河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2517- ハチャトゥリアン、flコン、パユ、スワン、ソヒエフ、トゥールーズ、2018.3.15

2018-03-15 23:00:59 | コンサート

2018年3月15日(木) 7:00-9:20pm サントリー

グリンカ ルスランとリュドミラ、序曲    5

ハチャトゥリアン(ランパル編) フルート協奏曲  14-13-9
 フルート、エマニュエル・パユ

(encore)
ドビュッシー シランクス   3

Int

チャイコフスキー 白鳥の湖 抜粋  52

(encore)
ビゼー カルメン、プレリュード  2


トゥガン・ソヒエフ 指揮 トゥールーズ・キャピトル管弦楽団


Swan lake, excerpts
ActⅠ 1.情景、2.ワルツ  5-8
ActⅡ 10.情景 3
ActⅠ 8.乾杯の踊り 3
ActⅡ 13-4. 4羽の白鳥たちの踊り、13-5.パ・ダクシオン  2-8
ActⅢ 20.ハンガリーの踊り、21.スペインの踊り、22.ナポリの踊り、23.マズルカ 3-2-3-4
ActⅣ 28.情景、29.情景-フィナーレ 5+6


ニューヨーク・フィルを二日立て続けに聴いた翌日のトゥールーズ。音の気配がまるで違うのは当たり前といえば当たり前、指揮者の音楽のつくりも全く異なっていて色々と楽しめました。

腕慣らしの1曲目は幅広のオーケストラサウンド。大きく広がったオーケストラをセクションごとに巧みに指示を与え見事なコントロールを魅せるソヒエフの力学はこの短い曲で既に歴然としている。開放させておいてそこからコントロールに向かうようなやりかたで、一見即興的にも見える。繰り返しのリハで一つの答えを作らない、本番でのフレッシュな表現もそういったオペレーションのように見えますね。


ハチャトゥリアンのフルート協奏曲をきくのはたぶんこのとき以来だと思う。
876-1 石井眞木、ハチャトゥリアン、フルート協奏曲、ランパル、オケコン、岩城宏之、N響、1977.10.12

柔らかくて芯があって宙に浮くようなフルート、独特のうまさがホールに響き渡る。ヴァイオリン協奏曲のフルート版、40分に迫る勢いの大曲、フルートの妙技を満喫しました。
ソヒエフの棒はここでも冴えわたっていて、とにかくフルートの音の事を一番に考えている。独奏パートではオケを思いっきり抑えにかかる。どこにどういう音があってそれをどのようにコントロールするべきかというのを全て把握し尽している。フルートがやむときのオケの咆哮がまたすごい。自在なバトンテクニックに唖然。
ボリショイの音楽監督とベルリン・フィルの首席がおでこ突き合わせながらの離れ技。聴くほうとしてはこの上ない贅沢な一夜ですな。

後半のスワンは結構な長さの抜粋で1時間に及ぼうというもの。
劇場でもおそらく振っていると思われる。タッチが素晴らしく自然で生き生きしている。突進するようなことはまるで無くて、一貫した線で聴かせてくれる。理知的な運びといった具合で、今の時代が求める演奏、音作りを実感する。見事な棒さばきがそのまま演奏にストレートに反映されている。
ボリショイを連れてきて、ロシア物のオペラをどのように振るのか観てみたいものです。

アンコールも含め、満喫しました。
おわり