恋愛禁止、スルースキル、炎上、特典商法、握手会、卒業…発生し、あっという間に市民権を得たアイドルを取り巻く言葉たち。それらを突き詰めるうちに見えてくるものとは…「現代のアイドル」を見つめ続けてきた著者が満を持して放つ長編小説。
これ以上の情報がカバーや帯に特にない作品なのですが、どこに掲載なり連載されたものなのだろう…それとも書き下ろし? 誰に向けて何を意図して書かれたものなのでしょう? 著者はいわゆるアイドルおたくとかなのでしょうか? そしてそれは有名なことなの? 私はこの著者の本は数冊しか読んだことがなく、この本もまあなんとなく手にしてみたのですが…
だから何を期待していたのかとか、それで期待はずれだったとかを語るということではなくて、ただ、なんか不思議な作品だったなーという印象なのです。それが作為的なものだったのかたまたまなのかを知りたい、というか。
一人称ではないけれど、基本的にはアイドルグループの一員である主人公視点で進む物語であり、そのせいもあるかもしれないけれど文章がとても平板で稚拙と言ってもいいくらいなのですね。私は小説の魅力は文体に大きくよると思っているところがあるので、こういう味気ない文章を綴られると内容以前にまず鼻白むのですが、でもそれも表現としてわざとであるとか、掲載誌の読者対象が限定的なものだったとかの理由があれば、まだ納得しやすいかな、と思われたので。
要するに、もっと文学的にやろうと思えばやれる素材だったと思うし、私はその方が好みだったから、それでそこはかとない違和感というか不満を感じているということなんだと思うのです。それはあくまでこちらの問題で、作品のせいではないのだけれど、ただその違和感を軽減するようなプロデュースなり説明があればまた違ったのに、と思った、ということです。
で、おもしろかったかおもしろくなかったかと言われればおもしろかったのだけれど、もっとおもしろくできた気もするし、あくまで当たり前で普通なことを書いているだけのようにも思えるし、韓ドラっぽく「そして10年後」とかに飛んでいるラストシーンについてはちょっと引いた、かな…だって10年後ってもっと全然世の中が変わっているかもしれないじゃないですか? これで何かを表したことになっているとは思えませんでした。それともこれって全部まるっとファンタジーってことなのかな?
確かに男性のアイドルファンにとって女性アイドルって最もわからないもので不可侵なもので書けないものかもしれませんものね。まあでもこうして書いているわけで、こうとしか書けなかったのだろうけれど、ちょっと浅い気がしました。少女たちの「歌ったり踊ったりすることがただ好き、アイドルになりたい」という欲望をファンが消費していることについて、もっと作家ならではの考察があってもよかったんじゃないの?という…多分現実の少女たちは、あるいはアイドルたちは、もっとずっと先を生きていると思うんですよね、同じ女性として思うに。
それは、男性であっても作家なんだから見えていていいだろうし、それを書いてくれたらもっとおもしろかったろうに…と思った、というのが感想、かな。あくまで個人的な、ですが。
その程度には私は作家というものに、そしてこの作家に、期待を、ドリームと言ってもいいけれど、そんなようなものを抱いているのでした。だから私は本を読むのです。懲りずに。
これ以上の情報がカバーや帯に特にない作品なのですが、どこに掲載なり連載されたものなのだろう…それとも書き下ろし? 誰に向けて何を意図して書かれたものなのでしょう? 著者はいわゆるアイドルおたくとかなのでしょうか? そしてそれは有名なことなの? 私はこの著者の本は数冊しか読んだことがなく、この本もまあなんとなく手にしてみたのですが…
だから何を期待していたのかとか、それで期待はずれだったとかを語るということではなくて、ただ、なんか不思議な作品だったなーという印象なのです。それが作為的なものだったのかたまたまなのかを知りたい、というか。
一人称ではないけれど、基本的にはアイドルグループの一員である主人公視点で進む物語であり、そのせいもあるかもしれないけれど文章がとても平板で稚拙と言ってもいいくらいなのですね。私は小説の魅力は文体に大きくよると思っているところがあるので、こういう味気ない文章を綴られると内容以前にまず鼻白むのですが、でもそれも表現としてわざとであるとか、掲載誌の読者対象が限定的なものだったとかの理由があれば、まだ納得しやすいかな、と思われたので。
要するに、もっと文学的にやろうと思えばやれる素材だったと思うし、私はその方が好みだったから、それでそこはかとない違和感というか不満を感じているということなんだと思うのです。それはあくまでこちらの問題で、作品のせいではないのだけれど、ただその違和感を軽減するようなプロデュースなり説明があればまた違ったのに、と思った、ということです。
で、おもしろかったかおもしろくなかったかと言われればおもしろかったのだけれど、もっとおもしろくできた気もするし、あくまで当たり前で普通なことを書いているだけのようにも思えるし、韓ドラっぽく「そして10年後」とかに飛んでいるラストシーンについてはちょっと引いた、かな…だって10年後ってもっと全然世の中が変わっているかもしれないじゃないですか? これで何かを表したことになっているとは思えませんでした。それともこれって全部まるっとファンタジーってことなのかな?
確かに男性のアイドルファンにとって女性アイドルって最もわからないもので不可侵なもので書けないものかもしれませんものね。まあでもこうして書いているわけで、こうとしか書けなかったのだろうけれど、ちょっと浅い気がしました。少女たちの「歌ったり踊ったりすることがただ好き、アイドルになりたい」という欲望をファンが消費していることについて、もっと作家ならではの考察があってもよかったんじゃないの?という…多分現実の少女たちは、あるいはアイドルたちは、もっとずっと先を生きていると思うんですよね、同じ女性として思うに。
それは、男性であっても作家なんだから見えていていいだろうし、それを書いてくれたらもっとおもしろかったろうに…と思った、というのが感想、かな。あくまで個人的な、ですが。
その程度には私は作家というものに、そしてこの作家に、期待を、ドリームと言ってもいいけれど、そんなようなものを抱いているのでした。だから私は本を読むのです。懲りずに。
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