大阪四季劇場、2025年4月6日13時。
前回観たときの感想はこちら。
今回のキャストはグリンダ/中山理沙、エルファバ/小林美沙希、ネッサローズ/守山ちひろ、マダム・モリブル/織笠里佳子、フィエロ/武藤洸次、ボック/今村綱利、ディラモンド教授/川原信弘、オズの魔法使い/勅使瓦武志。
今回の東京公演チケットはもちろん取れず、まあそこまで熱心に探していたわけではないのですが、話題の映画版を字幕でも吹き替えでも観て、今は大阪でやっているなら宝塚歌劇観劇遠征ついでに観られるとベストでは!?と思いついて探しまくり、無事にお譲りいただけたのでした。2階最後列C席センターブロック5,500円のお席は、むしろコスパ最高でした。なんせそんな大きなハコではないのでキャストが豆粒、なんてことはなく全体がよく見えて、やや音量が小さく感じられて寂しかったかな?程度。どセンターだと一幕ラストのフライング・エルファバがドラゴンの飾りに被って見えなかったのではと思いますが、やや下手寄りだったのでそれも問題ありませんでした。でもこれは調整してあげてほしかったです、並びの席で見えなかったとブーブー言っているリピーターらしきファンがいたので…
まあそれはともかく、お話をすっかり忘れて映画を観て、続きはどーなるの!?と辛抱たまらなくなったので舞台を観直しに来たわけですが、そうか二幕はこんな話になるんだったっけ…とすっかり新鮮に観てしまいました。どうなってるんだ私の記憶力は…というか私はこの作品は『オズの魔法使い』の前日譚だとばかり思っていたのですが、そうではなくてその裏側の話、だったのですね…!
以下ネタバレですが、しかし、ということは勇気のないライオンってあのときの、檻から逃がしたライオンのこと? そしてボックのブリキの木こりはいいとして(よかないが)、かかしにはフィエロがなるってこと? でもかかしにないのは骨じゃなくて脳みそじゃなかった? 骨がなくなったから拷問に耐えられて助かった、という理屈は苦しかないか? これは映画でもそのままにするのかなあ? まあグリンダの名前の件その他、舞台と映画の相違はいろいろあるのだけれど…ラスト、暗転間際にかかしのフィエロが実に上手くかくっと膝を抜かしてコケかけるものだから、ホントはっとしちゃったんですよね。まさしく『ポーの一族』で傷を負ったシーラがガクンと膝をついて、一瞬で灰になる様子そのままだったので…そんなんじゃエルファバも、もちろんグリンダもかわいそうで報われないじゃん…てかライオンも木こりもかかしも欲しかったものを手に入れるんじゃなかったっけ? それとも元から持ってたよってオチでしたっけ? 『オズの魔法使い』を再読しないとダメかしらんやっぱり…
でも、楽しく観ました。四季なのであたりまえですがみんな上手くてストレスがない! そして一幕は舞台でも90分たっぷりあるけどナンバーも多く話がガンガン進むので、映画はその補完を丁寧にやっていたんだなー、と改めて気づけました。舞台のスターダスト場面ではちょっと泣けない気がしましたしね…でも三角関係色は舞台の方が強かった気がして、二幕ではまあまあ肝心の筋になるので、およよよよと思いました。映画はやはりアリアナとシンシアの物語に見えて、フィエロは刺身のツマ程度じゃん…(笑)このあたりも後編、どうなるんでしょうね?
前回の観劇ではグリンダに肩入れしすぎてお話そのものに納得できなかったような私ですが、今回はフツーに納得できました。これは役割分担のお話かな、と思えたので。
「ふたり一緒ならなんでもできる」、それはそうかもしれない。でもエルファバにできることがグリンダにはできなかったりするし、逆にエルファバにできないことがグリンダにはできる。そしてふたりの望みはちょっとずつ違う。だからふたり一緒にずっとはいられない、それぞれの道を行ってそこでそれぞれできることをするしかないのだ、という物語だと思いました。それは適材適所というのとは違っていて、ふたりともその場でちょっとは無理をしていて、決して「ありのまま」ではないし完璧に幸福でもないかもしれない。でも人間って、世の中って、そういうものだと思う。無理もせずありのままですべて受け入れられて完璧に幸福なんてありえない。だから、自分含めて世のため人のため、最大多数の最大幸福のために自分にできることをする、それが良き大人の生き方だと思うのです。そういうお話なんだな、と感じました。それができなかった悪い大人は退治される話、でもあります。
しかし最終的にはマダム・モリブルの罪とはいえ、ネッサが死んじゃうのはショックだな…あとは自分で自分をセンチメンタルとか言うな!とイラっとさせられていたオズの魔法使い陛下がエルファバの母親の浮気相手だった(つまり血のつながった父親だった)とか、まあお話としてはよくある筋だけどホントしょんぼり案件だわ…ホント、なかなかしんどい、せつないお話ではありますね。でもだからこそ熱狂的に愛されている作品なのかもしれません。
ああ、早く映画の後編が観たい! 楽しみすぎます!! 公開いつですかね!?!?
そして、四季は実はまだ観ていない定番作品がたくさんあるので、端から手を付けていかねば…とは思っています。とりあえず秋の『BTTF』は取りましたが、その前に『ライオンキング』とか『アナ雪』『リトルマーメイド』とかだろう、と…がんばります!
前回観たときの感想はこちら。
今回のキャストはグリンダ/中山理沙、エルファバ/小林美沙希、ネッサローズ/守山ちひろ、マダム・モリブル/織笠里佳子、フィエロ/武藤洸次、ボック/今村綱利、ディラモンド教授/川原信弘、オズの魔法使い/勅使瓦武志。
今回の東京公演チケットはもちろん取れず、まあそこまで熱心に探していたわけではないのですが、話題の映画版を字幕でも吹き替えでも観て、今は大阪でやっているなら宝塚歌劇観劇遠征ついでに観られるとベストでは!?と思いついて探しまくり、無事にお譲りいただけたのでした。2階最後列C席センターブロック5,500円のお席は、むしろコスパ最高でした。なんせそんな大きなハコではないのでキャストが豆粒、なんてことはなく全体がよく見えて、やや音量が小さく感じられて寂しかったかな?程度。どセンターだと一幕ラストのフライング・エルファバがドラゴンの飾りに被って見えなかったのではと思いますが、やや下手寄りだったのでそれも問題ありませんでした。でもこれは調整してあげてほしかったです、並びの席で見えなかったとブーブー言っているリピーターらしきファンがいたので…
まあそれはともかく、お話をすっかり忘れて映画を観て、続きはどーなるの!?と辛抱たまらなくなったので舞台を観直しに来たわけですが、そうか二幕はこんな話になるんだったっけ…とすっかり新鮮に観てしまいました。どうなってるんだ私の記憶力は…というか私はこの作品は『オズの魔法使い』の前日譚だとばかり思っていたのですが、そうではなくてその裏側の話、だったのですね…!
以下ネタバレですが、しかし、ということは勇気のないライオンってあのときの、檻から逃がしたライオンのこと? そしてボックのブリキの木こりはいいとして(よかないが)、かかしにはフィエロがなるってこと? でもかかしにないのは骨じゃなくて脳みそじゃなかった? 骨がなくなったから拷問に耐えられて助かった、という理屈は苦しかないか? これは映画でもそのままにするのかなあ? まあグリンダの名前の件その他、舞台と映画の相違はいろいろあるのだけれど…ラスト、暗転間際にかかしのフィエロが実に上手くかくっと膝を抜かしてコケかけるものだから、ホントはっとしちゃったんですよね。まさしく『ポーの一族』で傷を負ったシーラがガクンと膝をついて、一瞬で灰になる様子そのままだったので…そんなんじゃエルファバも、もちろんグリンダもかわいそうで報われないじゃん…てかライオンも木こりもかかしも欲しかったものを手に入れるんじゃなかったっけ? それとも元から持ってたよってオチでしたっけ? 『オズの魔法使い』を再読しないとダメかしらんやっぱり…
でも、楽しく観ました。四季なのであたりまえですがみんな上手くてストレスがない! そして一幕は舞台でも90分たっぷりあるけどナンバーも多く話がガンガン進むので、映画はその補完を丁寧にやっていたんだなー、と改めて気づけました。舞台のスターダスト場面ではちょっと泣けない気がしましたしね…でも三角関係色は舞台の方が強かった気がして、二幕ではまあまあ肝心の筋になるので、およよよよと思いました。映画はやはりアリアナとシンシアの物語に見えて、フィエロは刺身のツマ程度じゃん…(笑)このあたりも後編、どうなるんでしょうね?
前回の観劇ではグリンダに肩入れしすぎてお話そのものに納得できなかったような私ですが、今回はフツーに納得できました。これは役割分担のお話かな、と思えたので。
「ふたり一緒ならなんでもできる」、それはそうかもしれない。でもエルファバにできることがグリンダにはできなかったりするし、逆にエルファバにできないことがグリンダにはできる。そしてふたりの望みはちょっとずつ違う。だからふたり一緒にずっとはいられない、それぞれの道を行ってそこでそれぞれできることをするしかないのだ、という物語だと思いました。それは適材適所というのとは違っていて、ふたりともその場でちょっとは無理をしていて、決して「ありのまま」ではないし完璧に幸福でもないかもしれない。でも人間って、世の中って、そういうものだと思う。無理もせずありのままですべて受け入れられて完璧に幸福なんてありえない。だから、自分含めて世のため人のため、最大多数の最大幸福のために自分にできることをする、それが良き大人の生き方だと思うのです。そういうお話なんだな、と感じました。それができなかった悪い大人は退治される話、でもあります。
しかし最終的にはマダム・モリブルの罪とはいえ、ネッサが死んじゃうのはショックだな…あとは自分で自分をセンチメンタルとか言うな!とイラっとさせられていたオズの魔法使い陛下がエルファバの母親の浮気相手だった(つまり血のつながった父親だった)とか、まあお話としてはよくある筋だけどホントしょんぼり案件だわ…ホント、なかなかしんどい、せつないお話ではありますね。でもだからこそ熱狂的に愛されている作品なのかもしれません。
ああ、早く映画の後編が観たい! 楽しみすぎます!! 公開いつですかね!?!?
そして、四季は実はまだ観ていない定番作品がたくさんあるので、端から手を付けていかねば…とは思っています。とりあえず秋の『BTTF』は取りましたが、その前に『ライオンキング』とか『アナ雪』『リトルマーメイド』とかだろう、と…がんばります!
舞台も英語版はガリンダ→グリンダのくだり、あるんですよ。
四季版ではカットされているのが未だにナゾです・・・。
ディラモント先生役の見せ場でもあると思うんですけどね。涙
不思議!
名前というのはけっこう大きな要素だし、
なかなかデカいエピソードなはずですけどね…?
ともあれ映画後編が楽しみすぎます!!!
●駒子●