますか?それを具体化することが大事なのです。もっともっと、他の地域にはない私だけのところの何かを差別化して切り出して行くことが大事でしょうね」
「他にはいかがですか」
「もう一つは物語性をどう作るか、伝えて行くか、ということでしょうか。北海道を舞台にした映画などもたくさんあると思いますが、それらは常に流して伝えていないと忘れられてしまうものです。外国では『健全な競争』と『頑張ったところの情報提供をする』ということをセットで行って振興を支えているところもあります」
先生によると、いよいよ大量定年に入った団塊の世代は旅行先として、案外外国よりも国内に目が向いているのだとか。そのためあと10年は国内旅行は下支えがされるだろうとおっしゃいます。
「その先は山登りもしなければスキーもしない世代が登場します。温泉はなんとかもつと思いますが、その先が課題ですね」とも。
北海道はもっと地域間の競争があって良いし、それぞれの地域がますます自分らしさを先鋭化して他にはない自分を強調して売り出すような至誠が求められるのです。
「北海道はもっとさらに安全な食材を作って下さい。自分たちの回りにはもう歳を取って、安くて危ないものは食べたくないという年寄りが実に多いのです。しかしその人達のなかには、『北海道は本当に無農薬で安心できるものは自分たちだけで食べて、東京には農薬を使ったものを出している』と思っている人もいますよ」
うーん、都会の人達の北海道に対する信頼も鍵なのかも知れませんね。信頼は構築するのに長い時間がかかります。じっくり腰を据えて取りかかりましょう。
