松山には出張で行ったことがあるのですが、もちろん道後温泉に寄ることなどできなかったので、行ってみたいなとずっと思っていて、そうだ行こう、とひょいっと思い立ちました。会社の福利構成システムで1泊2食付きの英国コテージふうだかのオーベルジュを予約し、飛行機の便を往復で取って、あとは旅行数日前になってバタバタとネットで調べてだいたいのプランを組んでふらりと出かけました。完全フリーの個人手配旅です。
昼前には街中に着くように向かおうかな、と思ったら、まあまあ朝早い便になってしまいました。そしてマイナー路線だから端だろうと思っていた搭乗口ですが、さらに変更があって、保安検査場Aからさらに奥の奥の奥、最果てでした…歩いた歩いた。新しくできたところなんですかね? 綺麗で明るく無駄に広くて、外国の空港のようでした。売店などはほんのちょっとしかなくて、朝ごはんにと買った天むす弁当が微妙で残念でした…
モニターがある機体で、『モアナ2』を観たのですが、あまりおもしろくなくて、朝早かったのもあってうとうと寝入ってしまいました…そしてすぐ着いちゃって、全然終わりまで観られませんでした(さらに言うと、帰りはモニターがない機体でした…)。ごめん松也さん…
松山空港は到着ロビーにある売店が早くも蜜柑押しで、伝説の蛇口から出る蜜柑ジュースもあって、さすが蜜柑県…!と腹筋が震えました(笑)。外に出ると、天気予報どおりにどんよりした曇り。これは日傘が要らない感じかな…とりあえず、飛行機の到着時間に合わせてくれている街中行きのリムジンバスに乗って、まずは松山駅を目指しました。みんなが車で移動する地方あるあるで、歩道には全然人がいないのですが、ジョギングしている人は多数見かけました。ブームなの…?
街中までは路線バスもあって、もちろんもっとお安く乗れるのでしょうが、いちいちバス停に止まるのでその分時間は倍くらいかかるのでしょう。でも急いでいないときはそれでもいいのかもしれません。リムジンバスは15分ほどで街中に着きました。空港と街が近いのはいいですね! 席にあった「いよてつマップ」が市バスも市電も路線図を載せていて、もらえたのでたいそう重宝しました。時刻表とかはネットの方が調べやすいし、今はリアルタイムの運行情報なんかも見られますが、路線図は広げて一目で見られる紙が一番ですよね…!
さて、降りた松山駅は、なんか廃屋のよう…?と思ったら、駅舎が工事中で、奥にもう新しいピカピカの駅ができていたのですね。古い方の駅舎から移動するときに工事中の線路なんかが眺められて、それはそれでミーハー鉄としては楽しい経験でした。
駅ビルでトイレを借りてお土産物屋さんなどぷらぷら覗いて、早速蜜柑ジュースなど買って、再度旧駅舎の方に戻ってその先の市電乗り場へ。市電、アガりますよね…(^o^)何本か見送って眺めているうちに、週末と祝日しか運行していない「坊ちゃん列車」がやってきて、ヤッター!と乗り込みました。
実は私は日本近代文学に疎くて、三島と谷崎をちょっと読んだことがある程度で、『坊ちゃん』を読んだことがありません。愛媛が舞台のお話なんですか? それであれこれ坊ちゃん押しなのかな? この列車も『坊っちゃん』内に記載があるそうで、車掌さんが解説してくれました。元は蒸気で、今はディーゼルで、市電と同じ線路を使って週末と祝日だけ運行している観光列車で、クラシカルな制服の運転士さんと車掌さんが検札してくれて、車掌さんは道々観光案内もしてくれました。車窓から見上げる松山城、おつでした。沿道から何度も手を振られ写真を撮られて、イヤ撮られているのは列車なんだけど、スター気分で楽しかったです。思わず手を振り返したりして…ガタゴトのんびり揺られて、道後温泉まで運んでもらいました。
道後温泉駅前はちょっとした広場になっていて、これまた盛大な撮影タイムになりました(笑)。あとで自分も撮りましたが、スタバも入っている駅舎がクラシカルな建物で、映えるんですね。観光地にキタ!って気になりました。
向かいのバス停にコインロッカーがあったので、ホテルにチェックインする前にあたりを散策するためにキャリーを預けてしまおう、と覗いたところ、現金のみ500円でした。百円玉を5枚も持ってないよ、どこかで両替しなくては…と並びのコンビニを覗こうとしたらその向かいにもコインロッカーがあって、こちらは300円でした。百円玉3枚ならあったので、ラッキー!とこちらを使用。道後温泉敢行を検討しているみなさん、豆知識ですよ…!
ちょうどカラクリ時計の上演タイムで、みんなが見上げていたので、私も見てみました。最初に出てきたのはいわゆるマドンナだったのかしらん、私は「おお、はいからさん…!」とか思ってしまいました(笑)。お人形たちがゆるゆる動くのをぼんやり眺めて、脳がいい感じに緩んできました。
で、道後ハイカラ通りと呼ばれるアーケード街をぷらぷらお散歩。事前にネットで調べて観光地図みたいなものをプリントしていたのですが、それで想像するよりずっと細くコンパクトな通りで、逆に見やすいっちゃ見やすいんだけれど、これは思ったより街が小さいぞ、すぐ見て回れちゃって時間を持て余すかもしれないぞ…とは思ったのでした。
通りはカギ型になっていて、角に「椿の湯」「飛鳥乃温泉」があり、なかなか素敵な建物だったので写真をパチリ。蜜柑の入浴剤やら地ビールやらをお土産に買って、通りを出たところが「道後温泉本館」でした。外国人観光客が日帰り入浴に行列していましたが、私はゆかしげな建物を眺めて写真を撮って満足しました。
お昼時で小腹が空いているような、さりとて鯛飯ランチとかは重そうな…など思っていたら、地ビール押しの昼飲みできそうな居酒屋を発見してふらりと入ってみたところ、落ち着くカウンターに座らせていただけました。ちょい飲みセットが坊っちゃんビールにおつまみのウィンナー、もう一品選べるというのでじゃこ天にして、カンパーイ! ビールは軽やかでした。なんと「仁喜多津」という大吟醸があったので、それも一合頼んで鶏皮も追加。そういえばハイカラ通りの横道に「にきたつの路」というのがあったし、このお店の店頭でもらった道後村マップにも額田王のイラストがあったんですけど(あと聖徳太子とか)、このあたりがそのあたりなんでしたっけ…? 不勉強ですみません。
楽しく美味しくいただいてお店を出て、道後温泉本館向かいの高台にある「空の散歩道」へ。足湯があると聞いていたので、ちゃんと手ぬぐいも持参して来ました。混んでいなかったのですぐに靴と靴下を脱いでベンチに座り、温泉街を眺めながら足を湯につけてぼんやり…気持ちよかったんですが、いい感じに昼酒が回った気もしました(笑)。
酔い冷ましにハイカラ通りとは違う道でぷらぷら駅前に戻り、駅の南側に広がる道後公園をお散歩してみました。城跡なのかな? 展望台があるようなので向かってみたところ、小高い丘になっているようでまあまあ昇りのまあまあいい運動になり、さらにお酒が回った気がしました…
展望台の眺めは素晴らしかったです。なんてったって周りに高い建物も山もなく、そうたいした高さではないのに360度眼下にすべてが広がっているのでした。ベンチがあったので水筒で水分補給などして、のんびり一休み…遊歩道に街灯があったか覚えていませんが、夜景もなかなか綺麗そうではありました。
再びぷらぷら駅前に戻って、カラクリ時計の傍らにも足湯があるのを見つけたので再度足を浸けてのんびりし、キャリーバッグをピックアップしてぷらぷらお宿に向かいました。
エレベーターからすぐのお部屋だったのは残念でしたが、ツインルームのシングルユースで、タオルやアメニティなどは一組のみ用意されていました。洗面所にハンドタオルがあるのは加点、大浴場にタオルがあって部屋のものを持って行かなくていいのも加点。なんちゃって英国ふうの壁紙その他什器は、やや安普請に見えました。大浴場へは浴衣で行ってOKとのことでしたが、スリッパは室内のみで備え付けの雪駄で行けとのことで、私は足の親指と人差し指の間が痛くなっちゃうのでビーサンも嫌いなタイプなのでこれはしょんぼりでした。靴下で無理やり雪駄を履いて、早速夕風呂へ。
脱衣所は広く清潔で、客室数に対して脱衣籠が十分にあって、混む様子がないのが好感持てました。先客がいましたが入れ違いに出ていったので、貸し切り状態を満喫。洗い場の数も多く、シャワーは時限式でないので髪が長くて洗髪に時間がかかる私にはこれも加点。でも今はただお湯に浸かるだけにして、早速露天風呂へ…でも露天というよりは天井の一部に採光窓程度の穴がある、という程度の作りでした。まあ立地からして仕方ないのかもしれません。お湯は熱めで柔らかで、いい感じでした。
部屋に戻ってのんびりうたた寝などして、チェックイン時に時間指定ができた夕食へ。1階のレストランはディナータイムは浴衣NGでした。まあ温泉旅館じゃないからね…
フレンチのフルコースだったのでワインのペアリングをつけて、ゆっくり美味しくいただきました。プチトマトのマリネとウニ・キャビア・コンソメのジュレ、ホワイトアスパラガス、レンズ豆のクリームスープ(映えなかったけど美味しかったなー!)、甘鯛のポワレに牛フィレ肉のステーキ。口直しのソルベとパン、デザートにコーヒーのコースでした。ペアリングはカヴァから始まってロワールの白、ボルドーの赤と進みました。お行儀が悪いかなとは思ったのですが、文庫本など読みながらいただいていたのですが、照明がムーディーだったのでギャルソンさんが途中で手元用のランプを持ってきてくれました。ありがたや…
まだ明るかった外がどんどん暮れてきて、テラスのテーブルに大きなテディベアが座っていましたがどんどん見えなくなりました。
部屋で食休みしたあと再度お風呂に行って、髪と身体を洗って戻り、部屋でまたテレビなど眺めてゴロゴロして、就寝…
一応、ゆっくりがっつり読書などするかも、とハードカバーも一冊持ってきていたのですが、旅行って脳が緩んで結局そういう読書はしないんですよね…無駄に運んだだけでした。まあ本にも旅をさせたのだと思おう…
で、朝もまあまあ早かったしたっぷり眠りたいと思ったのに、なんと異様に壁の薄いホテルで隣の部屋のテレビの音がガンガン漏れ聞こえるし、スマホの着信音なんかも丸聞こえで、閉口しました…大減点! 上の部屋からはベッドでも動かしているのか、物を引きずるような音がずっと聞こえていて、どういうことなの?とまんじりもできず…うぅーむ。もう構造上どうしようもないことなのかもしれませんが、備えてあったアンケートに思わず書き込んじゃいました。なのでまったくオススメできないお宿です…(><)
大浴場の男女入れ替えはなかったので朝風呂はせず、うるさい中でぐすぐずと寝たり起きたりして、掃除も始まったようなので仕方なく起き出してレストランで和定食の朝ごはん。さすが蜜柑ジュースが美味しかったです。昨日よりはよく晴れていそうなお天気でした。
チェックアウトは12時でしたがさすがにそれよりは早く出て、荷物を預けて、向かいの「道後ぎやまんガラスミュージアム」へ。池というかプールというかがあるお庭も素敵な、なかなか小洒落た施設でした。ま、コレクションはそう多くなくて、すぐ見て回れちゃうんですけどね…併設のカフェは閉まっていたので、のんびりできず残念でした。
ホテルに戻って荷物を受け取って、駅までまた違う道をぷらぷら散策して、蜜柑ソフトクリームをいただきじゃこカツをいただき、買い食いにも満足して、市電で松山市駅へ。ここのデパートの屋上に観覧車があるというので、行ってみました。坊っちゃん列車の乗車券を見せると割引になるのです。
ちょうど来たゴンドラがバリィさん仕様で、ベンチに大きくイラストが描かれていて、バリィさんと並んで座る形になったのでぼっちでも楽しかったです(笑)。同じような高さまで上がって眺める松山城もなかなかにおつでした!
今度は市バスに乗って松山駅まで行って、乗り換えて松山総合公園へ。バス停数個だし歩けるかな?とも思ったのですが、チャレンジしなくてよかった…あっという間に郊外感あふれるあたりまで運ばれて、車がバンバン行き交う大きな道路の脇で下ろされ、その脇の小高い山がその公園のようなので、キャリーを引いてえっちら昇り始めました。最初は道路脇の舗装された歩道でしたが、すぐに落ち葉など積もった遊歩道になって、キャリーが重い…もしかしたら入り口のトイレだの公園事務所だのっぽいところにコインロッカーがあったのかも、とやや後悔…そしてまあまあの昇りで、またいい運動になってしまいました。
目指した展望広場には、カリオストロの城かな?みたいな砦ふうの展望台があって、どこやねんここ!みたいな異国情緒?と開放感があって、気持ちよかったです! ふうふう言ってやって来た甲斐がありました! 眺めを堪能してぷらぷら一周して、満足して下山。ホントはもっと中はいろいろ広いようですが、時間もそこまでなかったので…
バスの便は一時間に二本しかなくて、でも15分ほど待ったら次のがちゃんと来て乗れて、松山駅まで戻り、そこから空港行きのリムジンバスへ。搭乗まで意外に時間がなくて、本当はうどんとかラーメンとか食べたかったんですけどそんな時間がなく、保安検査を通って蜜柑サワーとじゃこ天をロビーでいただいて、搭乗、爆睡、帰京…でした。
市電や市バスに乗っての移動はローカル感が味わえて楽しく、観光案内と路線図と時刻表で適当に判断してひとりでふらりと動くのも楽しかったです。荷物を持っての移動になるのはアレでしたが、最近新調したキャリーはキャスターも軽く快調で、良き相棒でした。
ツアーに乗ってあちこち運んでもらっていろいろ見て回れるのももちろん手軽で気楽で楽しいけれど、個人手配でひとりきりでそれなりにしか動けなくてもそれはそれで楽しいな、とあらためて思えた旅行になりました。
あとの四国は行ったことがない県ばかりになるので(松山出張のとき、香川県を通過したかも…)、行ってみるのが楽しみです。また計画したいです!
〈旅のお小遣い帖〉
ホテル宿泊費(1泊2食付き、入湯税込み、ワインペアリング追加) 21,501円
航空券代(羽田~松山往復) 29,480円
羽田空港までの電車賃(往復) 1,202円
天むす弁当 550円
リムジンバス(松山空港~松山駅) 780円(IC割引)
蜜柑ジュース、栗きんとん、地ビール 1,720円
坊っちゃん列車乗車賃 1,300円
コインロッカー代 300円
坊っちゃんビール、おつまみ2種、冷酒一合、鶏皮 3,700円
入浴剤ほかお土産 3,294円
ガラスミュージアム入館料 700円(ネット割引)
伊予柑ソフトクリーム 400円
じゃこカツ 300円
タオルハンカチ3種 2,530円
缶バッジ 330円
市電運賃(道後温泉~松山市駅) 210円
大観覧車くるりん 500円
市バス運賃(松山市駅~松山運動公園) 330円
市バス運賃(松山運動公園~松山駅) 230円
リムジンバス(松山駅~松山空港) 800円(現金)
缶チューハイ、じゃこ天、タルトなど 1,627円
昼前には街中に着くように向かおうかな、と思ったら、まあまあ朝早い便になってしまいました。そしてマイナー路線だから端だろうと思っていた搭乗口ですが、さらに変更があって、保安検査場Aからさらに奥の奥の奥、最果てでした…歩いた歩いた。新しくできたところなんですかね? 綺麗で明るく無駄に広くて、外国の空港のようでした。売店などはほんのちょっとしかなくて、朝ごはんにと買った天むす弁当が微妙で残念でした…
モニターがある機体で、『モアナ2』を観たのですが、あまりおもしろくなくて、朝早かったのもあってうとうと寝入ってしまいました…そしてすぐ着いちゃって、全然終わりまで観られませんでした(さらに言うと、帰りはモニターがない機体でした…)。ごめん松也さん…
松山空港は到着ロビーにある売店が早くも蜜柑押しで、伝説の蛇口から出る蜜柑ジュースもあって、さすが蜜柑県…!と腹筋が震えました(笑)。外に出ると、天気予報どおりにどんよりした曇り。これは日傘が要らない感じかな…とりあえず、飛行機の到着時間に合わせてくれている街中行きのリムジンバスに乗って、まずは松山駅を目指しました。みんなが車で移動する地方あるあるで、歩道には全然人がいないのですが、ジョギングしている人は多数見かけました。ブームなの…?
街中までは路線バスもあって、もちろんもっとお安く乗れるのでしょうが、いちいちバス停に止まるのでその分時間は倍くらいかかるのでしょう。でも急いでいないときはそれでもいいのかもしれません。リムジンバスは15分ほどで街中に着きました。空港と街が近いのはいいですね! 席にあった「いよてつマップ」が市バスも市電も路線図を載せていて、もらえたのでたいそう重宝しました。時刻表とかはネットの方が調べやすいし、今はリアルタイムの運行情報なんかも見られますが、路線図は広げて一目で見られる紙が一番ですよね…!
さて、降りた松山駅は、なんか廃屋のよう…?と思ったら、駅舎が工事中で、奥にもう新しいピカピカの駅ができていたのですね。古い方の駅舎から移動するときに工事中の線路なんかが眺められて、それはそれでミーハー鉄としては楽しい経験でした。
駅ビルでトイレを借りてお土産物屋さんなどぷらぷら覗いて、早速蜜柑ジュースなど買って、再度旧駅舎の方に戻ってその先の市電乗り場へ。市電、アガりますよね…(^o^)何本か見送って眺めているうちに、週末と祝日しか運行していない「坊ちゃん列車」がやってきて、ヤッター!と乗り込みました。
実は私は日本近代文学に疎くて、三島と谷崎をちょっと読んだことがある程度で、『坊ちゃん』を読んだことがありません。愛媛が舞台のお話なんですか? それであれこれ坊ちゃん押しなのかな? この列車も『坊っちゃん』内に記載があるそうで、車掌さんが解説してくれました。元は蒸気で、今はディーゼルで、市電と同じ線路を使って週末と祝日だけ運行している観光列車で、クラシカルな制服の運転士さんと車掌さんが検札してくれて、車掌さんは道々観光案内もしてくれました。車窓から見上げる松山城、おつでした。沿道から何度も手を振られ写真を撮られて、イヤ撮られているのは列車なんだけど、スター気分で楽しかったです。思わず手を振り返したりして…ガタゴトのんびり揺られて、道後温泉まで運んでもらいました。
道後温泉駅前はちょっとした広場になっていて、これまた盛大な撮影タイムになりました(笑)。あとで自分も撮りましたが、スタバも入っている駅舎がクラシカルな建物で、映えるんですね。観光地にキタ!って気になりました。
向かいのバス停にコインロッカーがあったので、ホテルにチェックインする前にあたりを散策するためにキャリーを預けてしまおう、と覗いたところ、現金のみ500円でした。百円玉を5枚も持ってないよ、どこかで両替しなくては…と並びのコンビニを覗こうとしたらその向かいにもコインロッカーがあって、こちらは300円でした。百円玉3枚ならあったので、ラッキー!とこちらを使用。道後温泉敢行を検討しているみなさん、豆知識ですよ…!
ちょうどカラクリ時計の上演タイムで、みんなが見上げていたので、私も見てみました。最初に出てきたのはいわゆるマドンナだったのかしらん、私は「おお、はいからさん…!」とか思ってしまいました(笑)。お人形たちがゆるゆる動くのをぼんやり眺めて、脳がいい感じに緩んできました。
で、道後ハイカラ通りと呼ばれるアーケード街をぷらぷらお散歩。事前にネットで調べて観光地図みたいなものをプリントしていたのですが、それで想像するよりずっと細くコンパクトな通りで、逆に見やすいっちゃ見やすいんだけれど、これは思ったより街が小さいぞ、すぐ見て回れちゃって時間を持て余すかもしれないぞ…とは思ったのでした。
通りはカギ型になっていて、角に「椿の湯」「飛鳥乃温泉」があり、なかなか素敵な建物だったので写真をパチリ。蜜柑の入浴剤やら地ビールやらをお土産に買って、通りを出たところが「道後温泉本館」でした。外国人観光客が日帰り入浴に行列していましたが、私はゆかしげな建物を眺めて写真を撮って満足しました。
お昼時で小腹が空いているような、さりとて鯛飯ランチとかは重そうな…など思っていたら、地ビール押しの昼飲みできそうな居酒屋を発見してふらりと入ってみたところ、落ち着くカウンターに座らせていただけました。ちょい飲みセットが坊っちゃんビールにおつまみのウィンナー、もう一品選べるというのでじゃこ天にして、カンパーイ! ビールは軽やかでした。なんと「仁喜多津」という大吟醸があったので、それも一合頼んで鶏皮も追加。そういえばハイカラ通りの横道に「にきたつの路」というのがあったし、このお店の店頭でもらった道後村マップにも額田王のイラストがあったんですけど(あと聖徳太子とか)、このあたりがそのあたりなんでしたっけ…? 不勉強ですみません。
楽しく美味しくいただいてお店を出て、道後温泉本館向かいの高台にある「空の散歩道」へ。足湯があると聞いていたので、ちゃんと手ぬぐいも持参して来ました。混んでいなかったのですぐに靴と靴下を脱いでベンチに座り、温泉街を眺めながら足を湯につけてぼんやり…気持ちよかったんですが、いい感じに昼酒が回った気もしました(笑)。
酔い冷ましにハイカラ通りとは違う道でぷらぷら駅前に戻り、駅の南側に広がる道後公園をお散歩してみました。城跡なのかな? 展望台があるようなので向かってみたところ、小高い丘になっているようでまあまあ昇りのまあまあいい運動になり、さらにお酒が回った気がしました…
展望台の眺めは素晴らしかったです。なんてったって周りに高い建物も山もなく、そうたいした高さではないのに360度眼下にすべてが広がっているのでした。ベンチがあったので水筒で水分補給などして、のんびり一休み…遊歩道に街灯があったか覚えていませんが、夜景もなかなか綺麗そうではありました。
再びぷらぷら駅前に戻って、カラクリ時計の傍らにも足湯があるのを見つけたので再度足を浸けてのんびりし、キャリーバッグをピックアップしてぷらぷらお宿に向かいました。
エレベーターからすぐのお部屋だったのは残念でしたが、ツインルームのシングルユースで、タオルやアメニティなどは一組のみ用意されていました。洗面所にハンドタオルがあるのは加点、大浴場にタオルがあって部屋のものを持って行かなくていいのも加点。なんちゃって英国ふうの壁紙その他什器は、やや安普請に見えました。大浴場へは浴衣で行ってOKとのことでしたが、スリッパは室内のみで備え付けの雪駄で行けとのことで、私は足の親指と人差し指の間が痛くなっちゃうのでビーサンも嫌いなタイプなのでこれはしょんぼりでした。靴下で無理やり雪駄を履いて、早速夕風呂へ。
脱衣所は広く清潔で、客室数に対して脱衣籠が十分にあって、混む様子がないのが好感持てました。先客がいましたが入れ違いに出ていったので、貸し切り状態を満喫。洗い場の数も多く、シャワーは時限式でないので髪が長くて洗髪に時間がかかる私にはこれも加点。でも今はただお湯に浸かるだけにして、早速露天風呂へ…でも露天というよりは天井の一部に採光窓程度の穴がある、という程度の作りでした。まあ立地からして仕方ないのかもしれません。お湯は熱めで柔らかで、いい感じでした。
部屋に戻ってのんびりうたた寝などして、チェックイン時に時間指定ができた夕食へ。1階のレストランはディナータイムは浴衣NGでした。まあ温泉旅館じゃないからね…
フレンチのフルコースだったのでワインのペアリングをつけて、ゆっくり美味しくいただきました。プチトマトのマリネとウニ・キャビア・コンソメのジュレ、ホワイトアスパラガス、レンズ豆のクリームスープ(映えなかったけど美味しかったなー!)、甘鯛のポワレに牛フィレ肉のステーキ。口直しのソルベとパン、デザートにコーヒーのコースでした。ペアリングはカヴァから始まってロワールの白、ボルドーの赤と進みました。お行儀が悪いかなとは思ったのですが、文庫本など読みながらいただいていたのですが、照明がムーディーだったのでギャルソンさんが途中で手元用のランプを持ってきてくれました。ありがたや…
まだ明るかった外がどんどん暮れてきて、テラスのテーブルに大きなテディベアが座っていましたがどんどん見えなくなりました。
部屋で食休みしたあと再度お風呂に行って、髪と身体を洗って戻り、部屋でまたテレビなど眺めてゴロゴロして、就寝…
一応、ゆっくりがっつり読書などするかも、とハードカバーも一冊持ってきていたのですが、旅行って脳が緩んで結局そういう読書はしないんですよね…無駄に運んだだけでした。まあ本にも旅をさせたのだと思おう…
で、朝もまあまあ早かったしたっぷり眠りたいと思ったのに、なんと異様に壁の薄いホテルで隣の部屋のテレビの音がガンガン漏れ聞こえるし、スマホの着信音なんかも丸聞こえで、閉口しました…大減点! 上の部屋からはベッドでも動かしているのか、物を引きずるような音がずっと聞こえていて、どういうことなの?とまんじりもできず…うぅーむ。もう構造上どうしようもないことなのかもしれませんが、備えてあったアンケートに思わず書き込んじゃいました。なのでまったくオススメできないお宿です…(><)
大浴場の男女入れ替えはなかったので朝風呂はせず、うるさい中でぐすぐずと寝たり起きたりして、掃除も始まったようなので仕方なく起き出してレストランで和定食の朝ごはん。さすが蜜柑ジュースが美味しかったです。昨日よりはよく晴れていそうなお天気でした。
チェックアウトは12時でしたがさすがにそれよりは早く出て、荷物を預けて、向かいの「道後ぎやまんガラスミュージアム」へ。池というかプールというかがあるお庭も素敵な、なかなか小洒落た施設でした。ま、コレクションはそう多くなくて、すぐ見て回れちゃうんですけどね…併設のカフェは閉まっていたので、のんびりできず残念でした。
ホテルに戻って荷物を受け取って、駅までまた違う道をぷらぷら散策して、蜜柑ソフトクリームをいただきじゃこカツをいただき、買い食いにも満足して、市電で松山市駅へ。ここのデパートの屋上に観覧車があるというので、行ってみました。坊っちゃん列車の乗車券を見せると割引になるのです。
ちょうど来たゴンドラがバリィさん仕様で、ベンチに大きくイラストが描かれていて、バリィさんと並んで座る形になったのでぼっちでも楽しかったです(笑)。同じような高さまで上がって眺める松山城もなかなかにおつでした!
今度は市バスに乗って松山駅まで行って、乗り換えて松山総合公園へ。バス停数個だし歩けるかな?とも思ったのですが、チャレンジしなくてよかった…あっという間に郊外感あふれるあたりまで運ばれて、車がバンバン行き交う大きな道路の脇で下ろされ、その脇の小高い山がその公園のようなので、キャリーを引いてえっちら昇り始めました。最初は道路脇の舗装された歩道でしたが、すぐに落ち葉など積もった遊歩道になって、キャリーが重い…もしかしたら入り口のトイレだの公園事務所だのっぽいところにコインロッカーがあったのかも、とやや後悔…そしてまあまあの昇りで、またいい運動になってしまいました。
目指した展望広場には、カリオストロの城かな?みたいな砦ふうの展望台があって、どこやねんここ!みたいな異国情緒?と開放感があって、気持ちよかったです! ふうふう言ってやって来た甲斐がありました! 眺めを堪能してぷらぷら一周して、満足して下山。ホントはもっと中はいろいろ広いようですが、時間もそこまでなかったので…
バスの便は一時間に二本しかなくて、でも15分ほど待ったら次のがちゃんと来て乗れて、松山駅まで戻り、そこから空港行きのリムジンバスへ。搭乗まで意外に時間がなくて、本当はうどんとかラーメンとか食べたかったんですけどそんな時間がなく、保安検査を通って蜜柑サワーとじゃこ天をロビーでいただいて、搭乗、爆睡、帰京…でした。
市電や市バスに乗っての移動はローカル感が味わえて楽しく、観光案内と路線図と時刻表で適当に判断してひとりでふらりと動くのも楽しかったです。荷物を持っての移動になるのはアレでしたが、最近新調したキャリーはキャスターも軽く快調で、良き相棒でした。
ツアーに乗ってあちこち運んでもらっていろいろ見て回れるのももちろん手軽で気楽で楽しいけれど、個人手配でひとりきりでそれなりにしか動けなくてもそれはそれで楽しいな、とあらためて思えた旅行になりました。
あとの四国は行ったことがない県ばかりになるので(松山出張のとき、香川県を通過したかも…)、行ってみるのが楽しみです。また計画したいです!
〈旅のお小遣い帖〉
ホテル宿泊費(1泊2食付き、入湯税込み、ワインペアリング追加) 21,501円
航空券代(羽田~松山往復) 29,480円
羽田空港までの電車賃(往復) 1,202円
天むす弁当 550円
リムジンバス(松山空港~松山駅) 780円(IC割引)
蜜柑ジュース、栗きんとん、地ビール 1,720円
坊っちゃん列車乗車賃 1,300円
コインロッカー代 300円
坊っちゃんビール、おつまみ2種、冷酒一合、鶏皮 3,700円
入浴剤ほかお土産 3,294円
ガラスミュージアム入館料 700円(ネット割引)
伊予柑ソフトクリーム 400円
じゃこカツ 300円
タオルハンカチ3種 2,530円
缶バッジ 330円
市電運賃(道後温泉~松山市駅) 210円
大観覧車くるりん 500円
市バス運賃(松山市駅~松山運動公園) 330円
市バス運賃(松山運動公園~松山駅) 230円
リムジンバス(松山駅~松山空港) 800円(現金)
缶チューハイ、じゃこ天、タルトなど 1,627円
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