2017年11月17日(金) 7:00-8:30pm NHKホール
プロコフィエフ(スタセヴィチ編) オラトリオ「イワン雷帝」op.116 78′
メッゾ、スヴェトラーナ・シーロヴァ
バリトン、アンドレイ・キマチ
合唱、東京混声合唱団
児童合唱、東京少年少女合唱隊
語り、片岡愛之助
トゥガン・ソヒエフ 指揮 NHK交響楽団
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目くるめく映画音楽オラトリオ。指揮棒を持たないソヒエフの両腕が飛翔する鳥の羽のように鮮やかに動き回る。息の長いコーラス、短い刻みのややトリッキーな動きが頻発するオーケストラ。これらを融合するソヒエフの手さばきには目を見張る。感服もの。
この作品は音源も持っていなくて本当の初聴き。動と静、ダイナミズムを感じさせてくれる曲で聴くほどにひきこまれる。
オーケストラパートのみのところがかなり濃くて雄弁。ピチカート多用、かきむしるような弾き、等々、弦の動きが刺激的。ユニークな響きが頻発。オーケストラの中央音場が空洞のようになることも。
見事な演奏に絵巻物を見ているような錯覚。雷帝のストーリー、満喫しました。
片岡さんの語りは、なんだか、迫力があって、凄い。見得を切ってくれたら最高だったかもしれないが、それだと音楽を止めないといけないしね笑。語りの凄さ堪能しました。フィルムをみながらというのがベストとは思うものの、この作品の経緯もあってか、歌舞伎をイメージしながら聴く片岡さんの語り、よくマッチしていた。上質のエンターテインメントの観劇の雰囲気。
長丁場の作品に語り、どうやって合わせているのかしら。
片岡さんステージ手前やや左、語り用両開きノートは縦字、一番下にモニターランプが2個、青で語りスタート、語りがしばらくなくて再開のとき赤ランプで準備、青で開始。よくコントロールされているようでした。
ソリストが歌うところは非常に少ない。メッゾのシーロヴァさんは、この前のフェドセーエフの振ったオネーギンに出ていましたね。
2443- エフゲーニ・オネーギン、フェドセーエフ、チャイコフスキー響、2017.11.9
東混は勢いがあって素晴らしい歌唱、ソヒエフによく反応していました。合唱指揮の松井さんは久しぶりに見ました。
楽しめた演奏会でした。ありがとうございました。
おわり