北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

氷、がんばれー!

2006-06-07 23:30:27 | Weblog
 ライラックの花が満開の今日この頃。まちを歩いているとその花の香りが漂って、北海道の初夏を感じさせます。
 いよいよ明日からはよさこいソーラン祭りです。暑い熱気が市内を駆け巡りますよ。
 
【氷、がんばれ!】
 東京の某テレビ局から雪氷輸送プロジェクトについて取材をしたいという申し入れがありました。

 雪氷輸送は、北海道の氷を夏まで保存してこれを空で泣く泣く東京へ帰るトラックに乗せて運び、東京を冷やしてやろうという、環境と物流を組み合わせたプロジェクトなのです。

 担当のディレクターを新千歳空港で拾って一緒に苫東の現場へと向かい車中でいろいろとお話を聴きました。

 東京からの取材ということで、そろそろ暑くなる時期を迎えて環境面に関する関心事なのかな、と思ったところ、どうも切り口が少し違うようです。

「今回は氷そのものに注目したいのです。北海道の氷が東京を冷やすというのは言葉では分かりますが、実際にこうして北海道で氷を残すという実験がされていて、この氷が現実に東京に運ばれて来るという過程が面白いと思いました」

「そんなのが面白いのですか」
「面白いですよ!出来れば氷を作るときから私たちの番組のマークか何かを氷の中に入れて一緒に氷にして欲しかったくらいですよ。それを切り出して東京へ運ぶときにカメラが『あ、今私たちの氷君が出てきました!いよいよこれから東京へと運ばれます』というかたちでスタートするんです」

「氷も冷凍車ではなく、普通のトラックで運びますからね」
「そうなんです。最初はしゃんとしていた氷が、運ばれている途中で少しずつ溶けてきたりしてへたってくるあたりもずっとカメラが追いかけていくんです。『氷!がんばれー』という思いになるのじゃないですか。そしてそれが最後には東京の実験場のビルに運ばれてそのビルを冷やすというわけです。視聴者が氷にどれだけ感情移入出来るのかという点で、面白い映像になると思いますよ」

「うーん、なるほど」

 今回の雪氷輸送の実証実験をこうした形で捉えられるとは思っていなかったので非常に面白い視点だと思いました。

 さて現場の氷はと言うと、断熱材でしっかりと覆われているところはまだちゃんと残っているのですが、シートで覆う事を中心としたものの中には風でシートがめくれてそこから風が入る事で融けてしまうものもありました。

 やはり強い風も氷の保存のためには大敵のようです。

 さて今月末にはそろそろ氷を切り出して運ぶ実験も始まります。まさに氷がんばれー、ですね。
コメント (3)
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