goo

「駿河安蘇備 上」を読む 114


合格(五和)駅も茶娘で賑やか?

午後、茶まつりに、五和から参加する人たちの送迎バスの交通整理で、五和駅近くに2時間近く出た。昨日に比べて、今日は参加者が少なかったようだ。

******************* 

「駿河安蘇備」の上巻の解読を続ける。

若宮八幡社 同駅にあり。       神主 松山相模
社記 延暦年中、堤中納言藤原兼輔卿、勧請の社という。
かの卿、この里にて二男をもうけ、嫡子は朝比奈郷に住み給う朝比奈氏
の祖なり。次男は岡部と氏を申し給い、長くこのに住み給う。苗裔(びょうえい)
※ 苗裔(びょうえい)➜ 遠く血をひく子孫。末孫。末裔。
美濃守常慶の、子なきを歎き、この社に祈願ありしに、ある夜、
一匹の狼現れ、玉のごとき水子を、素袍の袖に包みて、常慶
※ 水子(みずこ)➜ 生まれてあまり日のたたない子、あかごのこと。
※ 素袍(すおう)➜ 室町時代にできた単(ひとえ)仕立ての直垂。庶民が着用したが、江戸時代に平士・陪臣の礼服になった。
の前に置きて、一声叫び立ち去りける。男子なれば、この神の賜わり
しものと歓び、いつくしみ給い、後に、次郎左衛門正綱と申しける。
智勇兼備にして、
東照大神の御軍に随い、武功あって、今、泉州岸和田の城
主と成り給いて、代々この社を崇敬し給い、今に社など修理
を加え給うとなり。堤兼輔卿の末葉、経長卿より、神職へ
贈られし文を碑に建てり。
(つづく)

読書:「閻魔裁き 1 寺社奉行脇坂閻魔見参」 風野真知雄 著
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )